さらば最長片道切符の終点・肥前山口駅 などJR九州の動き | 金屋代かずおのお部屋

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周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

120年以上の歴史を誇る駅が大きな転換期を迎えます.

(画像は全て2011年1月に撮影したものです)

 

4/21に,以下の発表がJR九州から発表されました.

長崎本線「肥前山口駅」は,2022年秋の九州新幹線武雄温泉〜長崎の開業時に「江北駅」に改名します.

肥前山口駅と言えば,長崎本線から佐世保線が分岐する交通の要衝であります.

かつてはこの駅で「かもめ・みどり(+ハウステンボス)」はもちろん,寝台特急「さくら」「あかつき」の分割・併合でも知られました.

また,稚内駅からルートの重複なく,JR線の「片道乗車券」で最も長いルートを取れるいわゆる「最長片道切符」の終点でも知られます.2004年にはNHKの番組で話題になりました.

 

以上のことから,小さい町にあるにもかかわらず全国的な知名度が高かった駅です.しかし,2011年度ダイヤ以降では通過列車も目立つようになりました.また,九州新幹線武雄温泉〜長崎開業後は,「最長片道切符」における佐賀・長崎県内のルートが「新鳥栖・長崎・諫早・新大村・九州新幹線・武雄温泉・佐世保・早岐・大村・新大村」に変更になる見込みになります[1].

江北町としては九州新幹線武雄温泉〜長崎の開業を機に,より江北町の認知度向上・駅周辺の街づくりの一環として,町の顔となり特急列車が停車する鉄道駅に自治体名を冠する選択がなされたようです.

駅名と地名は前者の方が認知度が高くなる可能性がありますが,地域によってその考えは異なるようです.地名を駅名に合わせた例としては「那須塩原市」が挙げられます.江北町においては肥前山口駅は唯一の鉄道駅ですが,だからといって町名を「肥前山口町」などに変えるのは考えものです.江北町は山口以外の地域もあります.

 

また,JR九州からは4/20付で以下の発表もなされています.

  • JR九州管内完結の普通回数券が2021/6/30(下関発着は同9/30)に発売終了
  • 「SUGOCA」による乗車・特急利用によるポイント付加が2021/6/30に終了
2022年新卒の採用を見合わせていることも含めて,いかにJR九州が厳しい環境下に置かれているかがわかります.
 
最後に,肥前山口駅で分割・併合をしていた列車の模型を紹介してこの記事を締めます.全ての情報を毎日把握しているわけではないので,情報解禁翌日以降の記事化はよくあります.

参考

  • http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2021/04/21/210421_hizsenyamaguchi_ekimei.pdf
  • http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/04/20/210420_kaisuuken.pdf
  • http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/04/20/210420_sugocapoint.pdf
  • http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/02/25/210225_shinkisaiyou.pdf

 

[1]: