秋田臨海鉄道「DE10 1250」仙台臨海鉄道に譲渡 2度目の「廃止で譲渡」に



秋田港の貨物線を運営する秋田臨海鉄道は3月1日、DE10形ディーゼル機関車の1250号機を同日付で仙台港の貨物線を運営する仙台臨海鉄道に譲渡したと発表した。2月28日に秋田港駅を出発。3月1日に仙台臨海鉄道に到着した。

DE10 1250は1976年10月5日付けで、国鉄DE15形1525号機として日立製作所が製造。国鉄DE10形がベースだが、車体両端に2軸台車のラッセルヘッドを装着して除雪作業を行えるようにしたのが特徴だった。

当初は盛岡エリアで運用され、1987年の分割民営化でJR東日本が継承。2010年には北海道帯広市内の専用線を管理していた十勝鉄道に譲渡され、除雪装置を撤去して貨車の入替に使われた。しかし2012年には専用線が廃止されたことから、DE15 1525は秋田臨海鉄道に再譲渡。これに伴い形式名と車両番号が現在のDE10 1250に変わった。

秋田臨海鉄道は今年2021年3月末をもって鉄道事業を廃止し、会社も解散する予定。DE10 1250が路線の廃止に伴い譲渡されるのは2度目となる。秋田臨海鉄道は「新天地におきましても、『元秋田臨海鉄道』の肩書を背負って、活躍してくれることを祈念しています」としている。

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