常磐線の難所、いわきー原ノ町間を行く【普通列車・特急ひたちの混雑状況】

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鉄道
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震災から全線再開を果たし1年が経過した常磐線。いわきー原ノ町間は比較的本数が少なくなっていますが、実際の混雑状況はどうなのか、普通列車と特急列車に乗車して確認してきました。

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運転再開区間は使われているのか?

常磐線の富岡ー浪江間が再開して1年が経過しました。広野駅で折り返す列車も設定されているため、富岡以北の運転は少なく、普通列車しか止まらない駅では日中最大3時間以上の間隔が開くこともあります。

この区間は、東京から仙台まで常磐線を乗り継いでいく鉄道好きの旅行者のほか、高速バスが設定されている「水戸・日立ー仙台間」や「いわきー仙台間」の移動需要にも応えます。

1日3本特急列車のダイヤを見る限りは、東京方面からの出張利用も想定していると考えられます。昼間は普通列車が1本しか運転されない時間帯があるなか、朝夕はある程度の本数が確保されているところを見ると、通勤通学需要も少なからず想定していたものと思われます。

運転再開時のダイヤが発表されたときは、特に特急列車において空気輸送になるのではないかと懸念されていた同区間。再開特需が過ぎ去り新しい日常が定着した、今の利用状況はどうなっているのでしょうか。

いわきー原ノ町間に乗ってみた

今回、茨城県内から仙台まで用事がありましたので、行きは敢えて普通列車で、帰りは定番の特急列車で利用しました。この記事では「いわきー原ノ町間」に焦点を当ててレポートしたいと思います。

いわき駅の様子

先にも述べたように、いわき→原ノ町を走り抜ける普通列車は少なく、いわき駅で待ち時間が生じました。同様の状況になる人が多いと思いますので、いわき駅の様子もレポート。

いわき駅には「いわき駅ビル」が併設されていて、お土産店のほか、カフェや飲食店も入店していたため便利でしたが、数年前に閉店。残念なことに、駅コンコースに面して営業していたセブンイレブンまでも閉店してしまいました。2021年3月現在、駅ビルの入口が封鎖されています。

一方、改札内は充実。駅のコンビニNewDaysが営業中です。そのほか、15分単位で利用できる有料個室「ワーキングスペース」も1部屋設置されていました。

もちろん無料の待合室も完備。ソファー席とカウンター席があって、カウンター席からは列車の入線を見ることが出来ます。

ちょうど特急ひたち13号仙台行きが入線してきました。この列車の4分後に普通列車原ノ町行きが発車します。

15時19分発 普通 原ノ町行き

特急列車を見送り、いわき15時19分発の原ノ町行きに乗車。いわきー原ノ町間に使われる普通列車の車両はE531系に統一されています(※早朝の草野発水戸行き列車を除く)。

いわき駅で特急の後を追いかけるように発車する原ノ町行きE531系列車

乗車率は、3-5号車のボックスシートはすべて少なくとも1人以上の乗客で埋まり、ボックス横の2人席も座れない状況。かなり混みあっています。1-2号車のロングシート車両は、着席しても隣に人が来るほどの混雑ではなく、ゆったり座れます。コロナの件もあるので、ロングシートに着席しました。多くは学生さんです。

いわき発車後、最初に大量下車があるのは広野ですが、そのほかの駅でも乗客の入れ替わりはあります。出入りがありますので、どうしてもボックスシートに座りたいという人は、いわき発車時点で座れなくても3-5号車に陣取っていれば、どこかで座れると思います。

列車が富岡に到着する頃にはロングシート1列を貸し切れるほどの乗車率に。案の定、利用者は少ないようです。しかし、学生さんの利用もありました。鉄道が開通したことで同区間を越えた通学が可能になったのかもしれません。

富岡では輪行のお客さんが乗車。国道6号線の帰宅困難地域は二輪車通行止めとなっていました。いまでは解除されているそうですが、これが関係しているのか、同区間のみ利用されていました。

浪江を過ぎると乗客の人数は増加に転じます。ほとんどの方は原ノ町まで利用。

E531系が原ノ町駅に入線。701系がロングシートであることを逆手にとってこんな写真も取れました。仙台行きの車内からE531系を眺めるのも不思議な感じがします。

特急ひたち26号

翌日、仙台発品川行きの特急ひたち26号に乗車。3本設定されているうちの真ん中の列車です。

ひたち26号の車内には7-8人/車両の乗車率。南に向かうにつれて人は増えますが、それでもいわき到着時点で10-12人程度。確かにガラガラですが、予想よりは乗っていました。

日にもよるのかもしれませんが、出張の方はほとんどいらっしゃいませんでした。

ちなみにいわきより南の区間では、日立・常陸多賀・大甕・勝田・水戸と停車するにつれて乗客が増える一方です。

夕暮れ時の浜通りを南下。復興途上、さみしさが残る景色が続きます。

進行方向右手(D席)は夕日がまぶしいので注意です。

まぶしいのは注意ですが、夕暮れ時の阿武隈川、いいですね。

全線再開した常磐線。いわきー原ノ町間は本数が少なくなっていますが、再開した結果として浜通りの交通が復活しています。これからも地域間の移動を支えてほしいと思います。

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