能勢電鉄「妙見の森ケーブル」運賃値上げ認可 3月20日から



能勢電鉄は3月4日、鋼索線(兵庫県川西市、妙見の森ケーブル)の旅客運賃の上限変更が申請通り認可されたと発表した。3月20日に運賃を値上げする。

運賃が値上げされる妙見の森ケーブル。【画像:Suikotei/wikimedia.org/CC BY-SA 4.0】

普通旅客運賃はいまより40円高い400円に。定期旅客運賃も値上げするが、割引率は現在と同じだ。このほか、妙見の森ケーブルと連絡している索道線(妙見の森リフト)も3月20日から40円値上げして400円になる。

妙見の森ケーブルは、妙見山のアクセス路線として建設された全長0.6kmのケーブルカー。能勢電鉄妙見線の終点・妙見口駅から徒歩約20分のところに山麓側の駅(黒川駅)がある。2006年12月以降は一部の日を除き冬季運休している。

能勢電鉄によると、利用者数は1974年度の19万8000人をピークに減少が続き、2011年度には7万5000人まで落ち込んだ。その後、旅客誘致を進めて2019年度は10万人まで回復しているが、「慢性的な赤字トレンドからの脱却には至らず、現行の運賃では、収支状況の改善の見通しが立たない状況」とし、1月20日に運賃の値上げを申請した。

同社は今後、法面(のりめん)の防護工事を引き続きおこなうほか、フリーWi-Fiの整備やハイキングなどのイベント実施、訪日観光客の誘致施設の整備などを進める方針だ。

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