こんにちは(*´∀`*)ノ=
 
いつの間にか3月も後半になって彼岸入りしてるヾ(;´▽`A``アセアセ
 厄除け徳島旅から、もう1ヶ月も経ってしまった

 

このシリーズも今回で5回目になります
 
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ご訪問いただきましてありがとうございます
 前回の「南阿波サンラインを往く」からの続きになります
 
 
南阿波サンライン(県道147号線)を辿って美波町から牟岐町へ
 
牟岐町から海陽町浅川までの約10kmの海岸線は沈水性の地形で
 尾根が海に沈んで岬(坂)に、谷が入江(浜)となった地形
 
昔から「八坂八浜」と呼ばれる景勝地で、岬と浜が交互に続く美しい海岸線が連なります
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海部郡海陽町 阿波海南駅
 
海部川の手前の旧海南町(現在は合併して海部郡海陽町)の国道脇にJR牟岐線の阿波海南駅はあります
 
これまでJR牟岐線は海部川を渡った一駅先の高架上の海部駅が終点で、阿佐海岸鉄道の接続駅でした(1番線がJRで2番線が阿佐海岸鉄道)
 
第三セクターの阿佐海岸鉄道が運行する阿佐東(あさとう)線は海部-甲浦間8.5kmで
 同線の利用者は1日140人で年間5万人程度
 
沿線の過疎化は今後も進み、徳島海南高校など沿線の高校の閉校もあり、地元の利用では路線の維持が不可能と云われてきました
 
廃線もやむなしと思いきや・・・
 DMV(デュアル・モード・ビークル)というJR北海道が開発した線路と道路の両方を走行できる乗り物を導入し
 
世界で初めての営業運行することで地域活性化の手段として活用するという
 
初めて聞いた時は耳を疑いましたが、その頃にはもう既に車両が1両完成してお披露目してたw
 

DMV車両は片運転台で折り返しスペースが必要なため、JR牟岐線の阿波海南~海部間を編入し、駅前にスペースのある阿波海南駅まで路線を延長して折り返せるようにするとの事でしたが

 

阿波海南駅が地上駅の為に高架上から地上に降りるための斜路を作る必要が無かったことが一番の要因かと思います

 

阿波海南駅はバス停とJR牟岐線のホームを隣接させて接続

 モード・インター・チェンジを抜けて阿佐東線に入ります

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JR阿波海南駅
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今回の記事はこの写真1枚でもよかったのですが・・・(笑)
 
牟岐線の線路が分断され、阿波海南駅が牟岐線の終着駅となりました
 
阿波海南-海部間1.5kmが阿佐海岸鉄道に編入され
 ここにDMVのモードインターチェンジが設けられ鉄道モードからバスモードへ
 
乗客の乗り降りはバス停で実施するため、
 阿佐海岸鉄道にとってここは阿波海南信号所という扱いになるようです
 
 
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計画図を見るとモードインターチェンジの手前に中央分離帯を設けて
 鉄道モードに乗り入れる便とバスモードでバス停に向かう便のルートを分離してるけどまだ工事途中みたい
 
当初は法的手続きの進行、鉄道部分のDMV路線としての設備整備(変更)やバス路線の確定、走行試験、乗員訓練などを行ない、2020年秋から冬頃の運転開始を目標にしていたそうですが
 
コロナ禍も影響したのか、計画は大幅に遅れ未だ工事は完了していないようです
 

 阿佐海岸鉄道は2021年1月7日(木)、阿佐東線の阿波海南~海部間へのDMV(デュアル・モード・ビークル)導入について、当初2020年度内としていた運行開始予定を、東京オリンピック・パラリンピックまでに変更することを発表しました。

 世界初の本格営業運行となるDMVは、阿波海南駅から終点の甲浦まで線路上を走り、その後一般道路を走行し室戸岬方面へ向かうルートを予定しています。

 運行開始が延期になった理由としては、新型コロナウイルスの影響や、世界初の営業運行ということもあり、関係機関との協議に不測の時間がかかっていることに加え、昨年12月18日の技術評価検討会で国交省が示した性能試験項目による安全対策を実施するために、スケジュールを見直す必要があったためです。

【乗り物ニュース2021/01/07】

 
ホントに大丈夫なの?
 
