JR北海道期待の(?)多目的車両・キハ261系5000番台『はまなす編成』のデビューから約半年。

その弟分である『ラベンダー編成』が今年落成し、各種試運転を経て、5月8日に札幌~富良野で運転される臨時特急『HOKKAIDO LOVE! FURANO号』から一般乗客が乗れる列車としてデビューします。

 

何といっても、下りの札幌発は根室本線には入らず、旭川から富良野線を経由するという事で注目度は高かったと思います(復路の上りは根室本線芦別経由)。富良野線を昼行特急列車が走行するのは今回が初めてではないかと(※函館本線滝川~旭川の工事の関係で夜行列車が迂回運転した例あり。それ以外、特急型車両やリゾート編成が臨時列車として走行した事はあるが、いずれも快速・普通扱い。国鉄末期~JR初期にフラノエクスプレスが間合い運用で富良野線を急行扱いで走行した時には『富良野線エクスプレスきっぷ』にて特別料金徴収の例があり)

しかし…同列車の指定席はほとんどが旅行各社によるツアー用に充てられているようで、私もえきねっとでセルフ10時打ちを試みたものの、見事に瞬殺されました…😭

 

 

 

聞く処によると、一般乗客が指定席として乗車できるのは聞く処によると1両の半分程度しかないとの事で!?それならばいっその事、はまなす編成のデビュー時と同様にツアー専用にすれば良かったのに!一般客がほとんど乗車できないというのはあんまりです。

ガッカリしていた処、4月10日の道新朝刊の記事で、今年放送開始40周年を迎える『北の国から』のロケ地巡りを絡めたツアーが発売されている事を知って、番組のファンでもある私は即刻申し込みをしたのであります!

私は行動や食事内容が制限されるパッケージツアーはあまり好きではないのですが、ラベンダー編成に乗れるというのなら…という事で。

画像は、そのツアーのポスター。新聞記事の効果もあってか?一旦完売しましたが、その後キャンセルが出たらしく、本記事投稿時点では若干の空きがあるようです。

 

 

 

というワケで、何とか私もラベンダー編成のデビュー列車に乗車できる事になったのですが、営業運転に先立って、4月24日に旭川駅と富良野駅にてラベンダー編成の一般公開が行われました。

幸いにもこの日は私の仕事が休みになったので、早朝から旭川へ向けて下見がてら出掛ける事にしたのです。何せ、実車を見たのは仕事の移動中に苗穂丘珠通から苗穂運転所に留置されているのを見掛けただけですから…。

 

旭川へ向かうために乗車したのはキハ183系の網走行71Dオホーツク1号。

この日は6:48発の釧路行4001Dおおぞら1号が同じ7番線ホームからの発車となったため、オホーツク1号の入線が6:53と通常より15分程遅くなりました。

新幹線工事が本格化した事により、ホーム連絡通路の天井にも変化が…。

 

 

 

この日の編成表は下記の通り。

①(指)キハ183-1554 ②(G)キロ182-7551 ③(指/自)キハ182-7555 ④(自)キハ183-4559(全車札ナホ

 

 

 

苫小牧発の2723Mの到着が遅れたため、その接続を取るためにオホーツク1号は3分程遅れての発車となりました。車内は各車両ともガラ空き。コロナ禍以前は少ない自由席が旭川まで満席になる程混んでいたのですが…。

私が乗車した4号車は、オリジナルのR55リクライニングシート(元北斗用・表地張替え)でした。座面の座り心地は良いのですが、何せ古いので背もたれ部分の詰め物がペッタンコになってしまっており背中に当たる部分が硬いのが難点です。

 

 

 

オホーツク1号には札幌~旭川のトクだ値が設定されていないため、今回の乗車はSきっぷ利用。

 

 

 

苗穂運転所では、旭川へ向けて回送されるラベンダー編成がスタンバイしていました。

 

 

 

旭川駅5番線にはほぼ定時(8:32)に到着。

旭川圏でもついにH100の運用が始まり、キハ40は宗谷本線系統から完全に消滅し、残るは石北本線と函館本線の一部気動車列車のみ。キハ183系がH100と並ぶのもいつまで見られるか…。

 

 

 

下車後、ホームからエスカレーターを下ると、ラベンダー編成一般公開イベントへの準備が進められており、まだ参加者は並んでいませんでした。

なぜ私がこんな早くに旭川へ向かったのは、キハ183系のオホーツクに乗りたかったのもありますが、昨年に小樽駅で行われたはまなす編成の一般公開時(※私は仕事で行けませんでした)は整理券制だったため、早い事行かないと入場制限が掛かると思ったからです。

