上野駅地平ホーム16番線。
 発車時刻を待つE657系特急「ひたち5号」

 かつて上野駅の在来線は1番線から20番線までホームがありましたが、東北・上越新幹線建設工事により19番線と20番線が消滅し、JR東日本となってしばらく経ってから新幹線連絡通路増設を含めた改良工事により18番線も消滅しました。
 高架ホームのうち1~4番線は山手線と京浜東北線のホーム、5~8番線は東北・高崎・上信越・北陸線方面への列車が発着、9番線は東北・高崎線系統に加えて常磐線の一部列車、10番線は常磐線、11・12番線は常磐線の上野~取手間の快速電車、そして地平ホームの13~20番線には「国電」と呼ばれていた山手線・京浜東北線・常磐線快速電車以外の列車が到着しては折り返してゆく「東京の北の玄関口」でした。
 5~10番線と13~20番線には数多くの特急・急行列車が北からやってきては折り返し帰ってゆく姿が見られていました。

 とくに地平ホームは行き止まりとなる頭端式ホームで、行き止まりとなっている先の中央改札口の賑わいといったらまさに「故郷の訛懐かし…」といった空気に溢れていました。
 ずらりと並ぶ特急型車両は壮観でした。
 東北・上越新幹線開業により東北本線と上越線系統の昼行優等列車はほぼ姿を消し、その後は16番線から18番線は信越本線と常磐線の特急列車の発着専用ホームと化した印象となりました。
 おもに16番線を信越本線の特急「あさま」「白山」、17番線を常磐線の「スーパーひたち」、18番線を常磐線の「ひたち」が使用していました。
 そして15番線には1往復のみ残っていた奥羽本線経由の特急「つばさ」と磐越西線の「あいづ」がやってきましたが、これも山形新幹線建設工事により廃止されました。

 北陸新幹線が長野まで開業すると信越本線の優等列車も全廃となり上野駅から姿を消し、16番線には「スーパーひたち」が発着、17番線には「フレッシュひたち」が発着するようになり、前述の上野駅改良工事により18番線は姿を消しました。

 上野東京ライン開業によりデータイムにおける常磐線の特急列車はすべて高架ホームに停車して東海道本線の品川まで延伸運転されるようになり、この地平ホームを発着する上野駅始発・終着の特急列車は朝晩だけとなってしまいました(他に高崎線系統の「草津」「スワローあかぎ」が発着します)。

 17番線に停車中の特急「ときわ55号」。奥に見えるのは前述の「ひたち5号」です。
 時代は変化して国鉄特急型車両も姿を消して久しい上野駅、ここに特急列車が並ぶシーンもほとんど見られなくなりましたが、やはり朝晩に見られるこの風景こそが私にとって「正調・上野駅」。
 地平ホームを多くの人々が歩く光景は上野駅止まりの東北本線(宇都宮線)や高崎線の近郊列車が到着したときだけ…。長距離旅行客の人の流れは中央改札口から新幹線改札口を通って地下深いところにある東北・上越・北陸新幹線ホームへと変わっています。

 いまでもこの16番線・17番線にやってくるとどこか気持ちが昂るのはかつての上野駅特急列車時代を知る者だからなのかもしれません。


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 年中言っている気がします。
 決して軽い言葉ではないけれど、それだけ周りの人々に助けてもらっているということだと思っています。