大原駅【岡山県】(智頭急行智頭線。2017年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】コーナーは、
岡山県北東部かつ美作市の北東部・旧大原町の中心部に位置する第三セクター鉄道路線・智頭急行智頭線の特急停車駅で、車両基地が併設されている事から運転上の拠点駅になっている
大原駅 (おおはらえき。Ohara Station) です。
 
 
駅名
大原駅 (駅番号なし) 
 
所在地
岡山県美作市 (旧:英田郡大原町)
 
乗車可能路線
智頭急行:智頭線
 
隣の駅
上郡方……宮本武蔵駅
智頭方……西粟倉駅  
 
訪問・撮影時
2017年5月
 
 

大原駅は盛土高架駅で、西側には近くに位置する大原宿の本陣または町家をイメージしたと思われる古風なデザインの駅舎があります。
尚、駅舎は実質的には待合所で、駅舎を通らなくても左右へ迂回すればホームとの行き来は可能です。
また、大原駅は有人駅ですが改札口は存在せず、乗降の扱いは無人駅と同様、乗車時には整理券を発行し、降車時は運転士が運賃収受するシステムです(Wikipediaより)。
そして、大原駅は1994年開業の新しい駅ですが駅前広場は整備されていません。駅舎左側には駅の駐車場と路線バスの待機場があり、駅舎前にバス停留所が設けられています。タクシーは駅前で待機している事もあります。
写真は東を望む。
 
 

駅前の様子です。西を望む。後方に駅舎があります。
大原駅は市街地の北端部にあり、周囲に民家や商店は少ないです。
奥に延びる駅前通りは約80m先で左(南)~右(北)に延びる国道373号線(智頭街道)と交差しますが、この国道373号沿いに商店が点在しており、公共施設や病院も立地しています。
そして国道373号を過ぎてさらに150m西へ直進すると旧因幡街道に突き当たり、左折して南へ進むと旧宿場町の大原宿に入ります。大原宿は本陣など江戸時代からの建物が残っており、古い町並みが観光地になっています。中心部の大原古町地区は岡山県の町並保存地区に指定されています。大原宿本陣は駅の南西約600mにあります。
 
一方、駅の東側は山地になっており、智頭急行線のライバルである鳥取自動車道のトンネルが通っています。
 
 

駅舎内の様子です。東を望む。
上写真の後方に出入口があり、前方はホーム方面への出入口です。
大原駅は有人駅ですが、前述の通り改札業務は行っていないため、改札口はありません。
右前方に出札窓口があり、その手前には売店(土産物店)がありましたが、2019年3月末で閉店になりました。
ちなみに自動券売機は設置されていません。
左側にはトイレがあり(多機能トイレの有無は?)、待合所(ベンチ)と飲料自動販売機が設置されています。
 
 

出札窓口です。右側が駅外方向、左側がホーム方向です。
私が訪問した2017年5月は7:20~16:10の営業でした。
窓口では智頭急行線のみならずJR線直通の連絡きっぷも発売しています。『スーパーはくと』『スーパーいなば』の特急券・グリーン券も購入できるようですが、マルスまたはPOS端末があるかどうかは不明で、多分ここで東北新幹線の乗車券・特急券は購入できないでしょうね…。智頭急行絡みのきっぷしか購入できないと考えるのが賢明です。
また、現在は決済に交通系ICカード全国相互利用サービスに対応のカード(『PiTaPa』を除く)の電子マネー機能や(『ICOCA』電子マネーとして)、楽天Edy・nanaco・WAON)・iD・QUICPay・クレジットカード・デビットカードが利用できます(各カードのチャージは不可)。但し、智頭急行線では交通系ICカードをICカード乗車券としては利用できませんのでご注意下さい(Wikipediaより)。
そして、私の訪問時は窓口の前に「鉄道むすめ」の智頭急行版キャラクター「宮本えりお」のパネルが展示されていました。姓は宮本武蔵に因んで、名は上郡駅の逆読みだそうです。窓口では智頭急行グッズや「鉄道むすめ」グッズも発売しています。
右側には売店が写っていますが、前述の通り2019年3月末で閉店になりました。
 
 

駅舎を出ると、正面には写真のような出入口があります。東を望む。
ここが「駅」として正式な出入口で、後方の駅舎は待合所としての扱いです。この出入口へは駅舎に入らずに左右からアクセス可能です。
出入口には段差がなく、そのまま築堤下の地下通路に入っていきます。尚、山地になっている東側には出入口はありません。
地下通路を進むと、途中で1・2番線への階段が左へ分岐しています。また、突き当たりまで行って左へ曲がると3番線への階段です。
ちなみに、各階段には車いす昇降機が設置されていますが、ご利用の際は事前に駅員または智頭急行へ連絡が必要です。
 
