日本の大動脈を担ってきた東海道本線(1)【鉄道唱歌再編】【概括】
1872年、新橋ー桜木町間に日本初の鉄道が開業しました。
これが後の東海道本線です。
本日は、日本初の鉄道として開業し、長く東名阪の大動脈を担ってきた東海道本線を見てみたいと思います。
鉄道要覧によれば、東海道本線は、東京から神戸を結ぶ鉄道路線とされています。
本線を名乗る路線として、日本で二番目の長さを誇ります。(1位は山陰本線)
JR東日本
東京の路線ということで、通勤路線としての、また伊豆方面への観光路線としての2つの顔を持ちます。
最長15両編成で運転されており、これは日本最長の在来線です。(貨物列車は除く)
開業当初は新橋(現在の汐留)を始発としていましたが、東北本線と接続するために東京まで延伸されました。
サラリーマンの街として名高い新橋駅前にはSLが展示され、鉄道の始まりの地であることが感じられます。
品川、川崎を過ぎた列車はいよいよ横浜へと到着します。
現在の桜木町駅のあたりに、日本初の鉄道の終点が置かれました。
東海道線はその後も線路を伸ばし、戸塚、大船、藤沢、茅ケ崎、国府津などを経由しています。
当初の東海道線は、国府津から御殿場線を経由し、沼津に至るというルートを取っており、小田原や熱海は経由していませんでした。
現在は小田原、熱海経由の経路が東海道本線となっており、熱海駅でJR東日本とJR東海の管轄が変わります。
JR東海
続いて、JR東海管轄のエリアです。
東海道線を管轄する三社のうち、JR東海が最も長い距離を持っています。
沿線主要都市としては、沼津、静岡、浜松、豊橋、名古屋、岐阜、米原などがあります。
東海エリアの主要在来線として、地域の足となっています。
ただ、やはり東京ほどの需要がないのが現状で、名古屋地区でも9両程度での運転となっています。
特にすごいのは、言わずと知れた熱海駅ですね。
東京から15両編成の電車が来たのに、熱海から先は3両編成なんてこともよくあります。
また、静岡エリア(熱海~豊橋間)は、ロングシート地獄で有名ですね。
乗りとおせば3時間くらいかかるにも関わらず、このエリアで活躍する車両はロングシートしかありません。
JR西日本
米原から終点である神戸までがJR西日本の管轄となっています。
このエリアは新快速と呼ばれる、特急並みの速さの快速電車が運転されています。
沿線の主要都市としては、大津、京都、高槻、大阪、尼崎、芦屋、神戸などがあります。
関西は私鉄王国とも呼ばれ、JRに対して多くの私鉄が並行しています。
そのため、JR西日本ではスピードアップなどに積極的に取り組み、乗客を増やしてきました。
ちなみに、神戸駅は、書類上は東海道本線の終点かつ、山陽本線の起点となっていますが、運行上で特に重要な駅ではないため、神戸止まりの電車はありません。
国鉄時代
東海道新幹線開業前は、正真正銘、日本の大動脈として、昼夜を問わずに多くの列車が行き来していました。
東京ー大阪を約7時間で結んだ特急こだまを筆頭に、数多くの列車が運行されていたため、東海道本線の線路容量は限界を迎えていました。
そこで、抜本的な輸送力改善を目的として、1964年からは大量、高速輸送の役割を新幹線に任せ、地域輸送や貨物列車の運行を中心に行うようになります。
いかがだったでしょうか?
おそらく、物足りないなと思った方が多いと思います。
次回以降、詳しく運行状況や観光地、グルメなどを紹介していきたいと思っています。
鉄道唱歌旅の再編の側面も兼ねており、全16回を予定しています。
今回もお読みいただきありがとうございました。