常磐線の事故で本気を出したJRバス関東

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バス
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2021年3月26日に発生した脱線事故で18時間近く不通となった常磐線。水戸ー東京を結ぶ鉄路が塞がれた日、常磐線の利用者を助けたのは高速バス「みと号」でした。特にJRバス関東は、自社が持つ車両の中で最大級の2階建てバスを臨時便として連発し、長く伸びた待機列を一気に解消。水戸ー東京間の輸送を支えました。

事態を知った私も、過去に公開した「水戸ー土浦が不通となった際の代替ルート」に関する記事リンクをTwitterで発信し、多くの方にリツイート&アクセスいただきました。

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常磐線が不通になりました

多くのメディアで報じられている通り、2021年3月26日未明、品川駅を出発した常磐線の下り最終列車「勝田行き」が土浦駅発車後、線路内に侵入した乗用車と衝突。脱線するとともに炎上し、運行不能に。深刻な事故であるにもかかわらず、乗員乗客にけが人が出なかったことはせめてもの救いでした。

事故の処理で常磐線の羽鳥ー土浦間が18時間近く不通となりました。

この間、特急「ひたち」「ときわ」は全列車が品川ー仙台の全区間で運休。普通列車も羽鳥以北と土浦以南での折り返し運転となり、現場付近は完全にふさがれた形に。

東京と水戸を行き来する利用者が流れたのは高速バス「みと号」。しかし不運にも「みと号」はコロナ禍による大幅な減便がなされており、当初は待機列が伸びる一方だったと思われます。

みと号の増便

特急「ひたち」に使用されているE657系の定員は600名。強い輸送力を持っています。

一方、高速バスの車両は定員が40名程度。コロナ禍で需要が減っているとはいえ、完全に不通となった鉄道を支えるには力足らずでした。

普段の週末でも東京駅で積み残しが発生するほど人気のみと号。

これは厳しい状況になっているだろうなと想像していました。

JRバス関東が本気出した

昼食の買い出しのために水戸駅周辺を歩いていると…あれは!?!?

こんな車両、水戸の地で見たことがありません。

調べてみると「セルロガ」という2階建てバスとのこと。水戸駅南口の高速バス乗り場を取り囲むように停車する3台の巨大バスは圧巻。長い待機列で途方に暮れていた利用者にも心強い存在だったことでしょう。

他の路線で使用していないため急遽用意できたようですが、仮に車両が準備できたとしても乗員の確保は別途必要。とにかくJRバス関東の機動力には驚かされました。

Twitterでの呼びかけもタイムリー、本当に素晴らしい対応だと思います。

事故時は支え合って

今回はバスが鉄道を支えた形で、地域間の交通が確保されました。

一方、運行できなくなったバスや自家用車を鉄道が支えたこともあります。

2012年12月に中央自動車道の笹子トンネルで起きた天井板落下事故。この影響で中央道が不通となり、高速バスは迂回を余儀なくされました。迂回先の国道20号線は大渋滞で、長時間の遅延が慢性化。

この状況に対応したのは鉄道でした。JR中央線の特急「あずさ」や「かいじ」を力の限り大増便し、山梨・長野方面への輸送を支えました。実際に前年比の輸送量が160%まで跳ね上がったそうです。

普段はバチバチのライバルでも有事の際は連携し、地域間の輸送を支えてほしいと思います。

いつもありがとうございます。

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