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【由利高原鉄道「鳥海山ろく線」乗車記】田園風景の向こうに鳥海山を望む長閑なローカル線!

乗車レポート
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秋田県由利本荘市内を走る由利高原鉄道「鳥海山ろく線」は、田園風景が続く長閑なローカル線です。田園風景の向こうには、秀麗な鳥海山の姿を眺めることができ、車窓を眺めているだけであっという間に終点に着いてしまいます。そんな由利高原鉄道「鳥海山ろく線」の乗車記をお届けします。

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由利高原鉄道「鳥海山ろく線」とは?

由利高原鉄道は、旧国鉄の矢島線(やしません)を引き継ぐために設立された第三セクターの鉄道会社です。秋田県、由利本荘市等が出資しています。

1985年10月、旧国鉄の特定地方交通線となった矢島線を由利高原鉄道が引き継ぎ、「鳥海山ろく線」として新たなスタートを切りました。

由利高原鉄道「鳥海山ろく線」は、羽後本荘駅と矢島駅を結ぶ、全長23km、駅数12の非電化路線です。全線が単線です。

由利高原鉄道「鳥海山ろく線」は、JR羽越本線の羽後本荘駅が起点となっていて、内陸へ向けて南東方向に線路が伸びています。全線に渡って、国道108号線と子吉川に沿っています。

路線名の「鳥海山ろく線」は、鳥海山の麓を走ることから名づけられています。「鳥海山ろく線」は、鳥海山から見ると、北~北東方向にあたります。鳥海山は、「出羽富士」とも呼ばれる秀麗な独立峰、東北の名峰です。標高は2,236メートルです。

ということで、早速、乗車記をどうぞ。

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【由利高原鉄道「鳥海山ろく線」乗車記1】羽後本荘駅から「おばこ列車」に乗車!

この日は、午前中に新潟駅から酒田駅まで、観光列車「海里」に乗車しました。「海里」の乗車記は以下の記事をご覧ください。

そして、酒田駅からは、特急「いなほ」に乗って、由利高原鉄道「鳥海山ろく線」の起点駅となる羽後本荘駅へ。

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由利高原鉄道「鳥海山ろく線」の起点駅、羽後本荘駅には特急「いなほ」で!

羽後本荘駅には15時35分頃に到着。「鳥海山ろく線」は、跨線橋を渡り、羽越本線の3番線ホームの向かい側から発車します。由利高原鉄道「鳥海山ろく線」は、かつて、国鉄矢島線だったこともあり、中間改札などはありません。

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由利高原鉄道の「YR-3000形」、矢島行きの列車です

ホームへ行くと、すでに矢島行きの列車は入線していきました。車両は「YR-3000形」という比較的新しい気動車です。白ベースに、赤やオレンジの塗装になっていて、全体的に明るい雰囲気です。

先頭には「おばこアマビエ」ヘッドマークがついています。新型コロナウイルス感染症が早く終息するようにと、2020年4月からつけられているそうです。

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由利高原鉄道の車両側面には「おばこ」がデザインされています

車両側面には、秋田で生まれ育った娘さんを意味する「おばこ」がデザインされています。由利高原鉄道の車両には、全て「おばこ」の愛称がつけられているようです。

「鳥海山ろく線」では、毎日1往復、秋田おばこ姿のアテンダントが乗車する「まごころ列車」が運行されています。沿線の案内やグッズの販売等を実施しています。

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ボックスシートがな並ぶ「鳥海山ろく線」の車内、テーブルがありがたい!

車内には、通路を挟んで両側にボックスシートが並びます。ローカル線にはよくあるタイプですが、ボックスシートの間、窓側にテーブルが取り付けられていて、飲み物などを置けるようになっています。これはうれしいですね。(写真は、矢島駅到着後の撮影したもの)

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【由利高原鉄道「鳥海山ろく線」乗車記2】羽越本線と分かれて田園風景が広がる内陸へ

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羽後本荘駅を出てしばらく並走する奥羽本線と分かれて内陸部へ

15時45分、矢島行きの列車は羽後本荘駅を発車しました。しばらくは、羽越本線の線路と並走していますが、その後、羽越本線とは分かれ、内陸のほうへ向かっていきます。

各ボックス1~2名といった乗車率です。

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由利高原鉄道「鳥海山ろく線」の車窓の主役は鳥海山!

進行方向右側の車窓には、すぐに鳥海山が見えてきます。このあと、終点の矢島駅の近くまで、ずっと鳥海山を眺めながらの旅になります。さすがに「鳥海山ろく線」だけのことはあります。

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田園風景の中を進む「鳥海山ろく線」、子吉川の支流をいくつも渡ります

羽後本荘駅周辺の市街地・住宅地を抜けると、あとはひたすら田園風景が続きます。「鳥海山ろく線」は、羽後本荘駅の近くで日本海に注いでいる子吉川に沿っていますが、その子吉川に流れ込む支流をたくさん横切っていきます。

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田園風景が続く由利高原鉄道「鳥海山ろく線」の長閑な車窓

進行方向左側も田園風景が広がります。本当に長閑な風景の中を走るローカル線です。

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ツバキが咲いていた鮎川駅、東北にも春が訪れようとしています

