皆さま、こんにちは！
前回のブログで予讃線・伊予大平駅の訪問記をUPしましたが、
歴史的な面白さではこちらも負けてませんぜ！
今日は昨年訪れたばかりの
羽越本線・今川（いまがわ）駅の訪問記です。
羽越本線には戦前に開業した信号場
（列車を行き違いさせるために設けられた施設）を
戦後に昇格して出来た駅が数多くあります。
今川駅もその駅のひとつで、
昭和19年に開設された今川信号場を昇格して誕生しました。
しかし他の駅とは決定的に違う点がありまして…
ほとんどの駅が昭和20年代～40年代まで駅に変更されたのに対し、
今川駅はJRに移行した昭和62年に変わったのですよ。
信号場から仮乗降場に変わった時期があったそうですけど、
国鉄時代は「時刻表に載らない停車場」だったんですよね。
そんな歴史があるからか、
今でも信号場っぽ造りを見ることが出来るらしい。
その様子はのちほど触れることにしまして…
今川駅は日本海のすぐそば、
景勝地・笹川流れからわずか100メートル離れた場所にあります。
駅から５分歩くだけで絶景を楽しむことが出来ますよ。
その手前に伸びる国道345号線。
夏はここ、きっと行楽客で大渋滞するんでしょうな。
こちらは今川海水浴場とのこと。
信号場だった今川駅が客扱いを始めたのも、
海水浴場に向かう行楽客がいたからなのでしょう。
そんなロケーションから今川駅周辺は数多くの民宿があったそうで、
駅前に「山北町 民宿発祥の地」の碑が立ってました。
なお山北町は平成20年に合併し、現在は新制・村上市に変わってます。
Wikipediaによると
ここにはかつて20軒近くの民宿があったそうですけど、
現在は１軒のみが営業中だとか（弥五郎さんですよね？）
でもでも、駅前はいまでも民宿街の雰囲気がぷんぷんと漂ってましたよ。
そしてこちらが今川駅の出入口です。
どうです？下車するだけで観光気分に浸れる駅だと思いません？
話を駅に戻します。
今川駅は羽越本線の単線区間上にある、
列車の行き違いが可能な相対式ホーム２面２線構造の駅でした。
こちらは下り線のホームで、２本のホームは構内踏切で結ばれてましたよ。
上の写真は構内踏切から撮ったものです。線路に無断侵入はしてませんからね。
さてさて上り線ホームにご注目です。
ホームに三角屋根の待合室と職員詰所の２棟が建ってますが、
奥に見える詰所がある場所に違和感が…？
なぜ詰所はこんな高い場所にあるのでしょう？
ちなみにホーム上の２棟はどちらも平成８年に建てられたモノとのこと。
そこで国土地理院にサイトに掲載中の古い航空写真をチェックすると、
理由がすぐにわかりました。
下は昭和23年に撮影された信号場時代の写真ですが、
昔はここに駅舎があったみたいですね。
今川駅のホームが山側より１番線、２番線と付番されているのは
山側に駅舎があった時代の名残り。
現在のような長いホームは写っていないので、
この頃はまだ客扱いは行われていなかったのだと思います。
詰所がある場所から見渡すと構内が丸見えですが、
ここが元々は信号場だからなのでしょう。
こちらはお立ち台の上に建ってる詰所ですが…
よく見たら手前側に信号場時代の駅舎の基礎が残ってましたわ。
お立ち台からは笹川流れの絶景を見ることが出来ましたよ。
この場所サイコー！
それではいつ頃から今川駅で客扱いが始まったかというと…
そのヒントが下り線ホーム上の待合所に掲げられてました。
貼られていた建物財産票によれば
この待合室、昭和25年に建てられたモノのようです。
おそらくはこの年にホームが完成したってことで…
信号場が正式に仮乗降場に変更された年月は不明ですが、
昭和25年には既に客扱いが行われていたのは間違いないでしょう。
ところでこの待合室に「100」番の数字が掲げられてましたが、
これは何を意味するかご存知の方いらっしゃいます？
ちなみに今川駅があるのは新津駅起点から82.6キロ地点。
100キロポストじゃありませんので念のために言っておきます。
信号場時代の面影が構内に残る今川駅…
ファンなら絶対に興奮すること間違いなしっすね！
信号場、実は入手可能です。
今川信号場付近はSLの名撮影地で笹川流れで撮影された写真が数枚掲載されてます。
↑（新津駅方面）
新発田駅
中条駅
平林駅
岩船町駅
村上駅
今川駅（令和２年９月22日）
越後寒川駅
勝木駅
府屋駅
鼠ヶ関駅
小岩川駅
あつみ温泉駅
五十川駅
三瀬駅
羽前水沢駅
鶴岡駅
藤島駅
西袋駅
余目駅
（↓秋田駅方面）
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