今回は電車市場限定品の東急8000系です。

 

パッケージ

2016年に発売された東急8000系です。

基本4両(クハ8000×2、デハ8100×1、デハ8200×1)と増結2両(デハ8100×1、デハ8200×1)の2種類が発売されました。

行き先表示器が小型で3次車以降の仕様の製品となります。帯なしで販売されて数年。2021年現在赤帯や歌舞伎塗装、伊豆のなつカラーでの販売はありません(涙)。

同時期に伊豆急8000系も製品化される運びとなり、これらを組み合わせて遊ぶとよさそうです。

商品情報

・電車市場限定品

・2016年2月発売

・基本セット クハ8000(奇数車)-デハ8200-デハ8100-クハ8000(偶数車)の4両セット

・増結セット デハ8200-デハ8100の2両セット

・1箱6500円(基本セット)、3500円(増結セット)

動力化台車枠なし、無線アンテナ、デハ8100用2パンタ屋根(増結セットのみ)付属

動力化台車枠は他の東急8000・8500系譲渡車などから調達するようになります。なんてこった。

メーカー推奨パーツ

・動力ユニット TM-08R(20m級A)※スペーサーLを使用

・走行パーツ  TT-03R

・パンタグラフ TOMIX  0238 PG16パンタグラフ

レビュー

〇渋谷寄り先頭車 クハ8000(奇数車)

クハ8000(奇数車)

渋谷寄りの先頭車、クハ8000です。

シンプルに銀一色、Hゴムが黒、方向幕が白色の時代となります(黒い方向幕はステッカーに入ってます)。

台車交換される前の姿で、PⅢ台車を履いています(これはうれしい)。

1969年に登場した車両で、バッド社のライセンスを用いて製造された7000系と同じオールステンレスカーとなり、20m級4扉の大型車両として製造されました。このスタイルは以降の東急電車の標準となりました。

搭載機器類も当時の先端技術を取り入れた意欲的な車両となります。

 

正面

行先方向幕、車番はステッカー選択式。快速や急行の種別板も収録されています。

ワイパーは銀、Hゴムは黒、行先方向幕は白で塗装済み。ライトはクリアレンズとなります。

幌枠は3次車以降になるので縁が丸いタイプになります。

マスコンは量産車として日本初となる、マスコンハンドルとブレーキレバーを一体化した、ワンハンドルマスコンが採用されました。以降東急の新造車や他社でも採用されるようになりました。

 

側面

社紋は印刷済み。窓サッシは銀で、行先方向幕は黒で塗装済み。

当時は側面方向幕ではなく、電照式の種別表示器(左側・快速 右側・急行 各停は無灯火)さ搭載され側面は種別のみの表示でしたが、後に電動式の方向幕に交換されました。

枠はそのままなので小さいものが取り付けられ、10次車以降の増結車両は6次車の8500系に準じて大型の物が取り付けられるようになりました。

小窓の車両も後にLED化されましたが、結構ぎゅうぎゅうでした。

床下機器はMGが搭載されています(1次車のみ170kVAのSIVを搭載)。

 

標記など

MGパーツは結構うれしいですね。他の車両に転用することでバリエーションを増やすことができます。

またクハ8000に搭載されるPⅢ-708台車はプラで出るのはこの8000系が初では?乗り心地が悪かったようで、のちにそれを向上させるため動力車のTS-807台車に準じたTS-815F台車に交換されました。

余ったTS-807台車を履かせれば後年の姿にすることもでき、余ったPⅢ台車は7200系に取り付けて遊ぶこともできるようになります(トレジャー製めっちゃ高いです)。

 

妻面

妻面は幅広の貫通路。窓サッシは四角いものになり塗装済み。ドアコック、銘版、手すりがモールドで表現されています。このタイプの妻面窓は換気の為、窓を下降させることができます。

 

屋根

屋根はランボードがあります。

無線アンテナは1個、2個、2個(1個は土台のみ)の取り付けバリエーションがあり、屋根裏にガイドがあるので穴位置は問題なし。

 

〇パンタなし中間車 デハ8200

デハ8200

中間電動車のデハ8200です。デハ8100形とユニットを組む車両です。最大で編成に3両連結されます。

 