一般公開は10:15~11:30の間に7番線ホームで行われるのですが、イベント開催までの間、同ホームへの通路は封鎖され、改札口からホームへ通じる階段や通路の床にはイベント参加者のソーシャルディスタンスを保つため、並び列の間隔を空けるためのテープが貼られていました。

 

 

 

私は受付近くのベンチで待っていたのですが、準備が終わった9:02頃にイベントへの告知が構内放送で流れ、参加者は指定された場所に並ぶ事になりました。流石に一番乗りするのは遠慮し、私は何人か並んでから列に加わりました。その後並び列が少しずつ増えてきます。

 

 

 

コロナ禍で行われるイベントにつき、参加者にはこのような呼び掛けが。

大阪を皮切りに京阪神一帯や首都圏で緊急事態宣言が発令されましたが、そこからの参加者もかなりいたんだろうな…🤔まぁ私の住む札幌も『集中対策期間』に入っているので、あまり大きな事は言えませんが、いつもながら出掛ける際は感染予防対策を入念に行っていますのでご理解ください。

 

 

 

連絡通路の7番ホーム側に設置されていた『HOKKAIDO LOVE!』の看板。

昨年のHOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスには大変お世話になりました。今年も同様のパスが出ないかなぁ…(今度は道民限定で!!)

 

 

 

待つ事約1時間。

10:02頃にラベンダー編成の回送が7番線に到着したのですが、残念ながらイベント参加希望で並んでいる人達は入線を見届ける事ができませんでした。

しかし、少し前に列の先頭から検温と手の消毒が順次行われ、その後記念カードが配布されました。

 

 

 

そして、予定時刻の10:15より少し早く、イベント参加者の7番線ホームへの入場が開始されました。入場は10名ずつ順次行われ、私は早い段階から並んでいたためその1巡目で入場する事ができました。

 

 

 

ホームには先に入場していた報道各社のカメラマンの姿も。

しかし、翌25日の道新には今回の一般公開の記事は掲載されていませんでした。多分旭川版限定か…?

 

 

 

側面LED行先表示は、6月から運転が開始されるフラノラベンダーエクスプレスが表示されていました。昨年まで同列車に投入されていたノースレインボーエクスプレス車両の一部が検査入場で苗穂工場に留置されているのが見えましたが、今後どういう使われ方をするのか、気になる処です。

 

 

 

参加者は順次、解放されていた4号車のドアから乗車し車内見物に入ります。釧路駅の周年記念イベントの展示車両と同様、車内は一方通行になっていました。

まずは3号車キハ260-5302のトイレと洗面所。はまなす編成及びキハ261系1000番台7次車と同様です。

 

 

 

基本的に座席をはじめ、車内設備ははまなす編成と同様。

3号車キハ260-5302にあった展示物。コンセント設備が完備されているため、コーヒーやお茶を飲みながらパソコンやタブレットを使ってビジネスも快適に…というのをアピール。

 

 

 

通常、広告枠のある部分は、はまなす編成と同様に風景写真のポスターが飾られているのですが、走行線区にちなんだ富良野周辺に咲く花の写真です。2枚目の写真はリアトリスというキク科の花。

デッキ仕切りに表示されている通り、はまなす編成同様にWi-Fiが完備されており接続できる状態になっていました。

 

 

 

次に2号車キハ260-5102の車内。コチラには、グループ旅行に向けた展示物がありました。

テーブルに置かれていた『ふらのッち』は、富良野エリア全体を管轄するJAふらのが製造販売するポテトチップス。昨年、幾寅駅の『北の大地の入場券』購入時に道の駅南ふらのでお土産として買いました。

しかし…ポテチのお伴はコーヒーやお茶じゃなくてやっぱコーラかな!

 

 

 

テーブルを広げれば、UNOなどのカードゲームを楽しむ事もできますよ~!

