甲子園駅【兵庫県】(阪神本線。2017年、2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県西宮市南東部の市街地に位置する阪神本線の直通特急停車駅で、駅名の通り駅の南側にはプロ野球セ・リーグ、阪神タイガースの本拠地球場であり、高校野球の全国大会が行われる阪神甲子園球場がある、
甲子園駅 (こうしえんえき。Koshien Station) です。 
 
 
駅名
甲子園駅 (HS 14)
 
所在地
兵庫県西宮市 
 
乗車可能路線
阪神電気鉄道:本線  
 
隣の駅
大阪梅田方……鳴尾・武庫川女子大前駅  
元町方…………久寿川駅
 
訪問・撮影時
2017年10月、2020年10月
 
 

甲子園駅は高架駅ですが、これは開業時に枝川を渡っていたからです。しかし枝川は廃川になり、跡地には軌道線の阪神甲子園線が通っていましたが、1975年に廃止となり、現在は道路(甲子園筋)のみが阪神本線をくぐっています。
甲子園筋を境に東西に駅舎・改札口が設けられていますが、メインの出入口は南側に開口しています。線路北側に駅舎はありません。
左が西口駅舎、右が東口駅舎です。
駅北側からの利便性向上のため、それぞれの駅舎の東側に小さな出入口が設けられています(写真左のガード手前には西口駅舎の東側出入口があります。柱で見えませんが…)。
また、高架上のホーム中央には白球をイメージした大屋根が架けられています。
 
 

こちらは駅の南西側に位置する西口駅舎です。北を望む。
西口駅舎は阪神甲子園球場へのメインの出入口となります。
右側に甲子園筋があり、その向こう側には東口駅舎があります。
西改札口は写真左奥の1階部分にあり、駅外と駅舎の間に段差はありません。駅長室は西口駅舎にあります。
手前の階段は球場出口(臨時出口)の階段で、阪神タイガースや高校野球の試合時やイベント時のみに営業します。階段出入口の右側には臨時きっぷうりばがありますが、普段は閉鎖されています。
 
 

 

西口駅前の様子です。
上写真は臨時ホーム(甲子園筋の真上)より、下写真は球場出口前より、それぞれ南を望む。上写真右側、下写真右後方に西口駅舎があります。
駅前広場が整備されていて、ロータリーはありませんが甲子園筋の両側にバスターミナルが設けられています。
また、西側は広大な歩行者用スペースになっていて、阪神甲子園球場を入退場する多くの観客を捌けるようにしています。
下写真の前方には阪神タイガースのショップがあります。その先で横切る阪神高速3号神戸線と国道43号線をくぐると阪神甲子園球場に到達します。
阪神高速があるので駅から球場を見られませんが、ホームからですと照明が見えます。
また、駅の西側(写真右)には商業施設「コロワ甲子園」があります。かつての「ダイエー甲子園店」です。
甲子園球場を除くと、駅南側には閑静な住宅街が広がっています。ちなみに「甲子園」とは、元々は阪神電気鉄道などにより開発された住宅地の名称です。
 
 

こちらは駅北側の様子です。後方に甲子園駅のガードがあります。ガードの反対側(南側)の西側には西口駅舎が、東側には東口駅舎があります。西口駅舎には甲子園筋に面したデイ入口(改札口)があります(後述)。
手前(南)~奥(北)の道路は甲子園筋で、阪神甲子園線の廃線跡でもあります。
駅北側も甲子園の住宅街が広がっています。商店は甲子園筋沿いを中心にちらほら見られます。
そして甲子園駅から2.2kmほど北上するとJR神戸線甲子園口駅がありますが、甲子園口駅から甲子園球場へ徒歩で行くのはしんどいです(両駅間は阪神バスが結んでいます)。そもそも甲子園口駅は「甲子園球場」への入口ではなく、住宅地としての「甲子園」への出入口として命名されています。近畿地方以外の人は甲子園球場へ行くのに間違えて甲子園口駅へ行かないように注意して下さい。
 
 