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阿波海南駅を後にして国道55号を南下します車DASH!
 海部川を渡ると右手に町中トンネルが見えます
 
なんじゃこりゃ徳島県(;'∀')
 津峯山岩窟群、千羽展望台跡に続く3つ目の登場ですキラキラ
 
 
今はもうJR牟岐線では無くなってしまいましたが、全長44mの町中トンネル(昭和48年5月竣工)
 海部駅すぐ北の徳島駅起点79k139m71にあります
 
昭和48年10月、牟岐線牟岐-海部間の開業より供用開始となりましたが
 周辺の宅地造成で、僅か3年後の昭和51年頃には山が無くなり、トンネルだけになったそうな笑い泣き
 
そんなこともあるんやね~
 さすがに不思議の国の徳島県
 
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1992(平成4)年3月26日阿佐海岸鉄道阿佐東線が開業し、阿佐海岸鉄道仕様の2番線ホームが新設(従来からのホームはJR四国仕様の1番線となる)され接続駅となる
 
1番線と2番線は高架上に渡線路(構内踏切)が設置されていました
2019年8月4日に阿佐海岸鉄道の甲浦駅から海部駅までASA-301に乗車
 海部駅にて待機中のJR四国1500形に乗り継ぎ徳島駅まで牟岐線を完乗しました
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Σ( ̄▽ ̄ノ)ノえっ!
 海部駅は車窓から眺めただけで立ち寄らずにスルーしたので・・・
 
ドラレコ画像と過去画像で誤魔化失礼しました(^^;)
 
海部駅を通過して宍喰へと向かいます車DASH!
 
阿佐東線は国鉄末期に建設され、全線がトンネルや高架線・盛土区間が続く踏切も皆無で曲線が少ない高規格に設計されてます
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出典:DMVに関する技術評価検討委員会 会議資料
 
この先で国道55号線は阿佐東線をアンダークロス(A地点)しますが
 国道右側の山手を通る路線はトンネルを抜け、高架線で並走してます
 
阿佐東線をアンダークロスします A地点手前
 
2019年8月4日の乗り鉄でちょうどこの辺りから車窓を撮った写真がありました
 
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阿佐東線は牟岐線とともに阿波室戸シーサイドラインという愛称で呼ばれてますが
 高規格路線の為にトンネルの連続で、車窓が楽しめるのはこの辺りの僅かな区間しか無いのでお見逃しなく!
 
といっても列車は去年の11月30日でラストランになってしまいましたが、狭いDMVの車内でも同じように見えるかな?
 
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高架上を走る気動車からの太平洋の眺めは最高ですが
 このあと海部駅まではトンネルの連続です^_^;
 
海部–宍喰間(6.1km)は那佐湾に面した海岸沿いを大小16ヶ所のトンネルでくぐり抜けてます
「みんなで育てよう阿佐東線」Σ(゜◇゜ノ)ノ
 と掲げられた跨道橋で再び阿佐東線がオーバークロス(B地点)
 
国道55号線は阿佐東線を潜るとしばらく海沿いを走りますが
 宍喰駅に寄るために宍喰大橋手前で右折しました
 
遠くの盛土をした阿佐東線の軌道上に宍喰車両基地が見え
 なんと、隣に気動車らしきものが確認出来て一気にテンションアップ
 
よく見れば、もっと広い道が通じてたのに宍喰川の右岸を遡りますあせる
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阿佐海岸鉄道車両基地にやって来ました(構内には立ち入れません)
 
県境を跨ぐ宍喰第四トンネル(1603m)を抜けると高知県最東端の甲浦駅
 甲浦駅-宍喰駅間は一直線の最短距離で結ばれて2470m
 
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1989(平成元)年に高千穂鉄道TR-201として製造されたASA-301「たかちほ」
 
2005年の台風14号で被災し、高千穂鉄道がそのまま廃線となりました
 
2008年に阿佐東線宍喰駅で脱線事故を起こして廃車になったASA-201「あさしお」の代替車両として
 2009年に譲渡され、12年間活躍した救世主「たかちほ」キラキラ
2020年11月30日限りで廃車になり
 もう見ることは出来ないと思ってたのに遠くからですが姿を見れてよかった照れ
 
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ASA-301がやって来るまでJR四国からキハ40形を度々借り入れて使用していました
 
 
ASA-301に乗車して宍喰車両基地通過 2019年8月4日
 
既に鉄路は阿波海南駅で分断されており
 外部から再び気動車がやって来ることも、出て行くことも物理的に不可能になりました
 
ASA-301「たかちほ」はここで静態保存されるのでしょうか、それとも解体?
 もう1両のASA-101「しおかぜ」も廃車になってこの車庫の中にいるのかな
 
宍喰車両基地をあとにして宍喰駅へ向かいます車DASH!
 
宍喰小学校の向かいに宍喰駅はありました
 

阿佐海岸鉄道 宍喰駅
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宍喰駅は阿佐海岸鉄道の核となる駅で
 路線中唯一の有人駅でCTC制御所が設置されています
 
現在の駅長は伊勢えびのあさちゃん・てっちゃん
 駅長の願いは一日も早く日本一の赤字路線から脱皮する事らしい爆笑
 
 
阿佐海岸鉄道も鉄印帳プロジェクトに参加する40社のうちの1社だったので購入するつもりで来ましたが・・・
 鉄印帳の販売および記帳の取り扱いはDMVでの営業開始後とさせて頂きますとのことガーン
 
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なにぶんスタンプの種類がよーけありますが甲浦駅の物が無かったがね
 
なんかデザインごちゃごちゃしすぎ!
 もっとスッキリ出来んかったんじゃろかいね~
 
宍喰駅の駅名標 2019年8月4日撮影
 
さあ、いよいよ阿佐鉄最後の甲浦駅へ向かいます
 阿佐東線は宍喰駅-甲浦駅間を第四宍喰トンネルを介して2470mの直線で結んでいますが
 
国道55号は海岸寄りを水床トンネルで抜けて甲浦大橋で白浜海水浴場へ至ります
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国道55号線を宍喰大橋から水床トンネル、甲浦大橋を経由して甲浦駅へ車DASH!
 
