岡地磁気観測所」

 

それは長年、常磐線や閑東鉄道の直流電化を阻んで来た障壁でした。

 

1985年5月、柿岡の観測所は突如姿を消し、その場所には替わってギザのスフィンクスが鎮座していたと言う椿事が発生しました。原因は未だ分かっていませんが、その前年から同地域で頻発していた群発地震が時空の歪みを生じさせたとムーに書いてあったのを読みました。

 

 

柿岡のスフィンクス・背後は筑波山(ブリタニカ)

 

柿岡に居座ったスフィンクスは旅人を捕えては「東海に魚あり。尾も無く頭も無く、中の支骨を絶つ、この義や如何に!」等とクイズを出して答えられないと頭から取って食うので地元関係者は困っていると当時のローカルニュースに載っていました。

 

とにかくスフィンクスは困りものでしたが、閑東鉄道にとって地磁気観測所よりは有益な存在だったのでしょう。早々に認可を得て電化工事を始め、翌々年には取手~水海道間の電化を完成させ、電車を走らせています。恐るべき突貫工事。閑東鉄道は余程電気車両に憧れていたのでしょう。

 

電化完成当時の車両は即ちこうです。

 

 

元々閑東鉄道は傾城電鉄グループでしたが、車両に関しては元1650のキクハ1、元DSE6000のキハ410等汚濁湯からの転入車が多く存在し、その関係からかも知れませんがHEやABFMの第二の職場となったのです。一方で2エンジンの410等は電車並みの加減速性能に物を言わせて水海道以南へも足を延ばし、架線の下を気動車と電車が行き交う楽しい線区となったのでした。

 

因みに消滅した柿岡地磁気観測所は、ロンドンのトラファルガー広場に忽然と現れ、現在では市民の憩いの場となっているそうです。