NO.2452 久大線全線運行再開記念「SUGOCA大回り」第9弾(その1・竹下駅→日田駅間編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでは、番外でもご紹介しておりましたが、去る3月1日、久大線が全線で運行を再開(開通)しました。

 

 久大線は、「令和2年7月豪雨」によりまして、日田~向之原間におきまして被害箇所が見られておりまして、その後橋梁流出や土砂流入が特にひどかった豊後森~庄内間が残されておりましたが、令和3年になりまして2月に庄内~由布院間が運行再開、3月1日に豊後中村~野矢間の橋梁流出が起きておりました区間も入ります豊後森~由布院間が運行再開しまして、この結果久大線が全線で運行再開するに至っております。

 

 久大線の運行再開に伴いまして、上の画像の特急「ゆふいんの森」が博多~由布院・大分・別府間で運行を再開、そして特急「ゆふ」も運行を再開しておりますし、久大線の普通列車も全区間運行されるようになりまして、運行形態も元に戻っております。

 

 この回では、上の画像にもありますように、博多駅で出発式が行われておりまして、JR九州の鉄道事業本部長や博多駅長、アイドルグループ「HKT48」で大分県出身でもあります栗山梨奈さん、そして大分県応援団でもありますキャラクター「めじろん」もこの出発式に駆けつけておりまして、画像にもありますキハ72系気動車で運行されております「ゆふいんの森1号」で出発式が行われておりまして、多くの方々が久大線全線再開を祝う姿が見られておりました。

 

 

 そして、翌3月2日、私自身もその久大線を使いまして、昨年8月以来の「SUGOCA大回り」を敢行しました。今回から数回にわたりまして、その模様を皆様にご紹介してまいります。尚、時刻は改正前になりますので、運行列車も改正後と違う場合もありますが、それらに関しましてはご了承いただきたいと思います。

 

 

 さて、これまでも「SUGOCA大回り」は、私自身もこれまで8回にわたりまして行ってまいりまして、この当ブログを通じてご覧の皆様にこの「大回り」を楽しめる事を皆様にご紹介してまいりました。

 

 「SUGOCA大回り」とは、通常の乗車券を使います「大回り」のように近郊区間を利用するだけではなく、今からご紹介しますような形で使用する事ができるようになっておりまして、その範囲も数百キロに及ぶ範囲で使用する事ができるようになっているものであります。

 

 

 これまでご紹介しました「SUGOCA大回り」です。これまで8度にわたりまして大回りを敢行しましたが、区間からもわかりますように「SUGOCA」エリアに相当していない区間が存在しておりますし、行程に関しましてはやはりトラブルもつきもので、代行バスや代行タクシー(トラブルによります)を利用した経歴もあったほどでした。しかし、これらはこの後ご紹介します説明書きからもそれら区間も利用する事ができるようにもなっております。

 

 第1弾 竹下(福岡市)→久留米→日田→由布院→大分→博多 NO.1316より4回

 

 第2弾 滝尾(大分市)→豊後竹田→(代行バス)→宮地→肥後大津→熊本→大野下→(代行タクシー)→大牟田→博多→大分 NO.1343より4回

 

 第3弾 竹下→熊本→肥後大津→宮地→豊後竹田→三重町→大分→博多 NO.1411より6回

 

 第4弾 竹下→二日市→(特急「ゆふいんの森」)→由布院→大分→博多 NO.1580より4回

 

 第5弾 南福岡→久留米→日田→大分→博多 NO.1711より4回(大回りとしては2回)

 

 第6弾 竹下→久留米→日田→由布院→庄内→大分→博多 NO.1805より5回

 

 第7弾 佐賀→新鳥栖→鳥栖→久留米→由布院→大分→亀川→中津→博多 NO.1857より2回

 

 第8弾 南福岡→二日市→鳥栖→熊本→肥後大津→宮地→(特急「九州横断特急」)→大分→博多 NO.2363より5回 

 

 