西口駅舎1階にある西改札口です。北を望む。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が多数並んでいます。中央に幅広通路があります。
右端にはカウンター形式の有人通路と窓口があります(改札外の出入口は中央のガラス張り部分の左側にあります)。
改札口の右側には自動券売機が並んでいます。
トイレと多機能トイレは改札を入って右側の通路沿いにあり、この通路を進むと後述の東側改札口に到達します。
改札内コンコースと2階にある各ホームの間には階段・上りエスカレーターが設置されています。また降車専用ホームとを結ぶ階段とエレベーターも設置されています。
尚、改札内コンコースは東口側と直接繋がっていません(ホームを経由しなければ互いのコンコースへ行けません)。
また、改札の左側(改札外)には、おにぎり店があります。左後方(改札外)の「コロワ甲子園」の手前には平屋の建物があり、「スターバックスコーヒー」と阪急系のコンビニ「アズナス」が入居しています。改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

こちらは西口駅舎東側にある改札口です。西を望む。右側に甲子園筋のガードがあり、北側へ抜けられます。
駅員無配置で、自動券売機や自動精算機もなく改札内外にインターホンが設置されています。
自動改札機が1通路のみ設置されています(幅広通路)。
きっぷ購入や乗り越し精算、チャージが必要な場合は正規の改札口をご利用下さい。すぐ近く(左前方)にあります。
そして改札の先は西改札口と共通のコンコースです。
尚、この改札口は試合終了時などに帰宅客が集中する際は出口専用改札口になります。
 
 

こちらは降車専用ホーム西側2階に設置されている球場出口です。南を望む。
出口専用改札口で、阪神甲子園球場での試合開催時やイベント開催時のみ営業します。
自動改札機が並んでいて、右端には精算窓口があります。右手前には自動精算機が3台あります。
尚、幅広通路がありませんが、改札の先には1階へ下る階段しかないからです。
車いすなどで降車専用ホームから出場される場合は西側(右側)にあるエレベーターで1階に下りて、西改札口(東側を含む)をご利用下さい。
ちなみに東口側には出口専用改札口は設けられておらず、階段で1階に下りて東改札口を利用する形になります。
 
 

こちらは駅の南東側に位置する東口駅舎です。北を望む。
左側に甲子園筋があり、その向こう側には西口駅舎があります。ガードをくぐれば駅北側へ抜けられます。
以前はこちらに駅長室がありました。阪神甲子園球場へは信号交差点で甲子園筋を渡らねばならない関係もあり東口はやや不便です。球場へは西口または球場出口の方が便利です。
東改札口は1階部分にあり、こちらも駅外と駅舎の間に段差はありません。
また、東口駅舎にも東側に出入口が設けられており、駅東側や駅北側からの利便性を高めています。
 
 

東口駅前の様子です。南を望む。左後方に東口駅舎があります。
後方に横断歩道の信号交差点があり、ここを渡れば西口、「コロワ甲子園」、阪神甲子園球場方面へアクセス可能です。
前方の左右にはバスターミナルがあり、さらに右側は西口に直結の歩行者用広場(通路)になっていて、右前方には阪神甲子園球場があります。
左側には阪神系の商業施設「甲子園アルカス」があり、「アズナス」「ケンタッキーフライドチキン」「コメダ珈琲店」や居酒屋などが入居していて、北側には阪神タクシーのりばも設けられています。
奥に延びる甲子園筋を南へ進むと、阪神高速と国道43号をくぐって阪神甲子園球場の東側を通り浜甲子園地区に到達します。
途中、甲子園球場を過ぎてすぐ左側には大型商業施設「ららぽーと甲子園」があり、「イトーヨーカドー甲子園店」や「キッザニア甲子園」などが入居しています。この「ららぽーと」の場所は以前あった阪神電気鉄道の遊園地「甲子園阪神パーク」の跡地になります。「阪神パーク」には動物園もあり、ヒョウちライオンと交配して誕生した「レオポン」を飼育していた事で有名でした。
また、浜甲子園地区は住宅街になっていて、集合住宅も多数立地しています。
1.6kmほど南下すると浜甲子園運動公園に到達し、その先は海岸ですが、現在は沖合に埋立地(甲子園浜地区)があり、阪神高速5号湾岸線の橋も架かっているため大阪湾を遠望するのは難しいです。
 
 

