所有事業者:東海自動車 (静岡)

仕様・用途:観光貸切仕様

登録番号:沼津22 く 1423

シャシー製造:いすゞ自動車

搭載機関:いすゞ10PC1型

車体架装:富士重工業伊勢崎

車体型式:富士重15型HD-Ⅰ

車両型式:P-LV719R

車名:いすゞスーパークルーザーHD

撮影日:1990年2月10日 (土曜日)

撮影場所:浜松町バスターミナル

 

今は無き、浜松町バスターミナルで撮った、東海バス貸切仕様車の旧塗装です。

このカラーリングは、1985年から採用されたデザインで、それまでは一般乗合仕様車と同じ、黄色とオレンジを纏っていました。現在は親会社の小田急バス、神奈川中央交通、江ノ電バス、箱根登山バスなど共に、白地に赤の羽根をイメージした小田急グループ共通のカラーリングになっています。でも、それがいつ頃から採用されたのかは不明です (どの文献にも詳細が記載されていない) 。小田急グループに限らず、京成や東武、京王などもいわゆる “CI (Corporate Identity) ” を導入し、グループで共通のカラーリングを施すようになりましたけど (西武や東急、名鉄などは昔から) 、それも私がバス趣味を止める一因でした。小田急を例に取ると、それこそ小田急バス、神奈中、江ノ電、箱根登山、東海バスの貸切車は皆、違うカラーリングだったんですね。その違いを撮るのが楽しみの一つだったんですけど、それが何か奪われた感じがしてね。どれも同じ外面で撮る気にはなりませんでした。だからって、元からあまり興味が薄かった一般の路線バスに “鞍替え” はせず、 気がついたらフェードアウトしていました。15年前にブログを始めるのがきっかけで撮りバスを復活しましたけど、1980年代後半の “華やかさ” は消えていました。

 

画像は年式不明のスーパークルーザーですが、登録ナンバーの数字から、1989年辺りに導入された車ではないかと思われます。この頃の東海バスは勢いがありましたね。いわゆる 「リゾートブーム」 で、東京から至近にあるリゾート地ということで、伊豆が脚光を浴びていました。伊豆急も 「リゾート21」 やJRから乗り入れる 「スーパービュー踊り子」 を走らせたりして、駅々で接続するバスもまた、ニーズに応えた様々な種類の車がありました。 「リンガーベル」 はその代表格ですが、黒字とまではいかないまでも、伊豆急や東海バスはバブルの恩恵を受けていたのは確かです。

 

この頃、よく浜松町バスターミナルには屋内撮影という劣悪な条件ながら、ちょくちょく撮りに来ました。最初は夜行高速路線バス 「ノクターン」 号が目当てでしたが、次第に品川バスターミナルや 「ノクターン」 の車庫にお邪魔させてもらったりして、浜松町で高速路線バスを撮る機会はめっきり減りました。再開発で閉鎖されてしまい、私の “青春” がまた一つ、潰えました。

 

 

【参考文献・引用】

バスラマインターナショナル CD-ROM復刻版 No.6 (ぽると出版社 刊)

ウィキペディア (東海自動車、いすずスーパークルーザー)