 

 

 

ロールカーテンははまなす編成と異なり、美瑛の丘をイメージしたと思われるデザインになっていました。

 

 

 

キハ260-5102にのみ設置されている多目的トイレ。

はまなす編成及び、ベース車のキハ260-1100番台(7次車)と同様です。

 

 

 

キハ261-5102の車内銘板(シール式)。

やはり川崎重工業製ですが、10月の鉄道車両部門分社化後はこのシール表記にも変化があるのでしょうか。

 

 

 

いよいよ1号車のキハ261-5102に入ります。

デッキとラウンジの間にある販売カウンターと、その向かいにある個室(多目的室)です。

特に個室はツアー客以外一般の乗客はまず利用できないので、このように公開されるのは貴重な機会でした。ただ、ベース車のキロ261-1100と車体構造を合わせたとはいえ、個室の片側席に窓がないというのはあまりにもお粗末…。実際に扉を閉めて利用してみるとかなり圧迫感がありそうです。せめてもう一方にも窓を設けるべきでした。

 

 

 

そしてラベンダー編成の白眉?ともいえるラベンダーラウンジです。

客室仕切り扉が開放されているため、残念ながら扉ガラスにあるロゴは撮影できませんでした。基本的にはまなすラウンジと同様ですが、ソチラにはカウンター席にしかなかった飛沫感染防止用の透明アクリル製パーティションがBOX席にも設置されていました。はまなすラウンジにも同様に改良されたかな?

 

 

 

これにて車内見物は終了、1号車前側のドアから降車します。

そしてようやくお目に掛かったラベンダー編成の顔。ヘッドマークも『フラノラベンダーエクスプレス』を表示していました。サロベツ同様、LEDヘッドマークとしてはかなり凝ったデザインですが、デジカメで写真を撮るのは難しい…。

 

 

 

キハ261-5102の前頭部。

はまなす編成乗車のブログでも述べましたが、やはりロゴやラッピングがないのは何だか物足りない感じがします。

 

 

 

イベント開催中も、旭川駅にはいくつもの列車が発着していきます。

左に見える3番線に停車中の789系は10:30発の3018Mライラック18号、4番線のキハ261系は10:18に到着した62Dサロベツ2号。

6番線のH100は永山から来た普通1322Dと思われ、その回送列車が発車していきました。

 

 

 

見物客には、JR係員による記念撮影サービスも行われていました。

『ぼっち鉄』の私には、「記念撮影いかがですか?」と声を掛けられる事はありませんでしたが…。

 

 

 

キハ261-5102の表記類。出荷時の検査表記は21-01です。

2エンジン搭載からか、ステンレス車体の割にはかなりの重量級。

 

 

 

イベント見物者へのサービスとして、各種LEDヘッドマークの切替も行われました。

2018~19年の2シーズン、インバウンド対策で富良野・美瑛ノロッコ号の救済列車としてキハ183系で運転されていた『ふらの・びえい号』のマークがあるのには驚かされました。果たして…このヘッドマークを掲げて運転される事があるのだろうか!?

 

 

 

以下、表示されたヘッドマークコレクションです。

 

 

 

その後、元のフラノラベンダーエクスプレスに戻りましたが、どういうワケか?はまなす編成と同様にオホーツク/大雪の分はセットされていませんでした…(涙)。石北本線沿線出身としては悲しい😢5月15・16両日にラベンダー編成で運転されるオホーツク1号と折返しの大雪4号は、はまなす編成の時と同様にシール表記でごまかすのか!?

 

 

 

実はこの日、いつも当ブログにコメントを寄せてくださっている女性のブロ友さんとお会いする事になっていて、なかなか連絡が付かなかったのですが無事にお会いする事ができました。

しかもお宝グッズまで頂いて…。その節は誠にありがとうございました。

ブロ友さんといろいろとお話しているうちにイベントは終了し、来場者は蜘蛛の子を散らすようにいなくなっており、ヘッドマークは回送に切り替わっていました。

 

 

 

私とブロ友さんは6番線ホームに出向き、一旦引き上げていく回送列車を見届ける事にしました。ここでようやく編成写真が撮れました!

