民鉄の覇者 東京急行電鉄 90、第二次伊豆・箱根戦争⑧(建設条件) | 犬と楽器と鉄道模型

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この東急側が勝ち取った路線の権利だが、元々は国鉄の計画路線であった。
だから免許発行に際し以下の注文が付けられた。

1、    早期に着工し、2年以内に完成させる事。
2、    国鉄の規格に準じて建設する事。
3、    国鉄が列車の乗り入れを求めてきた時は応じる事。
4、    国鉄、若しくは、該後継承継団体から路線買収の提議が

        なされた際は此れを拒否出来ず。

と言う条件であった。

国鉄が伊東線(熱海~伊東)を建設の際はこの伊豆急線の1/3にも満たない距離に何と、6年間も要したのである。
それだけの距離もあり、更に急峻である地形の建設を僅か2年以内とは嫌がらせ等と言う生易しいものではない。

これは間違いなく、康次郎の謀略が功を奏したものであろう。
こんな条件を付けられるなら私ならば、ぶん投げてしまえば良かったのではないかと思う。


「じゃあ西武さんやって」と・・・
絶対に当時の西武ではこんな条件で建設する事は不可能である。

しかし、五島はこの条件を受け入れたのであった。
東急の面子もあろう。
しかし、代議士を始め、伊豆の人々に「便利になる」と言う事を約束していたからであった。

一方、小田急に箱根を侵食され、伊豆は東急に侵されたとあっては西武、言わば康次郎の面目は丸潰れなのである。

こうなると、康次郎も更に邪魔や嫌がらせの思案を考える。
いや、「あらゆる布石を惜しまぬ」とでも言い方を変えようか?
「簡単には建設させんぞ」と謀を巡らせるのであった。

 

 

この記事は2015-03-10
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