 これからご紹介しますのが、「SUGOCA」に関します説明書きでありまして、これまでも1回目の時に記載しておりますが、「SUGOCA大回り」にご理解なさっていない方もこれでご理解いただければと思います。

 

 

 JR九州のICカード「SUGOCA」は、平成24年12月よりこれまでの福岡都市圏に加えまして、大分地区・熊本地区・長崎地区・鹿児島地区にも範囲を広げております。

 

 それによりまして「SUGOCA」のエリア内ならばカード1枚で利用する事が可能になりまして、それによりまして福岡都市圏・大分地区・熊本地区を「北部九州エリア」として構成する事でカード利用者には特例も与えられておりまして、乗車区間の運賃を計算する際に、「運賃計算の特例に使用する路線」を経由して計算した方が最も安くなる場合、実際には異なる経路で乗車する場合でもこれらの線区を経由したものとして運賃を計算するというものでありまして、いわゆる最短経路で利用する事が可能になっております。

 

 つまり、熊本駅から大分駅間で利用する際には、通常は豊肥線を経由した方が運賃は当然の事ながら安い訳ですが、例え鹿児島線・日豊線を経由しましても豊肥線経由の運賃であります3300円で利用する事が可能になっておりまして、鹿児島線・日豊線経由であるならば5940円ですので、2640円も安く行く事も可能になっております(以下図参照)。この場合も、豊肥線の「SUGOCA」エリアが熊本~肥後大津間及び中判田~大分間で使用が可能な訳ですが、通常使用が不可能であります、肥後大津~中判田間も、下車しない限り利用する事が可能になっております。

 【図】
 熊本~(豊肥線経由)~大分 通常運賃
3300円
 熊本~(鹿児島線・日豊線経由)~大分 通常運賃5940円
 熊本~(「SUGOCA」利用)~大分 最短経路運賃(豊肥線経由を適用)3300円


 その結果、さらに範囲が広い久大・豊肥線などを利用しての「大回り」も可能になっておりまして、一度「SUGOCA」などのICカードを通しますと、これら路線を経由した数百キロに及ぶ「大回り」も可能になっておりまして、下車しない限りその駅間の最安運賃での利用が可能になっておりまして、他の交通系ICカード「nimoca」・「はやかけん」・「Suica」・「ICOCA」などの「SUGOCA」と相互利用しているカードも利用可能となっておりますし、上の履歴からもわかりますように特急列車も使用可能となっております。

 

 

 ここからは、大回りの模様をご紹介してまいります。今回のスタート駅は、第1・第3・第4・第6各弾の時のスタート駅でもありました、博多駅の隣駅の竹下駅からのスタートです。

 

 今回の行程に関しましては、最終回に皆様にご紹介しますが、今回は先述のように竹下駅からのスタートでもありますので、駅近くのコンビニにて食材を買い込みましてのスタートとなりました。何と言いましても、長い距離でもありますし、現在は駅構内では自動販売機で飲み物しか購入できませんので、それ以外の食材を購入となりますとこう言った場所での購入を余儀なくされます。

 

 

 今回は、この行程最初の列車であります、3227Mに乗車しまして、二日市駅へと向かいます。その前に、竹下駅構内では隣に博多運転区がありますので、画像のように885系電車が留置されている姿を見る事ができておりました。

 

 この後、駅の放送で「列車が通過します」と述べられていましたので何が来るかと思いきや、この日代走していました「みどり11号」の南福岡車両区からの回送としてやってきておりました783系電車CM33編成でありました。

 

 このCM33編成と言いますと、現在は他の編成とともに定期運用を離脱しておりまして、この運用に就く姿も過去の姿となりましたが、最後の最後にこの運行シーンを見る事ができて良かったと思います。尚、この回送列車はこの後通過します1222Mの通過待ち合わせのために停車しておりまして、その列車が通過しますと、博多駅へ向けて回送して行きました。

 

 (隣は1222M(博多駅まで快速の福間行き))

 

 

 そして、お目当ての列車であります3227Mがやってまいりました。ここから二日市駅まで移動しまして、今回久大線利用でお目当て列車にもなります83D「ゆふ3号」に乗り換える事にもなります。