 

 

 

展示を終えたラベンダー編成は11:28頃、近文方の回送線へ引き上げていきました。

この後13:00から富良野駅で展示を行うのですが、7番線からは直接富良野線に入線できないため一旦引き上げた後、1番線に入線して11:50位(?)に富良野へ向けて回送されていきました。

私はその後ブロ友さんと別れて、旭川駅を一旦後にします。

 

 

 

北海道第2の都市の玄関口・旭川駅。

今、世間の耳目を集めている旭川市で起こった14歳少女イジメ凍死事件ですが、ハッキリ言ってイジメの範疇を通り越した極悪犯罪で、文春オンラインの報道を見ているうち、犯行のあまりのおぞましさに胸糞が悪くなりました。全国に旭川の恥をさらした加害者の少年少女、事件を闇に葬り去ろうとした学校関係者らを決して許してはなりません。

旭川には母方の叔母が住んでおり、小さい頃からよく行き来していたので私にとって第二のふるさとのようなマチで、そのイメージを悪くした今回の事件に私はとても心を痛めています。

 

 

 

私はこの後富良野へ向かうのですが、その前に叔母の家に用事があったのでそこに寄るためにタイムズレンタカー旭川駅前店でクルマを借りました(旭川駅~叔母の家の往復タクシー代と大して変わらないので)。

車種は先代モデルの2019年式日産ノート(1200ガソリン)。クラス問わず車種おまかせという『玉手箱プラン』で予約したのですが、この形のノートはE-POWERも含めて何度もレンタルした事があるので、他の車種に乗りたかったなぁ…。

 

 

 

叔母の家での用を済ませ、私は次の展示イベントのある富良野へ向かいました。駅南側の市営無料駐車場にクルマを駐めます。

JRさん、富良野線を利用せず申し訳ありません…💦

 

 

 

私が富良野に着いたのは展示イベントが始まった13:00をとうに過ぎていました。

富良野駅では時間を区切った上で整理券制(改札口を抜ける際はもちろん入場券または有効な乗車券が必要)で入場する事になっていたようです。

 

 

 

富良野駅では4番線ホームでの展示でした。

私はホームへは入場せず、敢えて駅北側の人道跨線橋から撮影する事にしました。

見る限りでは、ホームへの入場者はそれ程多くなかったように見えます。

 

 

 

イベント展示は14:00で終了し、14:05頃に布部駅方の引上げ線に一旦回送され、留置線である6番線で一旦小休止し、15:17に根室本線経由で札幌(苗穂)へ向けて返却回送されます。

隣の3番線のキハ40 1722(釧クシ)は、富良野14:17発東鹿越行の2477D。

 

 

 

その後、私は島ノ下(信)~富良野の第三空知川橋梁に出向き、他数名の撮り鉄らと共に札幌へ回送されていくラベンダー編成を撮影しました。

このスジは、5月8日に運転されるHOKKAIDO LOVE!FURANO号の上りと同様と思われます。曇り空なのがちょっと残念ですが、何とか十勝岳連峰をバックに撮影する事ができました。

同業者の方、お疲れ様でした。その後私は旭川へ向けて戻る事に。

 

 

 

時間があったので叔母の家に少しだけ立ち寄った後、レンタカーにガソリンを入れて返却し、再び旭川駅に戻ってきました。

 

 

 

東側通路には、5月15~6月6日の土日に運転される観光列車『花たび そうや号』のPR看板が掲示されていましたが、この列車も道内外からのツアーで抜かれている日が多く、指定席は連日瞬殺で完売しています。そんなに買いにくい列車なら、ここまで大々的にPRしなくても…?先程『HOKKAIDO LOVE!FURANO号』の件でも述べましたが、ツアーで抜いて一般客が買えないのならいっその事専用列車にすれば良いのに。

私もえきねっとで事前受付やセルフ10時打ちを試みましたが、今までの発売分は結局一度も指定席を入手できていません。

 

 

 

旭川からは18:00発の3040Mライラック40号で札幌へ戻ります。

 

 

 

今回の編成は789系札サウHE-104+HE-204編成(KAMIKAWAラッピング・リニューアル車)。

 

 

 

私は先頭6号車自由席のクハ789-204に席を確保。

駅東口側の『駅ナカ食堂 なの花』でチャーハン&焼きそば弁当を購入し、車内で朝以来久々の食事を摂る事に。他の乗客が来ないウチに早々と食べ終えました。

 

 

 

結局、6号車の乗客は私1人の状態で旭川駅を発車しました。

かつては日中30分ヘッドだった札幌~旭川の特急列車でしたが、乗客減が著しいようでは1時間ヘッドになるのも現実味を帯びてきそうで、寂しい気がします。

その後も6号車は、滝川と砂川で計5名乗り込んできただけでした。

 

 

 

3月12日限りで廃駅となってしまった伊納駅跡を通過します。

駅施設の解体はまだ着手されていませんでした。

 

 

 

18:25、終着の札幌駅に到着。ラベンダー編成見物目的の日帰り旅を終えました。