JR東日本「農業駅」整備へ 千葉・茨城・長野の3駅、列車で運んで販売する実証実験も



JR東日本と農業総合研究所(農総研)は3月3日、千葉・茨城・長野の各エリアにある駅周辺に農産物の集荷場「JRE 農業ステーション」を整備すると発表した。列車を使って農産物を運ぶ実証実験も行う。

「JRE 農業ステーション」と「農家の直売所 JRE MALL店」による農産物の出荷・集荷・輸送のイメージ。【画像:JR東日本】「

内房線・江見駅(千葉県鴨川市)、水郡線・上菅谷駅(茨城県那珂市)、中央本線・辰野駅(長野県辰野町)の3カ所に「JRE 農業ステーション」を整備。農総研の生産者ネットワークを生かして農産物を集荷する。JR東日本は「農業ステーション」の設置で生産者の出荷の利便性を高めるとともに、駅の地域コミュニティの拠点化を図るとしており、今後も順次拡大するという。

集荷した農産物を列車で輸送し、都市圏の駅構内店舗(エキナカ)で販売する実証実験も行い、流通時間の短縮を目指す。。また、JR東日本が運営するネットショップ「JRE MALL」内に農産物販売ショップ「農家の直売所 JRE MALL」を設け、3月4日にオープン。出荷から最短で翌日に農産物を届けるという。

農総研は2007年に設立された和歌山市の民間企業。同社が持つ生産者とのネットワークを生かし、都市部のスーパーマーケットで「農家の直売所」を展開している。昨年2020年10月、JR東日本と資本業務提携を締結。今回の取り組みはその第1弾になる。