京成「実は初代スカイライナー」3400形に乗って旧・成田空港駅を訪ねるツアー



京成トラベルサービスは3月20日、京成電鉄と成田空港交通の後援で「成田空港アクセス今昔ツアー」を実施する。

「初代スカイライナー」のAE形(左:リニューアル後、右:リニューアル前)。【画像:京成トラベルサービス】

現在の成田空港駅が開業してから30周年になるのを記念して企画。京成上野駅(8時頃集合、9時07分発)から3400形電車で東成田駅(旧・成田空港駅)に向かい、同駅構内を見学する。

その後、成田空港交通のバスで成田空港第1ターミナルに向かい、到着後解散(13時10分頃)。同ターミナルに直結している成田空港駅からは、当日中に同駅を発車する任意の特急スカイライナーに乗車できる。

往路の3400形の車内では、初代スカイライナーで放送していた自動放送音源を再現。復元にあたった京成電鉄の社員の解説も付く。東成田駅では、成田空港交通が運行当時使用した運賃機やバス停などを展示するほか、オリジナルグッズを販売する。

このほか、復刻版の「船車券」などオリジナルノベルティもプレゼント。復刻版「船車券」にダッチングマシーンで日付印字したりハサミを入れたりする体験イベントも用意する。

旅行代金は大人6000円・子供4300円。3月10日12時まで京成トラベルのウェブサイトで申込みを受け付ける。募集人数は170人で、応募多数の場合は抽選になる。

京成電鉄は1978年、成田空港敷地内の旧・成田空港駅(現在の東成田駅)を開業。京成上野駅と旧・成田空港駅を結ぶ成田空港アクセス特急「スカイライナー」も運転を開始し、AE形(初代)特急電車で運転された。

しかし、旧・成田空港駅は空港ターミナルビルから離れた場所に建設されたため、成田空港駅に着いてもバスに乗り換えてターミナルビルに向かう必要があった。このため、1991年に第1ターミナルビルに直結する現在の成田空港駅が開業。旧・成田空港駅は東成田駅に改称し、おもに空港従業員が利用する通勤駅に変わった。

AE形(初代)の改造車扱いで製造された3400形。車体は新造だがモーターや台車などはAE形(初代)のものを流用している。【撮影:草町義和】

スカイライナーもこれを機に車両の更新が始まり、「2代目スカイライナー」となるAE100形特急電車がデビュー。「初代スカイライナー」のAE形(初代)は1993年までに引退した。しかし、引退した車両のモーターや制御装置、台車などの走行機器類はあまり劣化していなかったことから、新しい通勤電車に転用することに。手続き上はAE形(初代)の改造車として、3400形が40両(8両編成5本)製造された。