釧網本線全駅間歩き2(知床斜里-釧路) その16・いよいよ雷雨がやって来た | 駅から駅まで・旅のあしあと

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鉄道路線全ての駅間を歩く全駅間歩きを10年以上続けています。
今は東海~北海道エリアを歩いていますが、目指すは全国全路線全区間踏破!
そんな壮大な目標、たぶん一生レベルでかかるので、長い目で見守っていただけるとうれしいです。
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その15からの続き

 

-標茶(15:15発)-宿(18:13着)

 

 

※この全駅間歩きは2014年9月に歩いたものです。

 

のんびりとした牧草地帯をさらに歩いて、標茶市街に入りました。

 

標茶(しべちゃ)駅に着きました。

1974年には1日700人ほどの利用があったそうですが、

2015年の1日利用者数は150人ほどとのこと。

 

 

 

ホームは2面3線です。

かつてはここから標津(しべつ)線が分岐していました。

 

定期列車で標茶駅始発・終着の列車はありませんが、

SL冬の湿原号は延長運転時以外、標茶駅折り返しとなります。

 

 

さて、残るは宿に向かうのみです

…が、今日の宿は次駅・五十石駅のすぐ近く。

実質的に五十石駅まで歩くようなものです。

 

空模様はどんどん怪しくなっています。

雨雲レーダーを確認すると、あと1時間ほどで雨雲がやって来そうです。

予想通り寒冷前線に伴う雨雲で、降水域は狭いですが強雨と落雷を伴いそうです。

 

1時間ではどんなに急いでも宿にたどり着けません。

とはいえ、雨が止むまでここで待機していては、

宿に着くのは夜中になってしまいます。

 

当初は線路沿いの町道を通る予定でしたが、

この道を歩くと途中で雨に降られても、逃げられる場所はなさそうです。

そこで国道を歩くことにして、雨が降る直前にどこかへ逃げ込むことにしました。

 

 

 

国道まで戻って、南下を始めました。

 

 

 

市街地の外れにさしかかりました。

雲はますます厚くなるばかりで、遠雷も聞こえてきました。

 

 

 

さらに15分ほど歩いたところで、

額に雨粒がぽつりと当たりました。

もう時間の猶予はありません。

 

大急ぎで近くの南標茶会館に逃げ込みました。

風除室の鍵がかかってなくて助かった…。

 

 

 

会館の風除室に逃げ込むと、まもなく雨が本降りになりました。

乾いていた路面にあっという間に水たまりができ、雷がひっきりなしに落ちました。

ピカッと光ってまもなく、地響きとともに雷鳴がとどろきました。

 

 

 

雨は30分ほどで小降りになり、

雷の音も小さくなってきました。

 

それを受けて出発準備を始めましたが、

レインウェアを着込み、ザックカバーを取り付けるまでに20分以上かかりました。

今なら10分でできる、はず。

 

 

写真奥の建物が南標茶会館。

この建物のおかげで助かりました。

会館そのものには立ち入らなかったので、念のため。

 

 

 

再び国道を南へ進みました。

雲の切れ間からは夕日ものぞいていました。

 

 

 

アスファルトのくぼみには水たまりができていました。

先ほどまで完全に乾いていたのですが…。

 

 

 

日没時間を迎え、じょじょに薄暗くなってきました。

 

 

 

遠くの山々のシルエットがくっきり見えました。

こちらはまだパラパラ雨が降っていましたが、西の空はとても澄んでいました。

 

 

 

五十石橋で釧路川を渡りました。

 

時刻はまもなく18時。

日没時間を過ぎ、周囲はすっかり暗くなりました。

 

 

 

夕暮れ過ぎの釧路川。

 

 

 

いよいよここまで来ました。

読み方は「ごじっこく(Gojikkoku)」が正当です。

ヘッドランプを照らして歩かないと、足下もよく分かりません。

 

 

 

そして、この看板を通過してまもなく、

この日の宿「なかまの家」に着きました。

 

時間も時間だったので、荷物を置いた後はそのまま夕食へ。

数人のお客さんと宿主さんの奥さんと娘さんが迎えてくれました。

 

夕食の後は「味幸園」という温泉に車で連れて行ってもらいました。

なんだか中華料理店っぽい名前ですが、元々は本当に中華料理店だったそうで、

今は逆に温泉のみの営業になっているそうです。

 

2013年頃までは五十石駅前にも温泉があったそうなのですが、

閉鎖されてそれっきりなんだとか。

 

 

雨の中歩いて靴に水が入ったことに加え、

温泉に浸かったことで両足のテーピングが取れ、

見るも無惨な両足が周囲の目にとまることになりました。

豆は足裏に大きく広がり、その一部は今にもつぶれそうでした。

 

宿の階段も痛さで恐る恐る上り下りするような状態。

でも、歩いている時よりは荷物の重みが無いだけ楽でしたが。

周囲からは「よくこんな状態で歩けるねぇ」と言われましたが、自分も同感でした。

それでもあと2日間なんとか歩かないといけないわけで…。

 

宿に戻り、談話室で宿の方手作りの果実酒を飲みながら旅行の話で盛り上がっていると、

あっという間に23時の就寝時間になりました。

 

 

その17へ続く

 

 

2014年9月16日(火)  天気:晴れのち雷雨  歩行区間:摩周-五十石 日出:5:00 日没:17:32
鉄道距離:33.8km  歩行距離:37.0km  総歩数:58,169歩  所要時間:10時間18分

宿(7:55発)-9.8km-南弟子屈(9:57着・10:25発)-6.9km-磯分内(11:45着・12:15発)-
-11.0km-標茶(14:45着・15:15発)-9.2km-宿(18:13着)

 

 

標茶駅から五十石駅手前までのGPSログ(1/75,000)です。

 

南標茶会館は地図中央のログ線が複数重なっているあたり、

90度近いカーブの手前にありました。

 

 

 

4日目全行程のGPSログです。

この日は国道391号をずっと南下し続けました。

 

 

 

4日目全行程の標高データです。

緩やかに下り続けていますが、実感は無く、

むしろ登っているような感覚すらありました。