今回の【駅】コーナーは、
愛知県刈谷市南部に広がる住宅街の中に位置する名鉄三河線の駅で、線路に挟まれた島式ホーム上に駅舎がある
小垣江駅 (おがきええき。OGAKIE Station) です。
駅名
小垣江駅 (MU 04)
所在地
愛知県刈谷市
乗車可能路線
名古屋鉄道：三河線 【海線】
隣の駅
知立方……刈谷市駅
碧南方……吉浜駅
訪問・撮影時
2019年1月
小垣江駅は地平駅で、両側に線路に挟まれた島式ホームの碧南方(南側)にカマボコ屋根と平屋根を組み合わせた簡易駅舎が設置されています。以前の駅舎は西側にあり、ホームとは構内踏切で結ばれていました。
駅へ出入りする際は必ず踏切を渡らなければなりません。駅舎はホームと同じ高さにあります。
名鉄で島式ホーム直結の駅舎を有する駅は他に鵜沼宿駅、牛山駅、稲荷口駅がありますが、希少な存在です。
駅南側の歩行者自転車用通路踏切の北側に面する形で出入口が設置されており、高低差のある駅舎までスロープが延びています。小垣江駅はバリアフリーに対応しています。
写真は北(知立方)を望む。
こちらは現在のメインの出入口である東口です。北西を望む。
踏切の右側に駅舎があり、その先にホームがあります。
歩道と踏切の間に段差はありません。
また、東口にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、刈谷市公共施設連絡バスの停留所と自家用車送迎スペースが設けられています。
駅前広場の北西端(線路寄り北側)にはトイレ(多機能トイレ併設)、飲料自動販売機が設置されています。
東口駅前の様子です。東を望む。左後方に小垣江駅があります。
周辺は区画整理が実施されており、住宅街が整然と広がっています。しかし駅前に商店は見られません。
駅のすぐ東側(写真左前方)には刈谷市立小垣江小学校と小垣江幼稚園があります。
奥へ延びる道路を1kmほど進むと田園地帯に出ます。
こちらは以前の正面口だった西口です。北東を望む。
旧駅舎は木造だったようで、屋根には前身の旧・三河鉄道の社紋が入った鬼瓦が使用されていましたが、解体されて跡形もありません。
駅外と踏切の間に段差がありますが、階段とスロープで解消しています。
また、西口にはロータリーがないものの、南寄り(右後方)に歩道を切り欠いた形で刈谷市公共施設連絡バスの停留所が設けられていて、歩道と線路の間に無料駐輪場があります。北寄り(左前方)は名鉄の用地で、子会社の名鉄協商が運営する月極駐車場になっています。
西口駅前の様子です。南を望む。
左後方に小垣江駅があります。前方には先述のバス停留所と駐輪場があります。
駅西側には昔からの住宅地が形成されており、集落内の道路は狭いです。また駅のすぐ西側には前川が流れています。
約500m西には工業団地があり、衣浦港沿いに南北約1kmにわたり延びています。中小企業を中心に構成されています。
線路に挟まれた駅舎内に設置されている改札口の様子です。2枚とも北を望む。
小垣江駅の改札口はこの1ヶ所のみです。後方に出入口があります。
以前は有人駅でしたが、駅集中管理システム導入により2005年に駅舎が改築・移転され、無人駅になりました。改札内外にインターホンが設置されています。
駅舎の幅が狭いため、レイアウトは苦心の跡がうかがえます。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が2通路あり、右はICカード専用通路、左は幅広通路です。
改札口の手前、出入口側には『manaca』のチャージができない自動券売機が1台設置されています。また、IC専用改札の向かい側(手前)にも以前は自動券売機があったようですが、現在は撤去されてインターホンだけが残っています。
また、改札内にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
入場時、ICカードの残額が不足している場合はICカードを改札機にタッチして入場し(残額0円でもタッチの上で入場可能)、改札内または下車駅のチャージ機でチャージする必要があります。
そして改札を通って正面すぐがホームで、改札との間に段差はありません。
トイレは改札内にはありませんが、改札外の東口駅前広場北側に設置されています(多機能トイレ併設)。
尚、小垣江駅構内および駅前に売店・コンビニはありませんのでご注意下さい(最寄りのコンビニは西約300mの「ファミリーマート」です)。
建植式の駅名標です(2番線側)。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインで、隣駅に英語表記のない旧タイプです(上屋下にある吊下式駅名標は英語併記の新タイプです)。
駅ナンバリングも併記されています (MU 04)。
駅ナンバリング部分には三河線海線のラインカラーであるパープルが使用されています。
尚、駅ナンバリングの「MU」ですが、「M」は三河線、「U」は海線を意味しています。
小垣江駅は島式ホーム1面2線の地平構造で、北北東～南南西方向にホームが延びています。
左(西)が1番線で下り知立方面、右(東)が2番線で上り碧南方面です。
ホーム有効長は4両分で、ホームドアはありません。山線とは違い海線はホームセンサーが導入されていません。
また、全列車が停車するもののホーム幅はかなり狭いです。
上屋は碧南方(手前側)の端の1両分、駅舎と連続する形で設置されています。必ず雨ざらしになる車両が発生するので雨天時に下車される際は注意が必要です。
ホームにはベンチとインターホンが設置されています。
そして碧南方の端(後方)には駅舎・改札口が設置されています。
写真は1番線より知立方・猿投方を望む。
知立方を望む。
この先、すぐに前川を渡りますが、前川の河川改修工事により小垣江駅から前川橋梁までの約300mが複線化されました。前川を渡ると単線になり、新旧の住宅地の中を北北東へ走ります。その後は左へカーブして県道296号の陸橋をくぐり、進路を北北西に変えると猿渡川を渡って高架区間になり、田園風景の中を走ります。そして今度は下り松川を渡ると住宅街の中を高架区間で北北西へ走り、やがて右へ急カーブすると高架駅である刈谷市へと至ります。刈谷市駅は刈谷市の旧市街地に設置されています。
碧南方を望む。2枚とも1番線側より撮影。
ホーム端に駅舎・改札口があり、その先に駅へのアプローチ部となる踏切があり、左が東口、右が西口です。
この先、左へカーブして南に進路を変え、住宅地の中を南へ走ります。そして右から県道50号線が寄り添い、小さな川を渡ると高浜市に入り、左手に住宅地を、右手に衣浦港沿いの工場地帯を見て南下を続け、やがて右へカーブして南南西に進路を変えると吉浜駅へと至ります。吉浜は吉浜人形で有名です。
あとがき
私が小垣江駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。島式ホーム1面2線の小さな駅で、ホームの碧南方に簡易駅舎があります。駅前は住宅地で、西側には昔からの町並みが広がっていて、駅前広場がある東側には新しい町並みが広がっていました。
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、東海道本線上り豊橋方面に乗り換えて刈谷駅で下車します。そして刈谷駅から名鉄三河線の碧南行きに乗車して当駅下車です。名鉄名古屋駅から名鉄に乗っても知立駅で三河線の碧南行きに乗り換えれば到達可能です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線or在来線(東海道本線)で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます(刈谷経由or知立経由)。じゅうぶん日帰り訪問できます。
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店、飲食店は一切ありません。最寄りのコンビニは約300m西の「ファミリーマート」になります。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄三河線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は小垣江駅でも途中下車されてみて下さい！
(参考：名鉄のHP、Google地図、Wikipedia)