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まん防という抜けた響きとは裏腹に関西では感染者が増えています。
今までのスピードとは違う増え方で正直びびっています。
外出自粛にもかなり嫌気がさしてきているのですが、この状況ではやむを得ないかと。
この週末を大人しく過ごすことを心に誓いつつ、本日はこちらの車両のBトレインショーティーをご紹介致します。
キハ58形は言わずと知れた国鉄の急行型気動車の決定版で、非電化区間から手間のかかる蒸気機関車牽引の客車列車を撲滅するいわゆる「無煙化」の立役者です。
その功績は別途ご紹介する機会を設けたいと思います。
遅れて登場したキハ65形は、強力なエンジンを搭載し、若干非力かつ非冷房で登場したキハ58形に、推進力と冷房用電源をサポートする車両として登場しました。
キハ65形急行色の記事もご参照いただければ幸いです。
今回ご紹介するのはJR化後にJR九州に現れた「九州急行色」の車両です。
国鉄急行色とは違い、白とベージュのツートンカラーにオレンジ色っぽい帯を巻いていました。
この塗色のキハ58・65形は、主に博多から久大本線をへて別府へ向かう急行「由布」(現在は特急「ゆふ」)、豊肥本線を通り、熊本と大分・別府を結ぶ急行「火の山」(現在の「九州横断特急」)肥薩線を通る急行「えびの」「くまがわ」(特急「くまがわ」となって2016年に廃止。現在は熊本―人吉間で「かわせみ・やませみ」「いさぶろう・しんぺい」が観光列車として運行)に用いられました。
国鉄からJRとなった際に、急行列車用の気動車に対し、乗客サービス向上のため急行型のデフォルトだった直角の固定クロスシートから、回転式のクロスシート(一部リクライニング式)へと変更されました。
このような接客設備を改良することを「アコモデーション改造」と言います。
このような改造を受けた車両に対して、この独特の塗色変更を行い、急行運用に充てていたようです。
一般的な白地に紺色の帯を巻いた九州色と比べても一目瞭然で、華やかな感じがします。
このようなアコモ改造車はJR化後にあちらこちらで誕生し、様々な塗色で乗客をもてなしました。
(少し前にご紹介したキハ58形「砂丘色」もこのアコモ改造車に分類されます。)
しかしながら、時代が進むと特別料金不要の普通列車・快速列車も冷房が当たり前になり接客設備も改善、「急行列車」という特急でもない普通でもない中途半端なカテゴリの車両は衰亡の一途をたどります。
九州内の急行列車は2004年3月の「くまがわ」の廃止をもって、定期運用は消滅してしまいました。
JR九州のキハ58形は2007年まで定期運用を持っていたようですが、この塗装は維持していたのかどうかはわかりませんでした。
キハ58・65形の九州急行色をBトレで眺めながら、九州内急行列車の最後の徒花となったその姿を今一度噛み締めたいと思います。
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