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桜が咲き始めました。
昨年は桜の時期に緊急事態宣言が出るかどうか、という状況でしたので、今年は少しくらい見に行きたいなぁ、と思っていました。
いつもよく行く桜の綺麗な公園を覗くと、「飲食、宴会はお控えください」の立て看板がありました。
ですよねぇ。
昨年の外出禁止に比べれば、見に行けるだけ幸せ。
幸せのハードルはなるべく下げておいた方が良いですね。
とは言え、桜の木の下でお弁当が食べられる日が待ち遠しいです。
本日ご紹介したいBトレインショーティーは、春に繁殖の時期を迎える「コウノトリ」さんの昔の姿です。
183系は直流電車で、直流電化区間のみを走る国鉄型特急車両です。
183系といえば、房総特急に用いられた0番台や「とき」「あずさ」等に用いられた1000番台等、関東の車両のイメージが非常に強い車両です。
関西エリアの長距離特急は、東海道山陽新幹線開通後は富山・新潟へ向かう北陸ルートが花形でした。
北陸本線は交流電化のため、米原以北(のちに長浜→敦賀まで直流区間が延伸されます)へ直通する列車は全て交直流電車が用いられました。
故に北陸方面へ向かう電車特急には直流・交流60Hz・交流50Hzに対応できる485系が用いられていました。
その他、南紀ルート、山陰ルートは非電化区間で気動車による運行、後に紀勢本線が直流電化されますが線形の悪さから381系振り子電車が投入され、伯備線ルートにも381系が進出、183系の出番は有りませんでした。
しかしながら、関西にもJR化後の1990年頃に183系が突如登場する事になります。
元は山陰特急の福知山ルートにはキハ181系で運行されていた特急「まつかぜ」やキハ58系の急行「丹波」が運行されていました。
しかし国鉄最後のダイヤ改正となる1986年11月に、福知山線・山陰本線の宝塚~福知山~城崎間が直流電化されます。
その際に、気動車で運行されていた「まつかぜ」「丹波」が電車特急「北近畿」に生まれ変わります。
特急「北近畿」には、全線直流電化区間でありながら、紀勢本線で「くろしお」運用を一部担っていたものの、同じく1986年ダイヤ改正で全車381系化により路頭に迷っていた交直流の485系が充当されました。
その後1991年にJR西日本が石川県の能登半島を走る七尾線の電化事業に取り組みましたが、接続する北陸本線が交流電化なのになぜかこの七尾線が直流で電化を行います。
七尾線電化に向けて七尾線用の交直流電車を用意する必要があり、JR西日本は余剰となっていた113系に交流機器を追加搭載して交直流電車に改造するという荒業で対応します。
しかし、交流対応機器は高価なためどうしようか?と言う所で、有るじゃん使ってない交流機器、と白羽の矢が立ったのが「北近畿」用の485系の交流機器でした。
485系から交流機器を引っこ抜いて、直流専用になったものを183系800番台と称したため、関東専用車両と思っていた183系が、このような経緯でJR西日本に突然登場した次第です。
一方で485系から引っこ抜いた機器を取り付けた113系は415系800番台となったそうです。
JR西日本の183系800番台は客室窓下に細いクリームの帯が入り、485系と区別がつくようになっていました。
後にJR西オリジナル塗装に改められ、北近畿エリアの特急「北近畿」「きのさき」「はしだて」「文殊」等で活躍しました。
しかし、2012年に紀勢本線「くろしお」運用から外れた381系が福知山線に転入し、定期運用を失います。
以前に381系に「くろしお」運用から追い出された際のデジャヴかのようです。
2013年には全車廃車となり、現存しない車両となっております。
JR西日本に少しの間だけ存在した国鉄色183系800番台のBトレを眺めながら、最近耳にしなくなった「北近畿ビッグエックスネットワーク」という言葉をふと思い出しました。
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