こちらは東口駅舎1階にある東改札口です。北を望む。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が多数並んでいます。右から2番目が幅広通路です。
右端には窓口がありますが、西口のような室内型ではありません。
改札口の右側には自動券売機が並んでいます。
改札の先は3方向に分かれています。正面左側が1・2番線大阪梅田方面への通路で、突き当たりにホームへ上がる階段とエレベーター、男性用トイレがあります。
正面のおにぎり店を挟んで右前方は3・4番線神戸三宮方面の通路で、突き当たりにホームへ上がる階段とエレベーター、女性用トイレがあります。
そして改札を入って右へ曲がると通路右手に降車専用ホームからの階段があり(普段は閉鎖)、左手には多機能トイレがあります。
この通路を進むと後述の東側改札口に到達します。
ちなみに東口側にはエスカレーターの設備がありません。また東口と降車専用ホームとを結ぶエレベーターもありません(EVは西口にしかありません)。
また、駅舎外の右手、横断歩道の先にある「甲子園アルカス」1階にはコンビニ「アズナス」が入居しています。
改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

こちらは東口駅舎の東側に設置されている東側出入口です。西を望む。
右手の高架部に甲子園駅があり、左前方に前述の東改札口が、左手に「甲子園アルカス」と駅前広場があります。
また、右側には駅をくぐるアンダーパスがあり、それを通り抜けると駅北側へ出ます。
東側出入口は開口部が小さく、分かりづらいです。ただし駅外と駅舎の間に段差はなく、バリアフリーに対応しています。
尚、西口駅舎の東側出入口もほぼ同じ構造です。
 
 

こちらは東口駅舎東側にある改札口です。西を望む。
普段は駅員無配置で、窓口は閉鎖されています。代わりに改札内外にインターホンが設置されています。
西口駅舎の東側改札とは違い、左側に自動券売機が設置されています。但し自動精算機はなく、近くにある東改札口の機械を利用する形になります。
こちらは自動改札機が2通路設置されていて、右側が幅広通路です。
そして改札の先は東改札口と共通のコンコースです。すぐ先の左手には降車専用ホームからの下り階段があります。
 
 

4番線ホームに設置されている、時刻表や路線図と一体になった建植式駅名標です。おそらく電照式です。
阪神の新デザインで、駅ナンバリングも併記されています (HS 14)。
 
 

甲子園駅は島式ホーム2面、単式ホーム1面の、計3面4線の高架構造で、概ね南東~北西方向にホームが延びています。
 
左(北)のホームが左から1番線・2番線の順でともに上り大阪梅田・大阪難波方面、中央のホームが左から3番線・4番線の順でともに下り神戸三宮・元町方面、そして右端(南)のホームが4番線の降車専用ホームです(のりば番号なし)。4番線のみ両側にホームがあります。かつては1番線にも降車ホームがありましたが駅改良工事により撤去されました。
配線を見る限り、上り外側の1番線と下り内側の3番線が主本線で、2番線と4番線が副本線です。但し、8両編成の快速急行はホーム長の関係で2番線と3番線にしか発着できません。そして下りは平日朝ラッシュ時に優等列車が4番線に発着するケースが見られるほか、甲子園球場での試合などのイベント時は、状況に応じて降車専用ホームのある4番線を主本線にする事があります。また、大阪梅田方面からの折り返し列車は下り3番線or4番線に到着後、一旦元町方(後方)に1線設置されている引上線へ回送され、方向転換して上り1番線・2番線に入線して客扱いを始めます。
 
ホーム有効長は外側の1番線、4番線と降車専用ホームが近鉄車6両分、内側の2番線・3番線が近鉄車8両分です。ホームドアは未設置で、1~4番線のホーム幅は駅改良工事により広くなっています。但し、各ホームとも両端部は狭くなっています。
上屋は各ホームとも大阪梅田方の約7両分に設置されています。6両編成の場合は上屋内に収まりますが、8両編成の場合は下りが元町方1.5両ほど、上りが元町方1両弱ほど、上屋からはみ出しますので雨天時は注意が必要です。そしてホーム中央部は全体が大屋根に覆われていて、この部分に上屋はありません。
1~4番線ホームにはベンチ、飲料自動販売機が設置されています。
1~4番線ホームの元町寄り(手前側)には地平の西改札口とを結ぶ階段・上りエスカレーター・エレベーターが、大阪梅田方(写真奥)には地平の東改札口とを結ぶ階段・EVがあります。
降車専用ホームは元町方の端に西改札口に下る階段が、中ほど元町寄りには球場出口改札(地平との間は階段のみ)と西改札口に下るEVが、そして大阪梅田寄りには東改札口に下る階段がそれぞれ設置されています。尚、降車専用ホームから東口へ下るEVはありませんので、車いすで降車専用ホームをご利用の場合は西改札口からしか出られません。
 
