今回の今昔対比も東京です。そして、超有名な場所だったりします。

 

 

説明する必要はありませんね。

何か、 「古き良き時代の東京の名所」 となると、お約束の如く登場するのがこの風景。時代は違えど、自然に 「学生街の喫茶店」 を口ずさむ私がここにいます。

聖橋から眺めた御茶ノ水界隈ですけど、撮影年は昭和34年とのこと。

 

 

それから62年が経った、同地点です。

「智恵子抄」 じゃないけど、東京の空はホントに高かった。

昔日の面影は何処にもありませんが、総武線の松住町架道橋や地下鉄丸ノ内線の神田川橋梁くらいが生き証人なのかなと思います。

地下鉄丸ノ内線は戦後最初の地下鉄として昭和29年1月に池袋-御茶ノ水間が開業して、その2年後に御茶ノ水-淡路町間が延長開業しています。神田川にかかる橋梁はその時に架けられたものですが、起伏の激しい東京ならではの光景といえるかもしれません。

 

総武線の松住町架道橋は昭和7年に架けられた橋ですが、間違いやすいのが 「神田川を跨ぐために架けられた橋」 ということ。でも、違うんですよ。神田川は手前のガーダー橋で跨いでおり、松住町のアーチ橋は道路を跨ぐための架道橋に過ぎません。でも、架けられてから来年で90年。先人の知恵と技術にただただ脱帽です。

 

撮影場所になっている聖橋もまた、御茶ノ水を代表するストラクチャーの一つですけど、松住町架道橋よりも早い、昭和2年に完成した橋で、平成30年には土木学会選奨土木遺産に認定されました。