 

 

 スタート駅竹下駅から18分、3227Mは二日市駅へやってまいりました。この列車は「ゆふ3号」、快速列車であります4233Mを先に行かせるために約12分停車します。そのため、退避ホームでもあります2番ホームに停車しますが、このホームではちょうど停目の位置に柵がある事から正直撮りにくいのが残念でしょうか・・・。

 

 (2番ホームに停車します)

 

 

 そして、その数分後に、キハ185系気動車で運行されております、83D「ゆふ3号」が1番ホームにやってまいりました。この「ゆふ」、そして「ゆふいんの森」こそ、久大線を代表する特急列車でもありますので、今回の全線運行再開に伴いまして、いずれの列車も別府駅まで運行されるようになりましたので、正直全線運行再開は良かったなと思う所ではあります。

 

 (83D「ゆふ3号」)~その下の画像は別府行き行先

 

 所で、「ゆふ」と言いますと、3月の改正からは画像の3両から2両に減車されるようになりまして、多客期以外は中間のキハ186形は連結されないようになりました。また、ワンマン運行も行うようにもなりまして、それによりワンマン非対応車も休車と言う事にもなりまして、この「ゆふ」に関しましても動きが見られております。

 

 

 さて、「ゆふ3号」は20数分で久留米駅へやってまいりまして、その久留米駅より久大線へと入ります。これまで、この久大線で特急列車でやって来ていたのが、「ゆふいんの森」を利用しました第4弾でしたので、それ以来の特急列車での利用となっておりました。

 

 久留米駅発車直後の「ゆふ3号」です。進行方向左側には西鉄バス久留米京町営業所を収めておりますが、最も外側の線路でもありますので、画像のように収める事ができておりました。

 

 画像のように、しばらく鹿児島線と並行したあとに分かれる事にもなります。これに関しましては当ブログでもご紹介しておりましたが、画像のような3線となっているのも久留米地区で見られる姿ならではかなとも思う所でもありましょうか。

 

 

 久留米駅を発ちまして10数分後には、進行方向右側に耳納山系の山並みを見る事ができます。ただ、この日は天候が良くなかった事もありまして、頂上付近は雲に隠れておりまして、残念ながら詳しく見る事はできませんでした。

 

 

 そして、約20分足らずには田主丸駅にやってまいります。久留米市の田主丸と言いますと、河童伝説が有名な場所でもありまして、駅舎が、その証もありまして、河童の像も置かれている事がお分かりいただけます。

 

 

 ここで、今回乗車しました「ゆふ3号」の車内です。この姿からもわかりますように、乗客は非常に少なく、田主丸駅を出た時点で合わせましても20名少々の乗車しかありませんでした。やはり、前日に久大線が全線で運行を再開したとは言いましても、この「コロナ禍」でもありましたので、それだけの利用者しかなかった事も仕方ないのではないかとも思います。

 

 (3号車)

 

 (2号車(後寄り))

 

 (1号車)

 

 「ゆふ3号」に使用されておりますキハ185系気動車の座席です。リニューアルに際しましてシート交換も行われたようですが、座席はふかふかしておりまして、乗り心地は比較的いいのではないかと思います。しかも、テーブルも設けてありますので、テーブルを使いまして何か行う際には行いやすいのではないかとも思います(ちなみに、私はブログ作成を行っておりました)。

 

 

 こちらは、車内にある自動販売機です。撮影時は1号車に設けられておりましたが、比較的長い区間を運行しますので、そう言った際には自動販売機の存在は大きいかなとも思います。ただ、種類は少ないですし、既存よりも高いのも仕方ない所ではないでしょうか。

 

 

 さらに、こちらは2号車キハ186形に設けられておりました、かつて乗務員室でした荷物置場であります。これはJR四国時代に半室グリーン車(キロハ186形)として登場しておりましたが、九州移籍後に車販準備室に変更、さらにインバウンド需要が高かった事もありまして、スーツケースなどを置くために荷物スペースに改造されておりましたが、現在はインバウンド需要もないに等しい訳でもありますので、この荷物スペースの利用者もほとんどないようではあったようです・・・。