写真は3番線より大阪梅田方を望む。
 
 

こちらは3番線の元町方の端より大阪梅田方を望む。
2015年に行われた駅改良工事で2番線と3番線は6両分から8両分へと延伸されましたが、準備工事のみにとどまっていました。
しかし2020年3月から近鉄線直通の快速急行が土休日に限り8両運転が開始される事になり、延伸部分を整備して3月14日に供用開始となりました。
整備されたものの、端の方に上屋は設置されませんでした。なので雨天時は注意が必要です。
また、8両分に延伸されたのは2・3番線のみのため、イベント時であっても8連の下り快速急行は全て3番線に発着し、8連の上り快速急行は全て副本線である2番線に発着します。
 
 

こちらは2番線より元町方を望む。右から1番線~4番線、降車専用ホームの順です。
中央の大屋根はかなり高い位置があり、また日光を通すので明るくて開放的になっています。
 
 

こちらは4番線より左側(南端)の降車専用ホームを撮影。元町方を望む。
降車専用なのでホームに人が滞留しない事から、ベンチや自動販売機は設置されていません。ホーム幅はそこそこ広いですが、両端は狭いです。
手前側が東出口で2階には改札がなく、階段を下って東改札口から出場する形になります(バリアフリー非対応)。
中ほど元町寄り(前方)には球場出口があり、2階に改札口があります。改札の先には階段があります(バリアフリー非対応)。
そして球場出口のすぐ先にあるEVと元町方のホーム端(写真右奥)にある階段は1階の西改札口に通じています。前述の通り西改札口方面しかバリアフリーに対応していません。
 
 

2番線より大阪梅田方を望む。左から1番線~4番線の順です。こちら側に渡り線はありません。
2017年撮影で、当時は武庫川駅までの高架化直後だった事から地平へのスロープ撤去工事が行われていました。
この先、右へカーブして高架区間のまま住宅街の中を南東へ走ります。そして右から阪神高速3号神戸線の高架橋が近づいてくると左へカーブして、鳴尾・武庫川女子大前駅へと至ります。以前の駅名は単に「鳴尾駅」でした。
 
 

3番線より元町方を望む。
右から1番線~4番線の順で、すぐ先で渡り線が複雑に絡み合っており、上下線の中間には引上線が1線設置されています。阪神甲子園球場での試合終了時に運転される臨時列車の一部はこの引上線を使用します。
この先、左手に「コロワ甲子園」や「ホテルヒューイット甲子園」を見て高架区間で住宅街の中を北西へ走りますが、やがて右へカーブして引上線が途切れると下り勾配になります。そして小さな川(久寿川?)を渡ると地平に下り、名神高速道路をアンダーパスする位置に駅がある久寿川駅へと至ります。名神をくぐるために久寿川駅付近のみ地平区間になっていますが、踏切はありません。久寿川駅発車後は高架区間に戻ります。
 
 
あとがき
私が甲子園駅で下車(乗車)したのは1999年、2017年、2020年の計3回です。1999年は高校野球観戦のために下車し、2017年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年全駅制覇)。2020年は甲子園駅で8両編成列車の発着が開始された事によりホーム延伸部が本格使用開始となったため、改めて訪問しました。元々川を渡る橋に設置された駅だったので高架駅で、駅前には阪神甲子園球場があります。私が訪問した際は閑散としていましたが、試合終了後は多くの観戦客でごった返すのでしょうね…。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新大阪駅まで行き、JR京都線の下り電車(新快速以下の種別)に乗り換えて大阪駅で下車します。さらに阪神本線の大阪梅田駅から直通特急、特急、急行に乗り換えて当駅下車です(急行・尼崎行きにご乗車の場合は終点の尼崎駅で快速急行・神戸三宮行きに乗り換えれば到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと阪神電車の大阪梅田駅から上記のルートで到達可能です。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、コンビニは西口の駅構内(改札外)にあり、駅前にも複数のコンビニがあります。一方、飲食店も駅前の「コロワ甲子園」内などに複数のチェーン店が入っています。野球観戦時は甲子園球場内にも店舗があります。早朝や深夜の訪問でない限りは事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、
阪神本線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は甲子園駅でも途中下車されてみて下さい!
そして甲子園球場へ野球観戦の際は阪神電車をご利用になり、一度は甲子園駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:阪神電気鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)