2021年3月12日、九州新幹線が全線開業してから10年が経ちました。
開業前日の東日本大震災、2016年の熊本地震、そして昨今のCOVID-19と様々な試練を乗り越えてきた九州新幹線。
こうして10周年を迎えられたことを喜ばしく思います。
さて、10周年をお祝いすべく、JR九州では特別な企画を行いました。
その名も「流れ星新幹線」。
3月14日の夜、鹿児島中央と博多の間を特別ラッピングの新幹線が光を放ちながら走るという…
しかもその光は駅では見えず、また進行方向右側でも見えないとか…
そんな「流れ星新幹線」を見るためのに1番いい場所は筑後船小屋駅近くの公園らしく、そこでJR九州主催のビューイングイベントが行われます。
そのお知らせを読んでいると、とんでもない文言を発見しました。
「流れ星新幹線」が会場目の前に停車!光と音のパフォーマンス開催!
えっ…まさか本線上に停車!?
これは気になる…ということで筑後船小屋に行ってみることにしました。
まずは博多駅から快速で筑後船小屋へ…と思ったらいきなり博多~竹下間の架線飛来物の影響で10分遅れでのスタートとなりました。
なんだか駅や沿線に人がいると思ったら、今日はななつ星の運転日だったんですね。
鳥栖ですれ違いました。
筑後川を渡って…
筑後船小屋に到着です。
私と同じく流れ星新幹線見物の方が多く降りていきました。
筑後船小屋駅は在来線と新幹線とで駅舎が分かれているのが特徴です。
新幹線の駅舎はいつものことながら巨大ですね…
そして周りに何もないのも筑後船小屋駅の特徴です。
(実際はホークスの2軍球場があったりします)
それではさっそく会場に向かいます。
途中には使われなくなった鹿児島本線の橋脚が…
駅から歩くこと数分、会場入口に到着です。
まずは検温をして、中に入ります。
会場内は密を避けるべく、いくつかのブロックに分かれています。
申し込み先着1000名の方には「ドリームキャンドル」が配られています。
800系がデザインされたかわいいキャンドルです。
欲しかったかも…
その近くには今日走る流れ星新幹線のプラレールが展示されていました。
まだ発売前だそうで、 いち早くその姿を見ることができました。
会場内はこんな感じ。
前に大きなスクリーンが用意され、各地からの中継を映し出すようになっています。
時折、新幹線や在来線が目の前を通過していきます。
会場内の人も多くなってきたところで、18:00にイベントが始まりました。
初めはスクリーンの映像が見えないほど明るかったのですが、鹿児島中央駅の出発式、出水・熊本の中継、HKT48のパフォーマンス中継…と見ているうちに、すっかり真っ暗になってしまいました。
点灯されたドリームキャンドルの光があたりを照らします。
イベントが行われる中、会場の前を通常通り新幹線が通過していきます。
いつもと全く変わらない光景。これから特別な列車が来ることは全く感じられません。
「流れ星新幹線」とはいったい何なのか…そんな疑問が再び頭をよぎります。
そして、時刻は20時になろうかという頃…
遠くにサーチライトのような光が現れました。
その光の線はだんだんこちらに近づいてきます。
…
……
……!?
現れた「流れ星新幹線」は私の想像をはるかに超え、度肝を抜くものでした。
虹色に光る窓からはサーチライトのような光が何本も天に向かって伸びています。
こんなことができるとはまったく想像もつきませんでしたよ…
ゆっくりと進んできた流れ星新幹線は会場の目の前の本線で停止しました。
そして、何やら音楽が流れ出したと思うと、次の瞬間サーチライトが縦横無尽に動き回り、光のショーが始まってしまいました…!
まるでライブ会場かなにかのようですが、ここはれっきとした営業中の新幹線の路線。
でも…でも……営業運転中の新幹線が本線上で停車して、ライブ演出の機材として使われているなんて目の前で見ていても全然信じられません。
でも、よく見ると光を放っているのは紛れもない800系新幹線。
こんな使い方ができるなんて…誰が想像したでしょうか…
最後には花火まで打ち上がり、前代未聞の新幹線ライブパフォーマンスを締めくくりました。
イベントのために10分ほど停車していた列車は終了と同時にゆっくりと動き出し筑後船小屋駅へと向かっていきました。
この先博多まで運行されます。
流れ星新幹線が去った後も感動が冷めやみません。
よくもまあこんなこと思いついたものです…(褒め言葉)
新幹線の可能性を示した今回のイベント。
10周年にふさわしい、強烈に印象に残るものになりました。
人が多くなる前に急いで駅に戻り、普通列車で帰ります。
途中、二日市で特急ゆふ6号とみどり30号に追い抜かれるため停車。
このとき、流れ星新幹線の余韻で浮かれていた私はなぜか…
特急券を買ってゆふに飛び乗ってしまいました(笑)
普段は非計画的な特急利用はしない私にとっては珍しい行動。よほど浮かれていたのでしょうね。
ということで博多までの12分間、架線下DC特急の旅を楽しみます(笑)
3月13日ダイヤ改正から2両に減車のうえ、ワンマン運転になったゆふ。
しかしながら、この列車では車掌が乗務しており、車内放送と検札を行っていました。
驚いたことに私と同じく二日市→博多間で飛び乗った方がおり、車内で精算していました。
もしかしたら案外需要があるのかもしれません。
気動車の旅を楽しんでいるとあっという間に終点・博多に到着。
元グリーン・普通合造車だったキハ186が減車されたのは残念ですが、久しぶりにキハ185系に乗れて満足です。
普段はゆふいんの森ばかり乗っていますからね(笑)
久々にJR九州の本気を見せつけられた…そんな流れ星新幹線の企画。
Twitter上でも大きな話題となったようです。
今回の企画は一夜限りですが、また何らかの形でこのような新幹線を使ったイベントが行われることを期待したいですね。
それでは。
★列車データ
9962A 「流れ星新幹線」 博多行き 鹿児島中央(18:35)→博多(20:54) 800系 U004編成
※回送列車として運行。
※2021年3月14日運行
(詳細)
鹿児島中央(18:45)⑪→熊本(19:32)→新玉名(19:47)→会場付近[1226K700M付近](19:57~20:08頃)→筑後船小屋(20:11)→新鳥栖(20:40)→博多(20:54)⑫
★乗車データ
4241M 快速 荒尾行き 博多(16:2316:33)⑤→筑後船小屋(17:1117:22)
813系RM1102編成+817系VM3003編成+VM3002編成
2350M 普通 博多行き 筑後船小屋(20:28)→二日市(21:18)
813系RM211編成+RM218編成
86D 特急ゆふ6号博多行き 二日市(21:21)→博多(21:33)①
キハ185-1001+キハ185-8
※2021年3月14日乗車