2021.03.05
祝・東京BRTプレ運行開始。
2020年10月1日、東京BRTが開業した。まずはプレ運行(1次)ということで虎ノ門ヒルズ~新橋~晴海BRTターミナルの1系統のみの運行となっているが、11月のある日に様子を見に行ってみたので、遅ればせながら東京BRTの概要に触れつつ運行の模様を紹介したい。
都心と臨海地域を結ぶ東京BRT
東京BRT・・・それは、都心と臨海地域を結ぶ新たな交通機関である。タワーマンションが林立する勝どきや晴海、オフィスやエンターテイメントが集積する臨海副都心。これらは都心から比較的近いながらその結びつきが弱い鉄道空白地域であった。そこで、東京都では環状2号線の開通を契機として鉄道空白地域を補うとともに、東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う選手村の整備が進む臨海部の公共交通に対する需要増に対応する新たな公共交通機関の導入計画を策定。こうした計画に基づいて開業したのが東京BRTである。
2020年10月より始まったのはプレ運行(1次)。この後、東京オリンピック・パラリンピック開催後にプレ運行(2次)へ、環状2号線の本線トンネルが開通する2022年度以降には本格運行に移行する計画となっている。路線はプレ運行(1次)ではひとまず虎ノ門ヒルズ〜新橋〜晴海BRTターミナルの1系統のみだが、プレ運行(2次)では臨海副都心方面に、本格運行時には選手村方面に延伸される予定となっており、段階的に路線が拡充される計画である。将来的には東京駅へ方面に延伸するという構想もあるようだ。
「東京BRT」という名称は公募によるものとなっている。営業エリアのわりに大きく出たな・・・という気がしないでもないが、それだけこのBRTに対する期待があらわれている証左であろう。なお、本来は5月にもプレ運行を開始する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により開業が延期になっていた。
レインボーカラーが目印の東京BRT
東京BRTは、誰にとってもわかりやすく、魅力のある交通機関になることを目指すべく、デザインや案内サイン等に力が入れられているのが特徴になっている。トータルデザインの考え方が導入され、2018年11月に実施された一般からの意見募集によりレインボーカラーのストライプが採用された。このレインボーカラーのストライプは車両だけでなくバス停留所などにも展開され、ひと目見ただけで東京BRTとわかるアイコンのような役割を果たしている。
運行は京成バスが担当
東京BRTの運行は京成バス奥戸営業所東雲車庫が担当している。新橋や豊洲、臨海副都心といった都営バスのエリアにあって、なんで京成バスが・・・? と思われるかもしれないが、これは公募により運行事業者が決定されたため。京成バスが選定された理由については、連節バス運行のノウハウや充実した教育体制を有しているほか、東京BRTの運行について堅実かつ具体的な内容の提案があったためとされる。
なお、京成バスが運行するのはプレ運行まで。本格運行時より京成バス100%子会社の東京BRTが運行を担当する予定となっている。また、営業所を晴海BRTターミナルの敷地に新設する予定となっており、将来は晴海BRTターミナルが運行の拠点になる見込みである。
(つづく)
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