乗り降り記録ブログ[駅ログ]

全国の鉄道駅の乗り降り記録を綴ります

日高本線代行バス(往路編)(2021.3.7)

鵡川から先、日高本線の列車代行バスの旅について、2回に分けてご紹介します。

「駅ログ」的に、バスの乗り継ぎで立ち寄った静内駅、終点の様似駅については、駅構内への入場を以って記録上のカウントは可能な訳ですが、列車の運行に伴う降り乗りではないこと、廃止されることがすでに決まっていることから対象外。あくまで、旅の記録として綴ることにします。

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日高本線路線図(JR北海道車内誌より抜粋)


鵡川8:38発のバスは、静内着が10:25。静内では10:33発に乗り換え、終点の様似は12:15着となります。列車が普通に走っていた際の例として、2014年秋の時刻を引用すると、鵡川8:36発→静内9:39着-55発→様似11:19着なので、その差は1時間。列車でもそれなりの長丁場のところ、バスとなれば尚更です。とりあえず往路の1本目、静内まではまずまずの席を押さえることができたので、苦にはなりませんでした。

列車とバスとでは当然ルートが異なる訳ですが、代行バスという性格上、駅前か駅の付近には必ず停車します。道中の眺めは違えども、駅周辺に関してはおそらく近似した風景を見ることができるというのは大きい・・・駅舎の外観や全貌については、列車からだと難しいところ、バスだとタイミングが合えば押さえられるというのもまた有意義。駅をめぐる観光バスと考えれば、こんなにありがたい便はない、そう思いました。

日高本線の全体像がわかる地図を片手に、ルートを予想しながら駅やビュースポットをチェックしつつ、車窓を楽しむ。各駅の通過時刻は大まかに頭に入れていましたが、とにかく駅間距離が長いので、次の駅まで時間がかかることだけわかっていればいい感じ。何がどう出てくるかというのは未知ゆえにお楽しみ要素になるところ、後ろの席の男性二人組が、解説トークなどを繰り広げるものだからたまりません。途中、一人が寝てしまってからは静かになり、何とかなった?・・・少なくとも会話が止まっている間は、車窓観光、撮影に専念することができました。(会話は控えめにというのがわかっていない人物はいるものです。2本目の静内→様似のバスでも席の配列が同じになりそうだったので回避し、難を逃れました。)

バスは国道235号(浦河からは336号)を基本に走行。駅が国道から外れた地にある場合は、迂回するようにその駅に向かい、周回したり往復したりといった具合でした。線路と道路が離れていない区間では、線路側を注視していれば駅舎を見逃す確率は低くなりますが、そうでない場合は難しいもの。往路で逃した分を復路でカバーというのも思っていたほどうまく行かず、撮れる可能性のある駅を全て押さえるのは叶いませんでした。

往路では海側の席に座れたので、太平洋の眺めはバッチリでした。海が迫る区間もあれば、道路と海辺の間に線路が通る区間もあり、線路が見える間は動画で長々と撮ることも。高波被害が明らかにわかる一帯、河口部に架かる昔からの橋梁、海が見える踏切道など、海沿いを走る日高本線ならではの景観を数多く目にし、都度カメラを向けました。不通になる前に列車旅をしに来ていれば... 景色を見ながらつくづく思った次第です。

以下は、往路で撮った中からのピックアップです。

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鵡川の次、汐見駅(8:54頃)。両駅間の営業キロは4.0kmですが、バスだと大回り。時間がかかる訳で。
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日高門別駅付近の踏切道
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日高門別駅に到着(9:21頃)。鵡川日高門別に限った復旧を望む声もあったようですが、叶わず。
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日高門別川に架かる門別橋からの眺め。線路と並行。
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豊郷~清畠の海沿いの光景(9:33頃)。この付近では線路の被害は見られず。
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慶能舞川(けのまいがわ)に架かる橋梁付近(9:37頃)。高波被害の跡がそのまま。
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清畠駅(9:38頃)。海が間近。
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厚別川に架かる厚賀橋からの眺め(9:50頃)。日高本線の長い橋梁が一望できます。
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厚別川から先、大狩部を経て節婦までの区間は、線路はひたすら海沿いなのに対し、国道は大狩部駅まで丘陵地を経由。バスルートならではの眺めがこちら(9:55頃)。途中、「大狩部高台」という展望客向けの停留所も。
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国道から外れ、線路を渡り、節婦駅へ。写真奥は大狩部方面。
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節婦駅付近で建設が進む国道の高規格道路(10:02頃)。こうした道路が整備されれば、鉄道復旧説は弱くなる訳で。
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新冠町の中心駅、新冠駅(10:11頃)
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新冠~静内。新冠町と新ひだか町の境界付近(10:18頃)。
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発車後に撮った静内駅(10:33頃)
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静内川に架かる静内橋からの眺め。橋を渡り、東静内駅辺りまで10分程度、海がよく見渡せます。
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静内~東静内の眺望(10:39頃)。美しい青だと思います。
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春立漁港の手前付近(10:50頃)。東静内~春立は、線路は海から離れ、国道は引き続き海沿い。
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日高三石駅を過ぎると三石川(11:05頃)。国道は三石橋(写真右)で川を越えますが、バスは橋の手前で左折し、線路も横切って川を遡るように北へ。
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蓬莱新橋付近の牧場。日高エリアと言えば馬。各所でこうした牧場を見かけました。
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蓬栄駅(11:11頃)。小高い地帯にある駅なので、雪がそれなりに残っています。
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本桐駅付近(11:19頃)。方向は合っているものの駅舎はよくわからず。ちなみに蓬栄と本桐を結ぶ道路事情はあまり良好とは言えず、よく揺れました。
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バスは再び国道へ。本桐~荻伏は、線路は海からは遠く、国道は海沿い。海際に来たところで撮影(11:27頃)。
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絵笛バス停(11:41頃)。ここから絵笛駅までは約2kmの距離。バスは駅前には行かず、そのまま国道に沿って浦河へ。
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日高幌別川に架かる幌別橋からの眺め(12:05頃)。バス車窓から見られる鉄道橋梁はこれがラスト。
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鵜苫駅(12:09頃)。建屋も駅名標も劣化が... 定刻では12:07発。
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塩釜ローソク岩、その後ろに親子岩(12:10頃)。鵜苫を過ぎ、様似に近づくとジオパークに入り、様々なジオサイトが。これは列車からだと見られない景観。
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親子岩ふれ愛ビーチ。言われてみれば確かに親子岩という感じ。
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アポイ岳ジオパーク」の中心、アポイ岳(12:15頃)
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様似駅に到着

次回は、様似駅周辺の様子、復路の道中、静内駅構内などを紹介します。

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