0年代後半から70年代前半に掛けて国鉄の労働争議は乗客をも巻き込んで収拾が附かないものでした。

 

当時小学生だった私でもその季節になればTVでちゃんとスト運休情報をチェックできたものです、乗る機会はなかったけど。

 

こんな落書き電車ですね。ある意味ラッピングトレインの元祖とも言えるでしょう。この中央線編成の1両目には落書きもなければアジビラも貼ってありません。その筈で駐留軍専用室(Allied Forces Section)です。ここだけ冷房化されている点(MMユニットすら無視して)にも注意して下さい。

 

神中線においてもアジ電車は見られました。

 

 

塗料は石灰を使用しているので、拭いても簡単に落ちるものではなく、消した後が白くなって何時までも残っているのが汚らしいと思ったものでした。

 

一般にはこうした労働諸団体系のアジ電車が注目されがちですが、当局側のカウンターアジテート電車も「もちろん」走っていました。

 

当局側の文句

 

「今からでも遅くないから職場復帰せよ」

「順法闘争何するものぞ」

「スト打つ輩に賃上げは無いと思へ!」

「乗客あっての国電だバカヤロウ」

「文句は池田(隼人首相)に言え!!」

 

と中々勇ましい。

 

一方労働側の文句

 

「(二等車に)プチブル専用車だ自己批判しろ! でもいつもご乗車ありがとうございます」

「我々を殴る気か! ぶったらブタによく似てるゾ」

「当局のウンコタレ バーカバーカ」

「(最後はまともに)闘争勝利セヨ」

 

実際、この位ふざけたアジ電車であれば、話を聞いてみようかなと思えるんですが。口角に泡を溜めて主張を叫ぶだけならば耳を貸す価値は全く感じません。野暮だからね。