【2週連続の廃車回送】209系マリC612編成ほか10両が長野へ配給輸送

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2021年3月にE131系がデビューし、千葉駅近郊の運用整理も含めて多くの余剰車が出ている209系2100番台。

前週の初陣から僅か6日、4月28日にはマリC612編成6両とマリC611・C614編成の中間電動車2両ずつの混成10両が長野へ向けて配給輸送となっています。

今回も圧巻の10両編成

前週の記事でお伝えしたように、E131系投入と千葉駅近郊の運用整理のため、209系6両6編成が4両化されたほか、編成単位でも余剰が発生しています。

編成短縮で余剰となった電動車は編成単位で余剰となった6両編成に組み込まれ、8M2Tの10両編成に組み直されていました。

前週の輸送に引き続き、今回についてもこの10両編成での配給輸送が幕張車両センターから新小岩操車場・武蔵野線・中央線・篠ノ井線経由で長野総合車両センターまで実施されました。

長野総合車両センターでは、かつての同僚である209系訓練機械(車籍なしの訓練車)と久々の再会を果たしつつ、今後は廃車解体が実施されるものと見られます。

解体線へ“直葬”

2021年3月のダイヤ改正に関連して多くの解体待ち車両があることは過去記事でもお伝えしていますが、E217系同様に209系についても到着後すぐに解体作業が開始されています。

前回輸送されたC618編成などの10両については、22日夜に到着後の翌23日の構内入換で半数が解体作業を実施している線路にそのまま入れられる“直葬”となりました。

先に到着していたE217系でも1週間以内に作業が開始されていたように、廃車対象が多く解体作業を急いでいる印象を受けます。

アスベスト処理などで解体作業が煩雑になる経年車の185系が後回しにされている様子で、新系列電車の高いリサイクル性が思わぬ格好で役立つこととなっているようです。

今後も209系余剰車とE217系の配給輸送は継続しそうですが、オリンピック・パラリンピック期間中の鹿島サッカースタジアムへの輸送のための訓練とみられる試運転が2020年に209系・2021年にE235系で実施されています。2021年夏までは車両数の余裕を多少残すことが考えられ、廃車順序の予想は難しそうです。

長野総合車両センター以外での解体作業が実施される可能性もあり、今後の動向は引き続き見守る必要がありそうです。

1つの時代の転換点……

特に機関車牽引の配給輸送を多く撮影したり、車両改造の動きを追っていたりと長く鉄道趣味に触れていたファンの方々にとっては、複雑な動きを繰り返した209系0番台の転用劇が懐かしく思い出されるところかと思います。

209系2100番台は配給輸送で遠方への疎開・入場のため多くの配給輸送が設定された車両です。

京浜東北線での役目を終えた209系は浦和電車区(現在のさいたま車両センター)から都心を1周して山手貨物線・東北貨物線経由で東大宮操車場へ。後日EF64形の牽引(初期はクモヤ145形も連結)で長野総合車両センターへ旅立ちました。

その後は編成組み替え・短縮ののち、直江津駅や青森駅など、営業エリアから遠く離れたJR東日本エリア内各地に疎開配給が相次いで実施され、これに関連してEF64形・EF81形の双頭連結器搭載機が増やされたほどでした。

山手線205系以来の大規模な転用改造の動きとなった車両が役目を終え、JR東日本の配給輸送自体も“スーパークモヤ”こと新型E493系への代替が始まろうとしています。

「新系列電車」として従来の車両設計思想を大きく変えた革命児。まだ千葉エリアでは多くの編成の活躍が見られますが、既に置き換えも確実視されている状態です。

千葉ではいすみ鉄道・小湊鉄道が国鉄型気動車を走らせていることや、E217系の置き換えが進められているなどファンにとって乗車・撮影の魅力が“熱い”状態です。狙わずに簡単に出会える今のうちに209系もしっかりと記録をしておきたいところです。

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