鉄道トンネルを見る | よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

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みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。 


鉄道を走らせるには線路を敷く必要があります。線路沿に道路があれば踏切、山があればトンネル、川があれば橋などを造らなければなりません。


トンネルとは皆様ご存知の通り、地上から地下や海底・山岳などの土中を通る土木構造物のことであり自動車や歩行者などが通る道路トンネル、鉄道が通る鉄道トンネルなどがあります。


日本は山国で交通の大きな障害になっておりトンネルは江戸時代まで手堀りによってつくられていたそうです。当ブログでは日本初の〇〇というものをたくさん紹介していますから、日本初のトンネルを記載したいのですがトンネルは皆様もつくられた方多いのではないでしょうか?砂場などでトンネルを簡単に作れます。ですので残念ながら日本最初のトンネルはわからないでしょう。日本の鉄道創業はまだ100年と少し前、日本初の鉄道トンネルはどこなのかはわかっています。ということで、今回は鉄道トンネルの歴史などについて詳しく紹介します。


日本最初の鉄道トンネルは山を潜り抜けるトンネルではなく川の下を潜る天井川トンネルでした。


石屋川隧道(石碑)

JR東海道本線(愛称 JR神戸線)にありました。日本で最初に開業した新橋〜横浜間にはトンネルはなく1874年に日本で2番目に鉄道が開業した大阪〜神戸間が初の鉄道トンネルとなりました。石屋川・住吉川、芦屋川と天井川が3つありますが、一番最初に完成したトンネルが石屋川と言われています。


石屋川隧道は東海道線の複々線及び高架化工事の際になくなり現在は石屋川(天井川)の上を走行しています。住吉川、芦屋川は現在も天井川の下を走行しています。


天井川とは

川の流れで運ぶ土砂により堤防内にたまった川底が周囲の地面よりも高くなってしまった川のことで平面地より高い場所に川があります。

芦屋川隧道(2021年現在)

しかし住吉川、芦屋川も複々線化工事で開業当初のトンネル原型はほぼ残っていません。


ですが現在も天井川の下を列車が走っていることを実感することはできるでしょう。

芦屋川隧道付近は阪神芦屋駅、JR芦屋駅、阪急芦屋川駅から徒歩10分程度の場所で行きやすい場所ですので皆様も行ってみてください。


これだけでも十分歴史を感じれると思いますが、石屋川隧道、芦屋川隧道が開通した1874年から22年後に造られた天井川トンネルで現在も現役で列車が走っている場所があります。


今回はJR奈良線にある2つのトンネルを紹介します。


不動川隧道

JR奈良線棚倉駅から徒歩5分の場所にあります。トンネルの上は山ではなく川なので少しだけ木があり空が見えるのが天井川トンネルの特徴ですね。


この近くに天井川の堤防につながる道があります。

不動川 堤防

見た目はごく普通の川ですが、下には天井川トンネルがあり列車が走行しているのです。写真で見てもわかりにくいと思いますので是非行って見ていただきたい場所です。


この堤防を超えるとJR奈良線で有名な撮影地があります。

★JR奈良線山口踏切から103NS409編成


もうひとつの天井川トンネルはJR奈良線山城多賀駅から徒歩5分程度の場所にあります。


青谷川隧道

こちらもなかなか立派なトンネルです。ちなみに不動川トンネルと青谷川トンネルはJR西日本が指定する登録鉄道文化財に指定されています。


ほかにも草津線や片町線などにも天井川トンネルがあります。日本初の鉄道トンネルは存在しませんが、同時期に造られたトンネル見るととても素晴らしいです。


最初の鉄道トンネルは石屋川隧道でした。それでは日本最初の山岳トンネルはどこだったのでしょうか?


逢坂山隧道

JR東海道本線の大津駅から徒歩15分程度の場所にあります。1880年に造られたトンネルです。東海道本線開通当初は、大津駅は現在の京阪京津線のびわこ浜大津駅の地にありこの逢坂山隧道を潜り抜け、現在のJR奈良線稲荷駅に繋がっていました。その後現在の大津駅〜山科駅間に新逢坂山隧道が開通。現在のルートになっています。また当トンネルは初めて日本人の技術者・技能者が主体となり設計・施工されとても貴重なことから鉄道記念物に指定されているほか経済産業省が指定する近代化産業遺産にも指定されています。

逢坂山隧道 内部

少しだけ中にも入ることができます。この先は京都大学防災研究所附属地震予知研究センター逢坂山観測所となっているそうです。


1874年に日本初の天井川隧道、1880年には山岳隧道が開通。日本のトンネル技術は年々発展していきます。

地下鉄銀座線

1927年に日本初の地下鉄(上野~浅草間の2.2km)が開業します。つまりこれが日本初の地下鉄トンネルになります。ちなみにこの区間が日本初の第三軌条になった区間でもあります。


ただ上野〜浅草間は全線地下でトンネルの入口はありません。

阪急京都線 西院駅手前(西京極寄り)

阪急西院駅から徒歩5分程度の場所にあります。

1931年に大宮駅(京都府)までの地下線による延伸の際に開通しました。日本で2番目の地下鉄線です。地下鉄トンネルの入口があるのはこれが初めてで、また第三軌条ではなく架空電車線の地下鉄としては初となりました。

ちなみに現在のOsakaMetro梅田〜難波間が開業したのはこの2年後の1933年のことです。

電車の安全を鷲の像が見守っているんだとか


天井川トンネル、山岳トンネル、地下トンネルと登場しました。いよいよ最後になります。


最後は海底トンネルです。

関門トンネル(門司駅寄り)

1942年に世界初の海底トンネルとして開通しました。下り線が1942年、上り線が1944年に開通。ほか自動車や歩行者の海底トンネルそして山陽新幹線開通時にできた新関門トンネルがあります。詳細は以前紹介しましたのでこちらをご覧いただければと思います。


今回は日本の鉄道トンネルの歴史などについてご紹介しました。紹介した一覧をまとめます。


日本初のトンネル(天井川トンネル

石屋川隧道 1874


日本初の山岳トンネル

逢坂山隧道 1880


日本初の地下鉄(地下鉄トンネル)

地下鉄銀座線(上野〜浅草間) 1927


日本2番目の地下トンネル(地下トンネル出入口としては初)

阪急京都線 西院駅付近 1931


世界初(日本初)の海底トンネル 1942

山陽本線 下関(馬関)〜門司 関門トンネル


これらのトンネルを基本として日本各地にトンネルが広がりました。有名なトンネルとして青函トンネルや北陸トンネルなどたくさんあります。


ご覧いただきありがとうございました。

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