レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

姫路から岡山に、そしてまた姫路に

 前回の記事では、青春18きっぷを利用して姫路まで乗車した新快速の「Aシート」を紹介しましたが、新快速1号の姫路到着から新快速4号の姫路発車までには、約5時間あります。この間の時間の使い方については、いろいろと考えましたが、これといった妙案も思い浮かばなかったので、安直ですが岡山に行ってみることにしました。と言っても、ただ単に姫路と岡山間を山陽本線で往復するだけでは面白くありません。そこで、姫路から姫新線に乗車して途中の佐用まで行き、佐用から智頭急行線に乗り換えて上郡を経由して岡山まで行くことにしました。僕はこれまでの乗り鉄旅で、一度も姫新線を利用したことがありませんので、乗車するいい機会になりそうです。また、佐用から先は智頭急行線を利用するため、別に乗車券を購入する必要がありますが、ちょうどいい時間に特急「スーパーいなば」があることから、あわせて特急券も購入し、これに乗車してみることにしました。智頭急行線を利用することも初めてですし、キハ187系気動車に乗車するのも初めてになります。

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 まずは、岡山から佐用まで姫新線に乗車します。以前にも紹介したことがありますが、姫路駅には「播但線姫新線のりかえ口」というものがあり、山陽本線から姫新線に乗り換える場合には、この専用の乗換改札口(中間改札口)を通る仕組みになっています。この改札口で青春18きっぷを提示してホームに上がると、すでに乗車予定の列車が入線していました。

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姫新線で活躍しているキハ122系:佐用駅・姫路駅 2021/3/5

 姫新線には優等列車が設定されておらず、普通(快速)列車のみ運行されてます。僕の勝手なイメージとしては、地方の非電化区間と言えばキハ40形・キハ47形気動車を思い浮かべるのですが、どうやら姫新線でのキハ40形・キハ47形気動車による運用はごく一部に限られているようで、今回乗車したのは、両運転台仕様のキハ122気動車でした。

 乗車計画を作成した時点では、車内はきっとガラガラだろうと予想していたのですが、実際には車内はかなり混雑しており、始発の姫路を出発する時点ですでに立ち客がいるほどでした。平日の昼間に混雑する理由はよく分かりませんが、確かに過去の乗り鉄旅でも、地方のローカル線が意外と混雑している場面に遭遇したことがあります。運転本数が限られており、しかも両数も少ないため、1両当たりの輸送人員が多くなるということなのでしょうか。

 ちなみにキハ122気動車の車内は、1+2列の転換クロスシートとなっており、いかにもJR西日本車らしい車内となっていました。

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スーパーいなば号で使用されているキハ187系岡山駅 2021/3/5

 終点の佐用で下車した後、続いて乗車したのが、JR西日本キハ187系気動車による特急「スーパーいなば」です。「スーパーいなば」は、因美線鳥取-智頭間)、智頭急行線(智頭-上郡間)そして山陽本線(上郡-岡山間)を走る特急で、1日当たり6往復が運行されています。今回乗車する佐用は、このうち智頭急行線の途中駅であり、列車の停車時間がわずかなため、ホーム上で写真を撮影する時間がなく、終着の岡山で撮影してみました。

 このキハ187系気動車ですが、ご覧のとおり、なかなかユニーク(?)な外観となっています。誰が皮肉ったのか知りませんが、“小学生の工作”と言われるほど単純で飾り気のない前面形状です。いろいろとツッコミどころがありますが、中間運転台が顔を出したかのような真っ平らの切妻面の先頭形状、黄色一色に塗装された車両前面など、一体どういったモチーフで製造されることになったのか、様々な疑問が湧いてくる車両です。最近は、私鉄のみならずJRにおいてもデザイン性を重視した車両が多い中、このキハ187系はそういった要素をかなぐり捨てて、あくまで実用性のみに重点を置いて設計・製造された車両といったところなのでしょうか。