 

建植式の駅名標です。電照式ではなく、JR西日本のような反射板は使用されていません。
JR西日本のデザインをアレンジした智頭急行の標準デザインで、左上には智頭急行のロゴマークがあります。
英語(ローマ字)表記の他に、韓国語の表記もあります。中国と台湾の表記は日本語と全く同じなのでしょうか?
尚、智頭急行線には駅ナンバリングが設定されていません。
 
 

 

大原駅は島式ホーム・単式ホームとも各1面、計2面3線の盛土高架構造で、南北方向にホームが延びています。
左側(西)の島式ホームが左から1番線、2番線の順で、右側(東)の単式ホームが3番線です。3番線の東側には大原車両基地があります。
2番線が上下主本線、1番線と3番線が上下副本線で、一線スルー構造になっています。
但し、大原駅は運転上の拠点駅であるため種別・上下による発着番線は固定されていません。
言えるのは、1番線が普通列車しか入線できず、かつ車両基地へ出入庫できない事、2番線は速度制限が緩いので特急が多く発着する事、くらいでしょうか。特急同士の行き違いの場合は片方(主に上り)が3番線に停車します。
ホーム有効長は2番線と3番線が6両分で、1番線が2両分です。ホーム幅は全体的にあまり広くなく、特に2・3番線の上郡方約4両分(手前側)と智頭方の端(奥)は狭くなっています。
上屋はホームの智頭寄り、出入口への階段に接続する形で約0.5両分に設置されています。上屋は無いに等しいので、雨天時に下車される場合は注意が必要です。
各ホームにはベンチが設置されていて、智頭寄りの上屋部分には出入口へ下る階段があります(車いす昇降機併設)。
写真は2枚とも3番線より智頭方を望む。
 
 

こちらは2番線より上郡方(南)を望む。
右から1番線・2番線、3番線の順で、3番線の左には大原車両基地があり、1番線の右の地平部には駅舎があります。
右端にある1番線は有効長が2両分と短く、写真右側の階段手前でホームが途切れています。そのため、1番線には普通列車しか発着しません。但し、線路の有効長は他の番線と同じく6両分あるため、回送列車などの非営業列車は6両編成まで停車可能です。
 
 

3番線の東側には大原車両基地が併設されていて、ホームから車庫を見る事ができます。
第三セクター鉄道の車両基地にしては規模が大きいです。
冬になると沿線は雪に見舞われるため、写真左側には排雪用モーターカーが留置されています。
写真は上郡方を望む。
 
 

3番線より上郡方を望む。左側には大原車両基地が見えます。
この先、右へカーブして右手に大原の市街地を見て高架区間を南下します。やがて郊外に出て後山川を渡ると左へカーブして、山の中を走ります。その後は短いトンネルを抜けて国道373号をオーバーパスすると右手に鳥取自動車道・大原インターチェンジの出入口道路が並走するようになり、その道路をアンダーパスすると短いトンネルを抜けて宮本武蔵駅へと至ります。
 
 

3番線より智頭方を望む。
中央の2番線の線路が本線で、3番線の線路は大原車両基地への引上線になります。入庫車両は写真奥でスイッチバックして右手前にある大原車両基地へと向かいます。
この先、吉野川の谷に形成された山あいの田園風景の中を北上しますが、民家も混在しています。やがて右から山並みが迫り、国道373号や吉野川が左を並走するようになりますが、それらが左へ分かれると江ノ原トンネルをくぐり、トンネル内で西粟倉村へ入ります。その後は再び国道373号や吉野川と並行して深い谷を北へ走りますが、短いトンネルを2本抜けて谷が開けてくると西粟倉駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が智頭急行線の大原駅で下車(乗車)したのは2017年の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的に関連して、兵庫県に隣接する駅という事で訪問しました。構内は広く、第三セクター鉄道にしては立派な車両基地が併設されていました。また駅舎は和風で、駅前は街外れで、約500m南西を中心に大原の市街地が広がっています。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で姫路駅まで行き、智頭急行線直通の特急『スーパーはくと』に乗り換えて当駅下車です(尚、『スーパーはくと』は相生駅に停車しません)。時間帯によっては普通列車乗り継ぎや智頭線内で『スーパーいなば』を利用した方が先着する場合もあります。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:約9時間)。
一方、大阪からですと『スーパーはくと』に乗るか、新快速や普通ですとJR神戸線~山陽本線で上郡駅まで行き、智頭急行線の普通列車(行先不問)に乗り継いで当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅近くにコンビニがあり、約300m南西にはスーパーがあります。一方、駅前に気軽に入れる商店・飲食店はありません。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、智頭急行智頭線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は大原駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:智頭急行のHP、Google地図、Wikipedia)