15時56分、鮎川駅に到着。瓦屋根の駅舎の駅です。駅舎の脇に植えられているツバキがきれいに咲いていました。東北にも春が近づいているようですね。

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【由利高原鉄道「鳥海山ろく線」乗車記3】鳥海山を眺めながらの長閑な旅

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由利高原鉄道「鳥海山ろく線」に並走する子吉川を渡ります

黒沢駅を出ると、大きな川を渡ります。この川が子吉川です。川の向こうには、雪をかぶった鳥海山もよく見えています。

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黒沢駅~曲沢駅では田園風景の向こうに大きな鳥海山を眺めることができます

黒沢駅~曲沢駅の間では、田んぼの向こうに鳥海山が大きく見えます。「鳥海山ろく線」の車窓からは、この区間が、鳥海山を一番見やすいと思います。矢島行きの列車では、進行方向右側になります。

やや逆光気味でしたが、それでも雪をたたえて真っ白な鳥海山の姿がよく見えました。

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「鳥海山ろく線」で唯一行き違いができる前郷駅、タブレット交換も実施されます!

16時04分、前郷駅に到着。大きな集落がある駅で、「鳥海山ろく線」では、唯一、この駅で行き違いをすることができます。このときも、羽後本荘行きの列車との交換がありました。

車内からは見えなかったのですが、この前郷駅では、タブレット交換が行われています。「鳥海山ろく線」は、羽後本荘駅~前郷駅間がスタフ閉塞、前郷駅~矢島駅間がタブレット閉塞になっています。

タブレット交換の様子については、本家の由利高原鉄道のWebサイトにわかりやすいページがありました。

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田園風景の向こうに鳥海山、「鳥海山ろく線」を象徴する風景です

前郷駅を出ると、鳥海山は進行方向正面に見えるようになってきます。田園風景の中を真っすぐ伸びる線路と、その向こうに鳥海山。これが「鳥海山ろく線」を象徴する風景だと思います。(上の写真は、羽後本荘行きの列車で戻る際に、最後尾から撮影したものです)

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小さくてもきれいな鳥海山ろく線の駅舎

16時56分、西滝沢駅に到着。この駅も含めて、鳥海山ろく線のほとんどが小さな駅舎ですが、あまり古いものはなく、きれいに整備されているように見えます。

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【由利高原鉄道「鳥海山ろく線」乗車記4】子吉川を車窓に眺めながら終点の矢島駅へ

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しばらく子吉川と並走する「鳥海山ろく線」

西滝沢駅を出ると、再び子吉川を渡ります。その後、しばらくは子吉川と並走します。進行方向左側に子吉川を見ることができます。

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残雪のある田んぼで羽を休めるたくさんの白鳥たち

右側の車窓には、少し残雪のある田んぼに、たくさんの白鳥が休んでいるのが見えました。列車の音に驚いて飛び立つ白鳥もいましたが、それにしても、ものすごい数ですね。

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羽後本荘駅から約40分の旅を終え、終点の矢島駅に到着!

16時24分、終点の矢島駅に到着しました。羽後本荘から約40分のローカル線の旅の終わりです。

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由利高原鉄道の本社も入っている立派な矢島駅の木造駅舎

立派な駅舎の矢島駅。初代駅舎は老朽化のために取り壊されてしまい、現在の駅舎は2代目です。2000年9月に営業を開始した比較的新しい駅舎ですが、木造の立派な駅舎ですね。由利高原鉄道の本社も入っています。

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広々とした矢島駅の駅舎内、出札窓口に観光案内所まであります

矢島駅の駅舎内は思ったより広々としています。改札口の横には出札窓口があり、きっぷを売っています。羽後本荘駅できっぷを購入せずに乗車してきたので、この窓口で清算します。ついでに、復路のきっぷも購入しました。片道610円です。

改札に向かって左側には、観光案内所があります。平日の夕方だったため閑散としていました。

その奥には「まつこの部屋」があります。由利高原鉄道のアイドル「まつ子さん」が、乗客をもてなしてくれます。

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いまや有名人(?)のまつ子さんが桜茶の淹れてくれました

桜茶をもてなしてくださいました。久々に田舎の実家に帰ってきたみたい、そんな感じにさせてくれるおもてなしでした。

このあとは、折り返しの列車で羽後本荘駅まで戻りました。


以上、『【由利高原鉄道「鳥海山ろく線」乗車記】田園風景の向こうに鳥海山を望む長閑なローカル線!』でした。東北らしい田園風景が続くローカル線ですが、存在感抜群の鳥海山が車窓を特徴的なものにしてくれています。こんなローカル線の旅もたまにはいいものですね。

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この記事を書いた人
乗り鉄歴25年!
ひさ

乗り鉄歴25年! 青春18きっぷやフリーきっぷを利用して、関東甲信越、北海道、東北によく乗り鉄に出かけます。このブログでは、これまでの乗り鉄経験を活かして、おすすめの列車や路線、青春18きっぷ活用のノウハウ、お得なきっぷの情報などを掲載しています。

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