NO.2467 念願の乗車!西鉄バスの元夜行用日野セレガ(8529)による「ゆふいん号」乗車記録 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでは、番外でもご紹介しましたように、西鉄バスでは元夜行用の車両でありました日野セレガ(8529・LKG-RU1ESBA)が所有しておりまして、現在は福岡高速営業所に所属しております。

 

 この回でもご紹介しましたように、この8529、そして相方の8528は平成23年に導入された車でありまして、8528に関しましてはもっぱら昼行路線用として「火の鳥塗装」に、8529に関しましてはこの後の画像にもありますように「白夜行塗装」で導入された車でもありまして、共通する部分としていずれも後部に仮眠室を設ける車でもありまして、8529は旧西鉄高速バス福岡支社、8528は同じ敷地内の福岡高速営業所が新製導入でもありまして、8528はもっぱら福岡~熊本線「ひのくに号」に使用されておりました(その後現在は博多営業所所属で福岡~佐世保線「させぼ号」に使用されております)。

 

 そんな8529に関しましては、元は画像のように当時日本最長路線でもありました、現在は廃止されております福岡~東京(池袋)・さいたま(大宮)線「ライオンズエクスプレス」に使用されておりましたが、現在は福岡~島原線「島原号」に転用されております、日野セレガのスーパーハイデッカー8546の導入に伴いまして予備車として運行されておりました。その際には、その下の画像にもありますように、当時旧西鉄高速バスの専業路線でもありました福岡~大分線「とよのくに号(スーパーノンストップ便)」にも使用されておりました。

 

 (「ライオンズエクスプレス」使用時)~平成22年撮影

 

 (「とよのくに号」使用時)~平成23年撮影

 

 その後、当時西鉄バス博多営業所に所属しておりました、現在は最高級バス「グランデイズ」に変身しておりますスーパーハイデッカー8545とのトレードに伴いまして、「ライオンズエクスプレス」の運行からは撤退、西鉄バス博多営業所に転属しまして高速続行で使用されておりまして、画像のように東京(新宿)線「はかた号」や名古屋線「どんたく号」などで続行運行する姿が見られておりました。


 
 そして、当時は需要が多かった「ゆふいん号」への転用に伴いまして、これまでの「白夜行塗装」から、画像1・2の「火の鳥塗装」に塗り替えられておりまして、旧西鉄高速バス福岡支社に転属となりました。これによりまして、「白夜行塗装」のハイデッカー自体消滅した事にはなりましたが、この後ご紹介しますように引き続き夜行続行の対応のために仮眠室は残されております。

 

 

 現在は、西鉄高速バスが解散した事から所属先が旧西鉄高速バス福岡支社から同じ敷地内の西鉄バス福岡高速営業所に変わりましたが、引き続きその「ゆふいん号」に使用されておりますし、昨年までは福岡~阿蘇線「ASOエクスプレス」にも使用されておりましたが、廃止された事に伴いまして、「ゆふいん号」1本で見られるに至っております。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、その話題の中に入っておりました日野セレガ8529にこの時(乗車日・4月5日)初めて乗車する事ができておりました。今回はその乗車模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 前回NO.2466までご紹介しました、豊肥線武蔵塚駅→久大線由布院駅間の「乗り鉄」を終えまして、私は由布院駅前にあります亀の井バス湯布院駅前バスセンターへと向かいまして、「ゆふいん号」に乗車しまして福岡へと戻る事になりました。それにしても、以下画像の駅前の光景を見ましても、以前のように多く観光客の姿が見られていた頃とは対照的に、人通りもまばらである事がお分かりいただけます。

 

 (亀の井バス湯布院駅前バスセンター)

 

 

 私はここで事前に予約しておりました「ゆふいん号」の乗車券を発券しておりましたが、そんな「ゆふいん号」は、現在運休便を除きまして7往復(運休便を含めますと10往復)しか運行されておらず、以前の20往復以上運行されていた頃としますと非常に寂しい姿になってしまった事が伺わせております。やはり、「新型コロナウイルス」もありますが、それ以前にインバウンド需要もなくなってしまっておりますので、この路線に対しましてもより大打撃である事が伺わせております。

 

 この他の亀の井バスが運行します一般路線バスは以下の通りであります。中でも別府~湯布院間で運行されております、観光快速「ゆふりん」は、元の本数9往復まで戻っておりまして、「杉の井ホテル」があります霊泉寺経由を合わせましても20往復以上の多くの本数が運行されるまで回復している事がお分かりいただけます。

 

 

 少々時間がありましたので、隣の土産物店であります「日乃新」さんの所にあります駐車場より車庫の姿を収めましたが、この時バスの姿はわずか2台、1台が亀の井バスの日野レインボーII(大分200か・721、SKG-KR290J1)と、「ゆふいん号」であります8529の姿しかなく、正直寂しい姿がこの時見られておりました。

 

 (大分200か・721)

 

 

 さて、発車時刻が迫ってきまして、8529もバスセンター内へと入ります。この時、幕回しが行われておりましたが、よく見ますと「阿蘇・内牧温泉」の姿が見られておりまして、かつての「ASOエクスプレス」時代の幕を拝見する事ができておりました。

 

 8529は湯布院駅前バスセンターに入りまして、乗車券拝見が行われておりました。この時は、若い女性の姿が多く見られておりまして、中には宿泊もされていたのでしょうか、キャリーバックを持たれている方もいらっしゃるほどでありまして、この姿からもかつてのインバウンド需要があった頃を偲ぶ姿が見られておりました・・・。

 