阿佐海岸鉄道 甲浦駅
 
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甲浦駅の方は殆ど工事が終了してるみたい
 
元の駅舎周りの舗装も完了してる
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探訪日 2019年8月4日

 

前回は高知東部交通のバスに揺られて123番目のバス停のここまで
 奈半利駅から室戸岬を経由して1時間48分かけてやって来ました
 
その時はまだ工事は始まったばかりでした
 
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高架上のホームの車止めを越えて駅舎の屋根をかすめる様に斜路が作られてますimage
 
 車止め(制走堤)があった手前にはモードインターチェンジも完成してました
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DMV導入に伴う甲浦駅工事の様子を詳しく紹介してるブログを発見しました↓
スーパーローカル線阿佐東線の高知県最東端の甲浦駅
 
これから導入されるDMV(デュアル・モード・ビークル)では乗り降りするのはバス停になります
 
鉄道モードからバスモードへ変換するモード・インター・チェンジが従来のホーム跡に設置されましたが
 ここは駅では無く信号所という扱いになってるみたい
 
 
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前回から南阿波サンラインや千羽ロープウェイなど多くの徳島県の失敗事例を見てきました
 阿佐海岸鉄道においても鉄建公団が残した僅か8.5kmの高規格路線を32年間に亘り気動車2両で運営してきましたが結果は惨憺たるものえーん
 
阿佐東線は四国旅客鉄道(JR四国)牟岐線の末端的存在であり、沿線人口が少ない上に路線距離も短いため運賃収入は2千万円を切る状態(輸送密度は約170人/日)で、補助金などを除けば開業以来赤字続きで一度も黒字を計上できていない。沿線の高校統廃合で定期客も減少し、毎年の経常赤字が5 - 9千万円前後に上り、地元自治体の負担は限界に近いとされている。2003年8月13日『日本経済新聞』関西版では、廃止を検討している第三セクター7社(鉄道以外を含む)のうちの1社として名前が挙げられている。阿佐海岸鉄道については、2007年度までは現行通り自治体が補助を行うが、以後の存廃は検討中とされている。 2008年度『鉄道統計年報』によると、阿佐東線は日本全国のJR線以外の路線で最も利用者が少ない路線となっており、2011年度『鉄道統計年報』によれば減価償却費を含めた営業係数が「916」と、全国の鉄道事業者の中で最も悪い数値となっている。(wikより)
 
DMV走行条件Q&A(平成30年5月30日更新)
 

徳島県庁スダチ君コール

Q: 阿佐海岸鉄道の経営状態を知りたい

A: 阿佐海岸鉄道は南部圏域における重要な公共交通手段である阿佐東線の運行を担っております。鉄道を取り巻く環境はモータリゼーションの進展や過疎化の進行などによる利用者の減少で、近年、およそ5千万円の経常損失を計上していることから、県を含めた沿線自治体によって、鉄道経営が支えられています。

今後の阿佐東線については、これからの少子・高齢化社会を見据え、引き続き、住民や観光客の移動手段はもとより災害発生時の緊急輸送手段としての役割を維持しながら、道路と線路を乗り換えなしで走行できるDMVの導入等に取り組み、阿佐東地域の活性化に寄与できるよう努力して参ります。

 
1台1億円以上する20数名しか乗れない、バリアフリー非対応のマイクロバス改造車両3台で災害発生時の緊急輸送手段なんてどうなんだろう・・・
 
その高価な車両で休日には室戸岬まで往復するの?路線の大半がトンネルだけど観光客が乗ってくれるのだろうか?
 
等々不安が尽きないけど・・・
 
せめて鉄道のトンネルの幅が広ければ
 バス専用道として普通のバスを走らせたらなんて思ったけど、幅の狭い鉄道トンネルでは運転が困難で無理だし
 阿南安芸自動車道が1994年に計画路線に指定されているので将来的にも意味がない様に思える
 
一番の疑問はどの様な経緯を経てGOサインが出たのか、反対意見は無かったのか
 一部の利権が絡んだ議員や有力者の将来を考えない振舞いでは無い事を祈るばかりです
 
税務調査官窓際太郎の事件簿のネタ本書けそうじゃがねw
 
単なる私の思い込みと余計な心配かも知れませんが
 今となっては20年後、30年後と続けられる施策であって欲しいと願うばかりです
 
鉄道応援ブログなのにネガティブ思考で申し訳なかったです^_^;
 
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長くなりましたが最後までご覧いただきましてありがとうございました
 
では、またバイバイ
 
次回に続く