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 なお、キハ187系気動車ですが、大出力エンジンと制御付自然振り子装置を搭載しており、最高速度は120kmで山陰本線などの高速化に大きく貢献しているそうです。特急列車としての運用の幅も広く、今回僕が乗車した「スーパーいなば」以外にも、「スーパーおき」(新山口-米子・鳥取間)や「スーパーまつかぜ」(益田・米子-鳥取間)としても活躍しており、鳥取と各都市とを結ぶ特急として運用されています。そのためか、車体の客用扉付近には、鳥取県をイメージさせる梨の花などが描かれていました。

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 事前にWebページで確認したところ、佐用駅にも「みどりの窓口」があるようだったので、乗車券と特急券は現地で購入することにしました。「スーパーいなば」は2両編成で、1号車が指定席、2号車が自由席となっていますが、自由席でも問題なく着席できそうだったので、今回は自由席を利用しました。

 実際に乗車してみると、やはり自由席の乗客はまばらでしたが、その中でも、キャリーバッグを持った若い女性が多く乗車していたのは意外でした。「スーパーいなば号」は、ビジネスで利用する方ももちろんいるでしょうが、どちらかと言えば沿線の方の移動手段としての役割が大きいのかも知れません。

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ひかりレールスター仕様の700系:相生駅 2021/3/5

 「スーパーいなば」を下車し、岡山からは、再び姫路に戻る訳ですが、始めに乗車計画を作成した時点では、帰路では山陽本線を利用する予定でした。しかし、出発前夜、過去に青春18きっぷを利用して岡山→相生→姫路を利用した際に車内が相当混雑したことを思い出し、また同じような状況に遭遇するのは避けたいと思い直して、この区間だけ新幹線を利用するように変更しました。時間的には在来線でも十分に間に合う区間を、わざわざ新幹線でワープするのはちょっともったいないかなとも思いましたが、金曜日であれば「新幹線 近トク1・2・3」という期間限定の企画乗車券が利用できるため、これを使うことに決めました。そしてこのきっぷを利用して乗車したのが700系「こだま」号です。

 東海道新幹線では、すでに700系は完全に引退してしましたが、山陽新幹線では引き続き運転されています。このうち「ひかりレールスター」と呼ばれる車両があるのですが、僕はこれまで「ひかりレールスター」仕様の700系に乗車したことがありませんでした。今回利用するきっぷは、自由席であれば「のぞみ・みずほ」「ひかり・さくら」であっても乗車することができたのですが、今回はあえて、「ひかりレールスター」車両で運用される「こだま」号を選びました。ちなみに上の写真は、通過待ちのため相生駅に10分停車した際に撮影したものです。

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 「ひかりレールスター」仕様の700系では、1号車から3号車までは一般的な新幹線と同じく2+3シート配列となっていますが、4号車から8号車までは2+2シート配列となっており、座席幅も広くゆとりのある車内となっています。山陽新幹線の8両編成の「こだま」号では、1~3号車と7・8号車が自由席で、4~6号車が指定席となるのが一般的で、これであれば、自由席であっても7・8号車に乗車すれば、2+2シートを利用することができます。しかし、あいにく僕が乗車した「こだま」号では、7・8号車も指定席となっており、自由席は1~3号車のみとなっていたため、残念ながら2+2シートを利用することはできませんでした。

 上の写真は、岡山停車中に2号車の車内を撮影したものです。車内の様子は、東海道新幹線で乗車したことがある16両編成のものとほとんど変わりません。ちなみに2号車の乗客は、僕を含めて3人しかいませんでした。

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 今回利用した「新幹線 近トク1・2・3」の実物です。最近、山陽新幹線にはいろいろな旅行商品や企画乗車券が設定されており、旅の目的にあった商品や企画乗車券を利用することで、かなりおトクに利用することができます。「新幹線 近トク1・2・3」は、山陽新幹線の1駅から3駅までの区間について、1,000円/1,500円/2,000円というキリのいい値段で自由席が利用できるというもので、一人での利用や片道利用も可能です。当日の購入はできませんが、乗車前日まで購入可能なため、今回の僕のように、直前であっても「e5489」から手続きして購入することができます。ただし、利用可能日が金・土休日に限定されており、金曜日を除く平日には利用できないため、旅行日によっては注意が必要です。