 

 尚、先述のように中間車のキハ186形に関しましては連結されなくなりまして、2両による運行になりました。今後は多客期に連結されるかどうかと言う所ではないかと思われますが、いつまでも需要も下がったままとは限らないようではありますので、その際には再びそのキハ186形が連結される事になるのではないかと思っております。

 

 

 さて「ゆふ3号」は、田主丸駅の隣駅、筑後吉井駅にやってまいりました。この筑後吉井駅では「ゆふいんの森2号」と行き合うために4分間停車します。この間、私自身も撮影を詳しく行っておりませんでしたので、その下の画像のように収めるに至っておりました。

 

 (車両画像)

 

 そして、由布院駅からのキハ72系気動車「ゆふいんの森2号」がやってまいりました。前日の3月1日より全線で運行を再開しました久大線ではありますが、この日の乗客は画像にはありませんが残念ながらあまり乗車された方はいらっしゃらず、全線で運行再開しました前日3月1日としますと対象的な姿が見られておりました。

 

 (筑後吉井駅2番ホームに入線)

 

 

 筑後吉井駅を出ましてから約4分、「ゆふ3号」は隣駅のうきは駅に到着します。この区間では田主丸・筑後吉井・うきはと各駅に停車するようになっておりますが、この「ゆふ4号」はうきは駅で普通列車と行き合うために3分停車します。それにしても、この筑後吉井・うきは両駅で計7分も停車している訳でもありますので、まさに単線かな・・・とも思う所でしょうか。

 

 (キハ200系気動車105番ユニットによる1852D)

 

 

 うきは駅を出まして、さらに筑後大石駅を通過、そして久大線筑後川橋梁を渡りますと、筑後川から名前を変えます三隈川を沿いまして日田方面へと進んでいく事にもなります。

 

 

 「ゆふ3号」は福岡県から大分県に入りまして、日田彦山線との接続駅でもあります夜明駅を通過します。この日田彦山線と言いますと、昨年添田~夜明間がBRT化される事が決まっておりましたが、この夜明駅付近では線路や踏切も比較的きれいな形で残されておりまして、さらに日田彦山線ホームでもあります3番ホームでは信号機が赤に点灯されておりました。その姿からも、もう列車はこの区間では通らないと言う印象は全く感じられないのが伺わせております。

 

 (信号機は赤色が点灯されている事がわかります)

 

 

 さらに光岡駅を通過しまして、花月川橋梁を渡りますと日田駅へとやってまいります。この花月川橋梁も、「平成30年九州北部豪雨」で橋梁が流出する被害を受けておりましたが、それに次いで再び別の所で豪雨災害を受けていた訳でもありますので、この久大線も山あいを走る機会が多い分、そう言った事が起こるのも致し方ない所でもありましょうか。

 

 

 こうして、二日市駅から約1時間15分、「ゆふ3号」は日田駅に到着しました。ここで運転士は交代しまして、別の運転士によりまして大分方面へ向けて運行される事になります。私も、この日田駅で下車しまして、この後この駅から発ちます普通列車に乗り換えまして、久大線を東へ進む事にもなります。

 

 (運転士も交代です)

 

 

 今回は、久大線大回りのその1として、竹下→二日市→日田間の模様をご紹介しましたが、やはり久大線が全線で運行を再開したとしましても、利用者が非常に少ない姿が見られていたのは残念ではなかったでしょうか。確かに、この時は平日であったと言うのもありますが、それでも「コロナ禍」でもありますので、より利用者が少なかったのも仕方なかったかなとも思います。それとともに、13日のダイヤ改正では2両化する事にもなる「ゆふ」でもありますので、より需要減は否めなかった所でもありましょうか。次回その2では、今回災害箇所もあります由布院駅までの区間などをご紹介してまいりますので、次回もご覧になっていただきたいと思います。