 8529の行先です。詳しい行先中身はこの後ご紹介しますが、この行先もインバウンド需要に合わせたものでしたので、ハングル文字の姿が見られておりますが、今やその需要もなしと言うのも残念な所でもありましょうか。尚、現在「ゆふいん号」はノンストップ便は廃止されておりますので、全てが各停便としての運行にもなっております。

 

 (アップ)

 

 

 そして私もこの8529に乗車しましたが、ここで行先表を収める事ができておりました。この行先表の中身からもわかりますように、かつて本州方面へ運行されておりました名残は残念ながら見られなくなっておりまして、昼行路線としての姿が見られるのみとなっておりました。本当に、上の画像の「ライオンズエクスプレス」時代の行先が見られるかなと期待していただけに、ここまで書き換えられていたとは思わなかっただけに残念ではありました・・・。

 

 【上の行先を写したものです】

 1  にしてつ

 2  臨時

 3  回送

 4  桜島 鹿児島空港 鹿児島

 5  桜島 鹿児島空港 福岡

 6  桜島 ノンストップ 鹿児島

 7  桜島 ノンストップ 福岡

 8  桜島 各停 鹿児島

 9  桜島 各停 福岡

 10 回送

 11 スーパーフェニックス 福岡

 12 スーパーフェニックス 宮崎

 13 フェニックス 福岡

 14 フェニックス 宮崎

 15 回送

 16 ごかせ 福岡

 17 ごかせ 延岡

 18 福岡 しまばら

 19 島原 しまばら

 20 回送

 21 ゆふいん 福岡 高速

 22 ゆふいん 福岡 ノンストップ

 23 ゆふいん 湯布院 高速

 24 ゆふいん 湯布院 ノンストップ

 25 回送

 26 阿蘇・内牧温泉

 27 福岡

 

 

 それでも、座席はかつての「ライオンズエクスプレス」時代の名残を残しておりました。この車は、当初「ライオンズエクスプレス」運行時に当初の公式側10列・非公式側11列から公式側9列・非公式側10列に改まっておりまして、ゆったり感が伺えるようになっております。それでも、4列シート車である事が「ライオンズエクスプレス」時代、安価で利用できていた事を伺わせる所でもありますし、10数時間は酷かったかなとも思う所でしょうか。

 

 各座席には、携帯電話・スマートフォン向けのコンセントも装備されておりますが、現在の後付けのタイプのように、設置箇所も真ん中に2席分ではなく1席分ずつコンセントが装備されている所もあります。これこそ、後付け初期ならではな部分ではないかと思いますが、それでも装備されているだけでもありがたいなとも思う所ではありましょうか。

 

 (通路側向け)

 

 (窓側向け)

 

 そして、仮眠室の部分であります。かつて夜行用時代は頻繁に使われていたこの部屋も、今や使う事もない訳ですので、正直残念でしょうか。それでも、かつての名残を残している事をもえばいいとは思いますが・・・。

 

 

 さて、この日の「ゆふいん号」は湯布院駅前バスセンターを10数名で発車しまして、福岡へと進んでまいります。画像は、以前湯布院中央児童公園に保存されておりました「デゴイチ」ことD511032号機であります。この蒸気機関車は、湯布院中央公園に長らく保存されておりましたが、数度の保存先募集を行った末、湯布院インターへ向かう県道沿いにあります私設博物館「岩下コレクション」に安住の地を得る事ができておりました。今回この姿を車内から収めましたが、解体の危機もあっただけに本当に良かったなとも思ったほどでした。

 

 

 湯布院インターに隣接します道の駅ゆふいんに停車しまして、湯布院インターより大分自動車道に入りましてさらに進んでまいります。この「ゆふいん号」は、ご紹介しておりますように各停便であります。そのため画像の九重インターや玖珠インター、高速天瀬高塚、高速日田などと言った高速バス停に停車しながら運行しますが、この日これら途中バス停からの利用者はいらっしゃいませんでした。

 

 

 そんな中でも「ゆふいん号」は大分自動車道を進んでいきます。やはり山林がある地域を通りますので、画像の山や畑の姿が見られる所を通って行きます。

 

 

 画像は、太宰府インターを降りまして、福岡都市高速に入った直後の姿であります。この時はちょうど日没でもありまして、画像のように日が沈む姿を収める事ができておりました。その時刻も18時台ではありましたが、日が長くなっている事も実感する所でもありました。

 

 

 こうして、「ゆふいん号」は福岡空港国際線に到着します。本来は2階に停車しますが、国際線が閉館となっておりましたので1階に停車しました。ここで数名の乗客が下車されておりましたが、恐らくこれら乗客は航空の利用ではなく福岡市近郊への利用ではなかったかと思われまして、そう思いますと乗り継ぎ拠点としての姿が見られているようにも思ったほどでした。

 

 ちなみに国際線駐車場にカメラを通しますと、車の姿はほとんどなく、この姿からも寂しい姿が見られておりました。やはり国際線の運航便も非常に少ない今でもありますので、このような姿も仕方がないとも言えましょうか。

 

 

 こうして、湯布院駅前バスセンターを出まして約2時間で、博多バスターミナルに到着しました。ここでほとんどの乗客が下車されまして、終点でもあります天神高速バスターミナルへの利用者は数名ほどでもありました。

 

 

 今回は、念願でもありました、元「ライオンズエクスプレス」などの夜行用でありました8529に乗車しました話題をご紹介しましたが、この車にとりましても上の画像にありました本州方面へ運行されていた姿が懐かしい所でもあります。しかし、その本州向け路線も縮小しておりますし、本州向け行先も見られなくなっている訳ですので、それを考えますとこの九州内として運行されているのも仕方がない所でもありましょうか。それでもご紹介しましたように、かつての名残は見られておりますので、ご覧の皆様も今後乗車する機会ありましたら是非とも乗車していただきたいと思います。