妻面(渋谷寄り)

渋谷寄り妻面はすっきりとしています。

 

側面

社紋は印刷済み。床下機器はCP、蓄電池類が搭載されています。

基本的に大井町線で活躍していた時をベースに作られているため、CPが2基搭載できるように除湿装置やタンクが2個取り付けられています。CPは他の車両から持ってくる必要がありそうですね。

東横線の時は2、4号車はCPが1基と蓄電池が、6号車にはさらにSIVが搭載されるため、非常に密な床下になります。

 

妻面(横浜寄り)

横浜寄りの妻面です。

こちらには銘版とドアコックが追加されます。

 

屋根

屋根はクハ8000と変わりなし。

 

〇パンタ付き中間車 デハ8100

デハ8100

パンタ付き中間車のデハ8100です。デハ8200をユニットを組みますが、車両増備の時にユニットを組まない1M車としても使用されていました。後に完全に1M仕様のデハ8400形が登場しています。

新玉川線(現・田園都市線二子玉川~渋谷)の開業に際し、一部車両が8500系に組み込まれることとなり、パンタの離線対策として数量が2パンタ化された状態で製造され、東横線に転属後に撤去され、1パンタのデハ8100として廃車まで活躍しました。

増結セットのみ、この姿を再現できるように屋根パーツがおまけでついています。

 

妻面

パンタ配管がモールドで表現され、両開きの貫通扉が取り付けられています。

窓サッシは貫通扉が横に開く関係でHゴム支持になっています。デハ8700形と同じデザインになりますね。

 

側面

床下機器は主制御器、主抵抗器、断流器が取り付けられています。これは東急8500系と同じものが取り付けられています。

主制御器系には回生ブレーキが使用できる他励界磁チョッパ方式を世界で初めて実用化し、ブレーキ装置は当時最先端だった全電気指令式電磁直通制動方式が採用され、ブレーキの応答性もよくなりました。

 

妻面(横浜寄り)

横浜寄り妻面は銘版とドアコックがモールドで表現されています。

 

屋根

屋根です。渋谷寄りに1基パンタグラフが取り付けられています。

 

おまけパーツ

増結セットにのみ、おまけパーツで増設パンタ撤去タイプ(上)とパンタ増設タイプ(下)が付属しています。

デハ8143~47までの5両は新玉川線に投入されたため、パンタの離線対策として下り側(東横線だと横浜・桜木町寄り)に1基増設されました

そのためクーラーも車両中央寄りに4基取り付けられているのが特徴的です。

製品ではパンタグラフが別途1基付属し、屋根の上り側にのみヒューズ箱が取り付け済みで、組み替えた際に外れる屋根パーツからヒューズ箱とパンタグラフを取り付ける必要があります。

パンタ撤去屋根は東横線転属後に使用し、一部編成に組み込まれた姿を再現することができます。8027Fが軽量試作車、軽量車、パンタ撤去車と一番まぜこぜな編成となると思います。

 

〇横浜・桜木町寄り先頭車 クハ8000(偶数車)

クハ8000(偶数車)

横浜・桜木町寄り先頭車のクハ8000(偶数車)です。

基本仕様は奇数車と同じ。

 

側面

床下機器はデハ8200をベースとしています。CP関係は不要になりますが取り付け済み。

 

1箱どころか複数導入

購入当初はそのまま作れる仕様で大井町線の8045F(白幕・2パンタ・帯なし)を製作し、余った中間車をずっとしまい込んでいました。

後にPⅢ台車確保のためいろいろと探し回り、基本セットを複数購入できたので3DキットやGMの完成品の中間車、Eキットを組み込んで8027F(赤帯・軽量試作車デハ8254組み込み)、8031F(歌舞伎・250kVA-IGBTSIV試験搭載車)、8039F(帯なしリバイバル)、8041F(赤帯・PⅢ台車・幕車)を作ることができ、外れたPⅢ台車は7201F製作に回すことができました。

伊豆急カラーも作りたいところですが中々種車が見つかりませんが、今度伊豆急8000系のノーマル塗装と歌舞伎塗装が発売されるので、そちらで種車を確保したいところですね。

これに乗じて歌舞伎と伊豆急カラーの8000系も製品化されませんかね?