今回の【駅】コーナーは、
愛知県稲沢市南西端の、田園が多く残る郊外に位置する名鉄尾西線の駅で、旧・平和町内にある唯一の駅、
六輪駅 (ろくわえき。ROKUWA Station) です。
 
 
駅名
六輪駅 (BS 02)
 
所在地
愛知県稲沢市 (旧：中島郡平和町)
 
乗車可能路線
名古屋鉄道：尾西線
 
隣の駅
津島方・弥富方……………町方駅
名鉄一宮方・玉ノ井方……渕高駅 
 
訪問・撮影時
2019年8月 
 
 

六輪駅は地平駅で、上下線別にホーム、駅舎、改札口が分離されています。
改札内に上下線ホームを結ぶ連絡通路は存在せず、乗車前に行先に応じた駅舎・改札口を選択する必要があります(いずれもバリアフリー対応)。
但し、改札外には両駅舎を結ぶ構内踏切があり、西口と東口の間は容易に移動可能です(この踏切は車両通行不可)。
写真の駅舎は線路西側、下り名鉄一宮・玉ノ井方面ホームに面して設置されている西口駅舎で、平屋根で横長の簡易駅舎になっています。西口駅舎の裏、構内踏切の先には東口駅舎があり、駅東側へ抜けられます。
駅外と駅舎の間に段差はありません。
尚、六輪駅に駅前広場は整備されていません。西口の場合は道路が駅舎前で行き止まりになっていて、右側のホーム下は駐輪場になっています。道路脇には駐輪場からあふれ出した自転車が置かれていますが、ローカル駅で周囲への影響が少ないため、路上駐輪を注意する看板等はありません。また、道路の駅舎前行き止まり部には自動車の転回スペースがありません。もし自動車で駅舎前まで行ってしまった場合は、後方の交差点までバックで戻るしかありません(そもそもこの道路に駐停車すると歩行者や自転車の邪魔になります)。
写真は東を望む。
 
 

西口駅舎内より東を望む。西口駅舎の北東端には構内踏切の出入口があります。
構内踏切の先には東口駅舎があり、事実上の東西自由通路になっています。段差はありませんが車いすで通行の際はご注意下さい。
但し、駅舎を出るとすぐ踏切なので、遮断機と警報機はあるものの、渡る際は安全確認をお忘れなく。
右側にはホームがあります。
 
 

西口駅前の様子です。西を望む。後方に西口駅舎があります。駅前道路には自転車がとめられています。
駅西側は住宅が少なく、畑の割合が高いです。
尚、北西約200m(右前方)には住宅団地が形成されていて、その北東端(写真右。駅から約250m)にはショッピングセンター「ヨシヅヤ」があります。
また、六輪駅は稲沢市にありますが、住宅団地や「ヨシヅヤ」の西側は愛西市になります(駅から最短で約350mの距離)。
そして、写真では見えづらいですが遠方には岐阜県の養老山地の山々を望めます。
 
 

西口駅舎の西改札口です。南を望む。右手に出入口があり、左後方に東口方面への構内踏切があります。
この改札口からは名鉄一宮方面にしか行けませんので、津島方面へは構内踏切を渡って東改札口からご入場下さい。また、駅東側へも構内踏切を渡り、東口から駅を出て下さい。
六輪駅は無人駅で、駅集中管理システムが導入されています。改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が1通路しかなく、車いす対応の幅広通路になっています。
改札口の左手前には『manaca』のチャージができない自動券売機が1台あります。
改札内にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
入場時、ICカードの残額が不足している場合はICカードを改札機にタッチして入場し(残額0円でもタッチの上で入場可能)、改札内または下車駅のチャージ機でチャージする必要があります。
そして改札を通って正面には名鉄一宮方面下り1番線ホームがあります。段差があり、階段とスロープで解消しています。
トイレは改札内にはありませんが、東口駅舎北側に公衆トイレが設置されています(車いす対応トイレ併設)。
尚、六輪駅構内に売店・コンビニはありません。駅前にもありませんのでご注意下さい。
 
 

こちらは東口駅舎です。西を望む。東口が駅の正面口に相当します。
駅舎の造りは西口とほぼ同じですが、出入口の位置が異なります。出入口の先には構内踏切があり、西口駅舎や駅西側へ抜けられます。
東口駅舎の前には飲料自動販売機と公衆電話があり、写っていませんが駅舎右側には公衆トイレが設置されています(車いす対応トイレ併設)。
こちらの東口にも駅前広場はありません。駅前のスペースは無断駐車や無断駐輪を防止するため、バリケードが設置されているのが西口とは違います。駅舎左側に駐輪場があります。
 
 

東口駅前の様子です。東を望む。後方に東口駅舎があります。左側には稲沢市の観光案内図が設置されています。
こちらの東口駅前は住宅地になっていますが、商店は少ないです。左前方の商店跡の前には丸ポストが設置されています。少し離れると田畑が広がっています。
また、奥に延びる駅前道路を200mほど進むと南北方向に延びる国道155号線と交差します。国道155号沿いにはロードサイド店舗が点在しており、飲食チェーン店も見られます。
そして、駅の東約550mには稲沢市立六輪小学校があり、その東側には平和町六輪テニスコート、平和町六輪グラウンド、六輪病院、北津島病院があります。
 
