【’21改正】元“日本一遅い終電”JR西日本終電繰り上げ 利用者にも定着

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全国では首都圏の終電繰り上げが話題となっていますが、関西圏を走るJR西日本も同日に終電の繰り上げを実施しました。実際に大阪駅から神戸方面の終電に乗車してみました。

10分~30分ほど繰り上がった終電

3月13日、JR西日本は近畿エリアにて終電の繰り上げを実施しました。実施線区はJR神戸線・京都線、琵琶湖線(米原まで)JR宝塚線、JR東西線、阪和線(和泉砂川まで)、学研都市線(京田辺まで)、湖西線(永原まで)嵯峨野線(園部まで)、奈良線です。主要駅からの終電繰り上げは以下のとおりです。

終電繰り上げ平日ダイヤ(繰り上げ前→繰り上げ後)

・大阪駅

普通西明石行き(0:28→0:04)

普通高槻行き(0:31→0:10)

・三ノ宮駅

普通西明石行き(1:06→0:42)

普通大阪行き(0:35→0:10)

・京都駅

普通高槻方面行き(0:28→23:58)

普通野洲行き(0:34→0:17)

・天王寺駅

普通鳳行き(0:35→0:24)

また東海道新幹線の東京方面からの最終新幹線との接続を配慮したダイヤになっています。

終電繰り上げの要因のひとつに深夜に働く保守作業員の待遇改善が挙げられます。近年、保守作業員になる働き手が減少し、待遇改善が課題となっていました。

そこで終電の繰り上げにより、一晩の作業量を増やすことに。その結果、機械による効率化と相まって保守作業員は休みが取りやすくなりました。コロナ禍以前から深夜時間帯における利用者が減少している点も背景にあります。

なお3月13日に阪急電鉄や阪神電気鉄道でも終電繰り上げを実施しましたが、JR西日本と比較すると規模は小さいものでした。

めっきり減った終電利用者

現在の終電の様子を観察するべく、大阪24時04分発普通西明石行きに乗車しました。神戸方面は新快速西明石行き24時発に続き、普通西明石行き24時04分発が終電です。以前は24時28分発だったので、20分以上も繰り上がることになりました。

この普通西明石駅行きの終電は、ダイヤ改正以前まで終着駅の到着が1時38分と「日本一遅い終電」として知られていました。2位3位と他社も終電前倒しを進めた結果、2021年ダイヤ改正以降は岡山発高松行き「快速マリンライナー77号」の1時23分着となりました。

一方、京都方面は京都行最終は新快速24時発、終電は普通高槻行き24時10分発です。ダイヤ改正前の京都行最終の新快速は24時25分発でした。

6番ホームに立つと普通京都行き23時55分発が発車を待っていました。深夜時間帯になると普通は大阪駅に7分ほど停車します。昼間時間帯の停車時間は3分ほどですから、大阪駅からの利用客を意識していると考えていいでしょう。

さてJR神戸線のホームは2019年以前と比較すると6割ぐらいというところ。利用者数よりも目立ったのは年齢層です。中高年のサラリーマンがめっきり減り、20代~30代の若年層の割合が一気に高くなったように感じました。

23時55分頃、6番線に終電となる普通西明石行きが入線しました。大阪駅で9分も停車し、新快速からの乗り換え客を待ちます。ダイヤ改正から2週間が経過したせいか、ホームにはどこかのんびりとした雰囲気が漂っていました。

4番線には新快速西明石行き24時発が入線しました。この新快速は4番線に入線するので、普通との同一ホームの乗り換えはできません。席はすべて埋まり、立席がそれなりにいる状態で大阪駅を後にしました。

続いて普通西明石行きが24時04分に発車。私が乗車した車両は連絡橋口に近かったですが、特に駆け込み乗車はありませんでした。2019年以前の終電は朝ラッシュ時にも劣らぬ大混雑ぶりでしたが、その時と比べると混雑率は半分くらい。具体的には全席が埋まり、立席は15人くらいでした。

ホームと同じく車内も以前と比べると若年層の割合が一気に高くなっています。また以前は陶酔した乗客をよく見かけましたが、飲食店への21時までの時短要請のせいか、そのような客は皆無。2019年と比べると車内の治安は一気によくなりました

終電の普通西明石行きは尼崎でJR東西線から来た普通新三田行き終電に接続します。しかし普通新三田行きからの利用者は少ないように感じました。

その後、最寄りの駅に到着。平日の真ん中にも関わらず、終電が終わった後も「みどりの窓口」で若いサラリーマンが話し込んでいました。時短営業により飲食店が使えないため、駅が「お話のスペース」になっているのかもしれません。

終電の繰り上げと時短要請の同時効果

1日だけの観察なので断定はできませんが、想像以上に関西では終電の繰り上げが社会に馴染んでいるように思いました。現在のところ大きな混乱も見られないことから、他の関西大手私鉄も終電の繰り上げに踏み切るのではないでしょうか。

また先述したとおり時短要請の影響もあり、車内の治安も向上しています。社会が平常化しても、以前と比べると車内での陶酔客に対して厳しい目が向けられるのではないでしょうか。いずれにせよ、終電の繰り上げと昨今の時短要請により、終電の車内模様は大きく変化しました。今後は私鉄の終電と時短解除後の終電の様子にも注目したいと思います。

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コメント

  1. えこんなん より:

    他の記事はいいけど、この記事イマイチやな
    まず、大阪での深夜時間帯の長い停車時間確保は大阪環状線との乗り継ぎのため。大阪駅のためだけじゃないよ。
    2つ目。24時03分に京都方面から快速大阪行きが向かいのホームに到着したはずだが、それはどうした?そこからの連絡とか人について一切触れてないが見ていないのか?
    3つ目。新三田行きの人たちも乗って結果立ち席は何人くらいになったんだ?少ないように思いますではわからないし、尼崎を過ぎて増えたのか減ったのかは重要だと思うが。