快調に飛ばすスーパーはくと5号。気付くと睡魔に負け姫路駅あたりまで爆睡してしまいました。いつのまにかさらに乗客が増え、今はおよそ半分くらいの乗車率でしょうか。幸い私の隣は空席ですが、通路側まで埋まっている席もチラホラ散見されます。

 

いわゆる『京阪神』から離れるにつれ、車窓風景も都会的なものから次第にのどかな風景に変わっていきますが、そう思っていた矢先、またもや睡魔に負けいつの間にか記憶を失っていました。

 

時折目を覚ますと車窓には典型的な田舎の風景が広がっています。

 

 

そんな何とも言えない幸せな時間を過ごし、郡家駅には13時42分の到着。若桜鉄道に初乗車するべくここで下車します。

 

 

ここはもちろん初訪問。ホームに降りると、さっそく若桜鉄道の車両が出迎えてくれました。

 

 

それにしても奇抜なデザイン。あとで調べてみると、バイクメーカーSUZUKIというバイクのラッピング車両で、よく見ると前面にしっかりとSUZUKIの文字が見えます。沿線にその名もズバリ隼駅なる駅があることに由来し、そこは一部のバイクファン、鉄道ファン双方の聖地となっているとのこと。私はバイクには全く疎くよくわかりませんが、SUZUKI協賛でイベントも開催され、町おこしの一役を担うほどの盛り上がりをみせているようです。

 

発車まで少し時間があるので駅前へ出てみます。

 

 

 

鳥取というとどうしても田舎を想像してしまいますが、立派な駅舎や観光案内所完備の堂々たる造り。八頭郡にあった郡家町船岡町八東町の3町の合併により誕生した、八頭郡八頭町の中心駅として機能しています。

 

こちらは駅前風景。八頭『町』ですが、人口数万ほどの地方都市のそれと、特に遜色ない印象です。

 

 

そして神話『因幡の白兎』で知られる白兎のモニュメント。そういえばここまで乗ってきたスーパーはくとの『はくと』も漢字では『白兎』と書き、この神話に因んでいるのは鉄道ファンには有名な話です。

 

小さな売店があったのでこちらも少し覗いてみます。

 

地元の名産物や日用品、土産物が並んでいますが、それよりも気になったのがこの求人票。

 

 

時給795円とはかなりの衝撃でした。調べてみると鳥取県の最低時給は792円とのことですが、それにしても低すぎるのではないでしょうか。正直コレがこの旅一番の衝撃だったかもしれません。

 

少しでも売り上げの足しになればと思い、クリアファイルや簡単な土産物を購入し、駅構内へ戻ります。

 

しばらくすると岡山行きの特急スーパーいなば6号が入線してきました。いきなりの見慣れぬ車両の登場に、思わずプチ撮影会を開催。

 

 

さて、そろそろ発車時刻の14時21分が近付いてました。件のド派手なラッピング車両に乗り込み、若桜鉄道初乗車に備えることにします。