 

東口駅舎の東改札口です。南を望む。左手に出入口があり、右手に西口方面への構内踏切があります。
この改札口からは津島方面にしか行けませんので、名鉄一宮方面へは構内踏切を渡って西改札口からご入場下さい。また、駅西側へも構内踏切を渡り、西口から駅を出て下さい。
改札口のレイアウトは西改札口と同じですが、自動券売機はタッチパネル式になっています(『manaca』のチャージはできません)。
そして改札を通って正面には津島方面上り2番線ホームがあります。段差は階段(正面)とスロープ(左側)で解消しています。
 
 

下り1番線ホーム側壁に設置されている駅名標です。電照式ではありません。
名鉄の標準タイプで、駅ナンバリングも併記されています (BS 02)。
尚、駅ナンバリングの「BS」ですが、尾西線 (びさいせん) を意味していると思われます。「B」は「尾」、「S」は「西」でしょう。
 
 

六輪駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、概ね南北方向にホームが延びています。
右(西)が1番線(下り名鉄一宮・玉ノ井方面)で、左(東)が2番線(上り津島・弥富・名鉄名古屋方面)です。
ホーム有効長は4両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は全体的に広くなく、特に各ホームの弥富方の端(写真奥)と1番線の玉ノ井方の端(右後方)は相当狭くなっています。また、ホーム玉ノ井方(手前側)の土台下部には玉砂利が使用されています。
上屋は1番線が玉ノ井寄りの約1両分、2番線が玉ノ井寄りの約0.5両分に設置されています。上屋が短いので雨天時に当駅で下車される際はご注意下さい。
各ホームとも上屋下にベンチが設置されています。また、各ホームの玉ノ井方の端には駅舎・改札口があります。
前述の通り、両ホーム間を改札内で結ぶ連絡通路は存在しません(改札外の構内踏切はあります)。
写真は2番線より弥富方を望む。
 
 

2番線より弥富方を望む。
左側(東側)には貨物ホーム跡が残っていますが、側線跡ともども草に覆われています。Wikipediaによると、伊勢湾台風以前、駅周辺一帯はウドやフキの栽培が有名で、貨物取扱駅時代には六輪駅から貨車に積まれて出荷されていたそうです。
また、尾西線はこの先、佐屋駅まで複線区間が続きます(津島駅手前のみ単線)。
この先、田畑が混在した住宅地の中を南下すると領内川を渡り、愛西市に入ります。その後は田園風景の中を左へカーブしながら走り、国道155号をアンダーパスします。そして住宅地の中に入ると町方駅へと至ります。駅ホームの南側(弥富方)には愛西市と津島市の境界があります。
 
 

2番線より玉ノ井方を望む。複線区間は森上駅の手前まで続きます。
各ホーム端に沿って駅舎があり(右が東口、左が西口)、ホーム端のすぐ先には東口と西口を結ぶ改札外構内踏切があります。
この先、すぐに左へカーブして県道126号の踏切を渡り、左手に「ヨシヅヤ」を、右手にクラシエホームプロダクツ津島工場を見て走ると愛西市に入ります。その後は右手に住宅地を、左手に田園風景、養老山地を見てしばらく北へ走ると渕高駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が六輪駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。ありふれた感じの無人駅で、駅西側には田園風景が広がっていました。また駅構内は広いのですが、かつて存在していた貨物側線は撤去されており、跡地は草むしていました。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から津島線直通列車(佐屋行き、弥富行き。種別不問)に乗車して津島駅で下車。そして尾西線下りの名鉄一宮方面電車に乗り換えて当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線or在来線(東海道本線)で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。近鉄急行でアクセスされる際は近鉄弥富駅で下車の上、北側に位置する弥富駅まで徒歩で移動して(約3分)、名鉄尾西線津島経由のルートでも到達できます。関西本線でアクセスされる際は弥富駅で乗換可能ですが、同一構内(改札内)なので名鉄線の乗車券をお持ちでない場合は一旦改札を出て名鉄線の乗車券を購入の上で再入場する必要があります(ICカードはホームでの乗り継ぎが可能と思われます)。いずれにしても弥富駅経由の場合は必ず津島駅で名鉄一宮方面電車に乗り換える必要があります。そしてJR東海道本線でアクセスされる際は尾張一宮駅で下車して、隣接する名鉄一宮駅から尾西線上りの津島行き電車に乗車すれば当駅に到達できます。こちらもじゅうぶん日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約400m北東の「ファミリーマート」になります。最寄りのスーパーは約250m北の「ヨシヅヤ」になります。また、、少し歩けば飲食チェーン店が複数あり、「ヨシヅヤ」内にたこ焼き屋、ベーカリーが、他にも「はま寿司(北東約350m)」「ココイチ(北東約350m)」「マクドナルド(北東約500m)」と、駅前風景とは裏腹に結構多くの店舗が徒歩圏内にあります。少々歩く事になりますが、まぁ事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄尾西線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は六輪駅でも途中下車されてみて下さい！
 
(参考：Google地図、Wikipedia)