向ヶ丘遊園駅【神奈川県】(小田急小田原線。2019年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
神奈川県川崎市多摩区中心部の市街地に位置する小田急小田原線の主要駅で、北口は昔ながらのギャンブレル屋根(マンサード屋根)の駅舎を有しており、また2001年までは向ヶ丘遊園モノレール線が接続していた、
向ヶ丘遊園駅 (むこうがおかゆうえんえき。Mukogaoka-yuen Station) です。
 
 
駅名
向ヶ丘遊園駅 (OH 19)
 
所在地
神奈川県川崎市多摩区 
 
乗車可能路線
小田急電鉄:小田原線  
 
隣の駅
新宿方………登戸駅  
小田原方……生田駅  
 
訪問・撮影時
2019年7月、2020年6月(北口のみ)
 
 

向ヶ丘遊園駅は地平駅で、南北に駅舎が設置されています。
橋上駅舎ではないので自由通路が設置されていません。改札外での南北の行き来は駅西側の地下道、または駅東側の踏切へ迂回する事になりますが、東側の踏切は遮断時間が長いため急ぐ場合は地下道へお回り下さい。尚、駅構内経由ルートですと入場券が必要になります。
写真は下り線側に設置されている南口駅舎で、元々は平屋根の平屋建てでしたが、2019年に「ナチュラル・レトロモダン」をコンセプトとしてリニューアルされ、ギャンブレル屋根(マンサード屋根)が設置されました(この部分は吹抜)。
駅舎はオープン構造で、出入口のすぐ先に改札口があります。駅外と改札の間に段差がありますが、階段とスロープで解消しています。
駅舎の右側には2階建ての小さなビルがあり、1階にコンビニ「セブンイレブン」が、1階の一部と2階には小田急不動産が入居しています。
また、駅舎の左側には小田急系の商業施設「小田急マルシェ向ヶ丘2」が入居する3階建てのビルがあります。
南口にはロータリーを有する駅前広場があり、バス停留所とタクシー乗り場が設けられています。
写真は北を望む。
 
 

南口駅前の様子です。南東を望む。後方に駅舎があります。
駅前はビル街で、多数の商店が立地しています。ボウリング場やパチ屋もあります。
駅前通りを離れると住宅街が広がっています。
そして、奥へ延びる駅前通りの中央分離帯は有料駐輪場になっていますが、2001年まではこの位置に向ヶ丘遊園モノレール線の向ヶ丘遊園駅があり、1.1km南西にあった向ヶ丘遊園正門駅との間を結んでいました。向ヶ丘遊園は小田急系の遊園地でしたが、モノレールが廃止されて1年後の2002年に閉園しました(モノレールは2000年に休止となっていました)。跡地は南隣の生田緑地に取り込まれましたが、跡地の一部を利用して「藤子・F・不二雄ミュージアム」が2011年にオープンしています。
また、当駅付近は平坦ですが、南へ約500m、二ヶ領用水の南側は多摩丘陵が広がっていて、向ヶ丘遊園も丘陵地にありました。
 
 

南口改札口の様子です。北を望む。後方に出入口があります。改札口の真上がマンサード屋根で、吹き抜けになっています。
交通系ICカード『PASMO』などに対応に自動改札機が並んでいます。一番左が幅広通路で、左端に窓口があります。
改札口の左手前に出札窓口と自動券売機があります。改札内には自動精算機があります。いずれもICカードチャージが可能です。
そして改札を通って右へ曲がると跨線橋の階段とエレベーターがあり、各ホームや北口改札口に通じています。
トイレと多機能トイレは跨線橋上にあります。
尚、向ヶ丘遊園駅構内に売店・コンビニはありません。駅舎の右隣(改札外)にコンビニ「セブンイレブン」があります。
 
 

こちらは北口です。南東を望む。
北口駅舎は1927年の開業時に完成したと思われるギャンブレル屋根(マンサード屋根)の駅舎が現役です。2020年にリニューアルされ、綺麗になりました。マンサード屋根部分は吹き抜けになっています。
こちらもオープン構造です。出入口に段差はありません。
北口側には駅前広場がありません。駅舎前に歩道が広がっている部分があるのみです。
また、左(北東)には向ヶ丘遊園駅バスターミナルがありますが、小田急バスの私有地なので一般車両は進入禁止になっています。駅舎の右側にはタクシー乗り場があります。
 
 

北口駅前の様子です。西を望む。左側に北口駅舎があります。
西へ延びる道路沿いには商店街(区役所通り登栄会)が形成されています。この道路を300mほど進むと多摩区役所に到達します。
そして右後方のバスターミナル前から北へ延びる道路沿いにも商店街(中央銀座商店会)が形成されています。
商店街から横道に逸れると住宅街が広がっています。
しかし、北口側には再開発の波が押し寄せていて、バスターミナルの東側には「東急ストア」などが入居する複合高層ビル「アトラスタワー向ヶ丘遊園」が完成しています。将来、駅前風景が一変するかもしれません。
また、駅前から線路沿いに北東(後方)へ550mほど歩くと登戸駅に到達します。両駅の距離は短いです。
 
