■SL冬の湿原号

SL冬の湿原」号はJR北海道が釧路~標茶(しべちゃ)間で毎年1~2月の期間限定で運行している観光列車です。

 

 
春~秋に「くしろ湿原ノロッコ」号が運行されている区間を一部走りますが、厳冬の釧路湿原はどのようになっているのか、またタンチョウが飛来するという茅沼(かやぬま)付近も見どころです。
 

■機関車

機関車はC11-171号機。

 

 

標茶駅に転車台がないため、午後の標茶発→釧路行は、冒頭の写真のように、機関車が後ろ向きの状態で運行されます。

SLが後ろ向きで牽引しているのは全国でここだけかもしれません🙄

 

 

機関士さんも後ろ向きなので、大変です💦

 
 

■14系客車

客車は1~5号車の5両編成で、ボックスシートの14系客車が使用されています。

しかし、2号車だけは、旧型客車スハシ44形が使用されています。

 

まずは2号車以外の、14系客車から見ていきましょう。

 

 
オリジナルの14系客車は青色ですが、こちらの客車は茶色に塗られています🎨
 
 
車内へ入ってみましょう。
14系客車と言えば、SL大樹のように簡易リクライニング座席のイメージがありますが、SL冬の湿原号の客車はボックス席に改造されています。
 
 
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、透明なパテーションが設置されています。
 
対面式のボックス席ですが、足元の広さは比較的ゆったりとしていますし、窓側下の配管がありませんので、相席になったとして、ゆったりと過ごすことができます👍
 
 
ちなみにおすすめ座席は、釧路湿原側(5号車は偶数番号、それ以外の号車は奇数番号の席)となります。
また進行方向向きの席も、5号車だけは他の号車と異なっていますので、くれぐれも後ろ向きになることがないようご注意ください😌

 
■旧型客車
一方、2号車の旧型客車(スハシ44形)。
雪の中で見る重厚な旧型客車は、まるで中国やロシアの客車のように見えます🇷🇺
 
 
旧型客車らしい雰囲気のある空間になっていて、2号車を指定して指定席券を購入する人もいるほど人気があります🎶
 
 
確かに雰囲気があって良いのですが、シートピッチは極めて狭く、窓側下に配管があるため、大人4名で乗車しようものなら監獄状態です😭
あまりの狭さに、通路側には肘掛けすらありません。
 
 
相席になったりすれば、居心地の悪さは言うまでもありません!
 
もうひとつこの2号車は、カフェカーと呼ばれ、売店が併設されています。
混雑具合を見ながらスムーズに売店を利用したい方にはおすすめです。
 
 
居心地をとるか、雰囲気や売店の利用のしやすさをとるか、悩ましいところですが、好みの問題かと思いますので、指定席券を購入する前に熟考されてください🤔
 
 
■だるまストーブ
SL冬の湿原号の屋根をよく見ると、煙突が突き出ているのに、お気づきになるかと思います。
 
 
これは、各号車に1ヶ所ずつ、だるまストーブが設置されているから。
だるまストーブを囲む座席は発売されていないため、フリースペースとして譲り合って使う形になります。
 
 
だるまストーブは暖を取るためという目的もありますが、スルメをあぶるのに使うのが正しい使い方なのです!?
 
誰かが、どこからもなくスルメをあぶり出せば、車内には香ばしい香りが漂います😁
 
 
中には強者がいて、家から持ってきたであろう、焼き鳥などの酒肴の数々を並びはじめたりして、呑兵衛にはたまらない空間になります🍶
 
※SL冬の湿原号は2021年度に機関車・客車ともにリニューアルを行いますので、記載の情報が今後変更になる可能性もあります。
 
出発後の様子は、後編 でお伝えします👋