先週山梨県内の中央線にお花見がてら出掛けましたが、それでふと世紀末の1999年の今日に走ったお召列車のことを思い出しました。
それは現在の上皇陛下がルクセンブルク国王を招いて大月から東京まで一号編成に乗車されたものですが、中央線という山岳路線にも拘わらずロクヨンではなくゴハチのお召専用機ロクイチが牽引しました。
別に勾配線区でも昔はED16など回生ブレーキを持たないカマが走っていたので物理的に無理ではありませんが、ロクイチが選ばれたのは皇室のリクエスト(ヨーロッパの皇族は鉄道好きが多いとか)なのか、別の理由なのかは定かでありません。
その前月には訓練運転が行われましたが、本番で使用される一号編成の時はロクヨンが牽引し、14系客車の時はロクイチが牽引するというチグハクさ?でこの経緯もまた謎です。
一号が5両なのに14系を7両にしたは牽引定数を合わせる為だと言われています。
ロクイチは国鉄時代末期に当局の増収策で甲府までイベント列車を牽いたことがあり、中央線では初物ではありませんが珍景には変わりないですね。
当時でもイベント列車にしてもおかしくない美味しい編成でした。
因みにJR化直後の時期に御殿場線にもゴハチが工臨を牽いて入線したことがあり、たまたま駿河小山駅で停車中にウテシさんと話す機会がありましたが、下り勾配ではブレーキ操作が大変だったと言っていたので、中央線でも乗務員は苦労されたことと思われます。
さて本番の4月8日は平日でしたが、間の悪いことに新年度が始まったばかりでそんな時に一日年休を取るなんて言ったら大顰蹙必至です。そこで涙を呑んで朝数時間だけ休ませて貰い、往路の回送だけを撮りに都内の駅の先端ポイントに赴きましたが同業者は10人もいなかったように記憶しています(それでも一応刑事さんが警戒に来ました)。
結果はギリカツアングル(ネガの原版では編成は入っていますが)に201系の裏被りという全くのポンコツ写真になってしまいましたが、あの時はそれが精一杯でした。
素浪人の今だったら多摩川鉄橋でも鳥沢鉄橋でも何処でも好きな所に行けるのですが、職場に忖度する小心者の悲しい性はこれも己の宿命でしょう(^_^;)
最後にオマケで先週山梨で偶然見つけた見事な桃源郷の絶景をつけます~