 

こちらは北口改札口の様子です。後方に出入口があります。左のきっぷうりばの真上がマンサード屋根で、吹き抜けになっています。
交通系ICカード『PASMO』などに対応に自動改札機が4通路あり、一番左が幅広通路で、左端に窓口があります。
改札口の左手前に出札窓口と自動券売機があります。改札内には自動精算機があります。いずれもICカードチャージが可能です。
そして改札を通って右へ曲がると跨線橋の階段とエレベーターがあります。各ホームや南口改札口に通じています。
トイレと多機能トイレは跨線橋上、南口寄りにあります。
尚、北口において最寄りのコンビニエンスストアは約100m西側(右側)にある「セブンイレブン」です。
 
 

下り1番線ホームに設置されている吊下式の駅名標です。電照式と思われます。
小田急の新デザインで、中国語と韓国語も併記されています。
駅ナンバリングも併記されています (OH 19)。
ちなみに、1927年の開業時から1955年3月31日までは「稲田登戸駅」でした。
 
 

向ヶ丘遊園駅は島式ホーム2面4線の地平構造で、東北東~西南西方向にホームが延びています。用地の関係なのか、ホームはカーブを描いています。
 
左ホーム(南)が左から1番線・2番線の順でともに下り小田原方面、右ホーム(北)が左から3番線・4番線の順でともに上り新宿方面・東京メトロ千代田線方面ですが、3番線は複々線区間において急行線を走る列車に(通過列車と大半の急行)、4番線は緩行線を走る列車に(準急・通勤準急・各駅停車と特急や快速急行に抜かれる急行)、それぞれ固定されています。急行は3番線・4番線どちらからも発車しますので注意が必要です。
 
ホーム有効長は10両分で、2020年6月現在、ホームドアは未設置です。ホーム幅は中央が広く両端が狭いです。
上屋は各ホームとも全10両分に設置されています。
各ホームにはベンチ、飲料自動販売機、冷暖房完備の待合室が設定されています。
そして各ホームの中ほどには跨線橋があり(階段・EV併設)、南北の改札口と繋がっています。跨線橋上にはトイレと多機能トイレがあります。
写真は2番線より小田原方を望む。
 
 

1・2番線より新宿方を望む。すぐ先に「開かずの踏切」があります。
また、当駅から登戸駅までの間は下り線が1線、上り線が2線の三線区間になっていて、上り線は内側が急行線、外側が緩行線です。ちなみに、複々線化される代々木上原駅~向ヶ丘遊園駅の予定ですが、登戸駅~当駅の1区間のみ沿線の区画整理事業との兼ね合いにより下り線を2線化できず、暫定的に上り線のみ2線化されています。尚、当駅の新宿方に渡り線はありません。
この先、左へカーブしながら上り勾配で市街地の中を走り、やがて高架区間になって進路を北北東に変えると南武線との乗換駅である登戸駅へと至ります。登戸駅との距離はわずか0.6kmですが、カーブがきつくて沿線にビルが立ち並んでいるため、登戸駅ホームを見渡せません。
 
 

1・2番線より小田原方を望む。
当駅から終点の小田原駅まで複線区間が続きますが、せめて新百合ヶ丘駅まで複々線だったら…と思ってしまいます。
また、上下線間には引上線が1本あり、当駅折り返し列車が使用します。
この先、二ヶ領用水を渡ると同時に県道9号線(府中街道)をアンダーパスしてから右へカーブしつつ五反田川を渡り、針路を西に変えます。その後は多摩丘陵へと入り、五反田川に沿って住宅地の中を西へ走ります。そして五反田川を渡ると生田駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が向ヶ丘遊園駅で下車(乗車)したのは2005年、2019年、2020年の計3度です。2005年は向ヶ丘遊園モノレール線の廃線跡探訪のため下車しました。そして2019年は東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車しましたが、その後北口駅舎がリニューアルされたため、2020年に再訪問しました。駅は2面4線プラス引上線を有しており規模が大きく、北口にはレトロなギャンブレル屋根の駅舎があり、南口もリニューアルによりギャンブレル屋根のレプリカが設置されています。駅前は市街地になっており、特に南口側は商店が集積していました。
 
新宿駅からですと小田急線の急行に乗車して当駅下車です(快速急行に乗ってしまった場合は手前の登戸駅で急行以下の種別に乗換)。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り、新横浜駅で横浜線八王子方面行き電車(快速もOK)に乗り換えて町田駅で下車します。さらに小田急小田原線の新宿方面上り急行に乗り継いで当駅下車です(快速急行に乗ってしまった場合は手前の新百合ヶ丘駅で急行以下の種別に乗換)。あるいは遠回りになりますが東京駅~新宿駅経由でもアクセスできます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、南口構内にコンビニがあり、駅前にも複数のコンビニがあります。一方、飲食店は南口駅前を中心にチェーン店を含めて多数あります。事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
大阪からの到達難易度もそう高くありません。小田急小田原線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は向ヶ丘遊園駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:小田急電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)