南福岡車両区に所属しております783系電車は、現在編成の最高両数が9両編成の列車が存在しておりまして、上の画像のように5両編成+4両編成の列車が見られております。
この9両編成は、平成30年のダイヤ改正から見られている編成でありまして、4両編成のCM3*編成(CM31~CM33各編成)、5両編成のCM編成(CM1~CM5・CM34各編成)で見られておりまして、5両編成に関しましては日豊線の運用が主である中、北部九州の運用でこのような9両編成で運行される姿をみることができております。
このような運行形態は、平成30年に「きらめき5号」で見られるようになりまして、門司港→博多間で運行されておりましたが、令和2年のダイヤ改正によりまして、「きらめき5号」が「かもめ101号」に変わりまして、門司港→博多→佐賀間で、そして折り返しの「かもめ108号」でも佐賀→博多間でも見られるようになっておりまして、783系電車にとりましても数少ない「かもめ」運用にもなっております。
しかし、この令和3年のダイヤ改正によりまして、「かもめ101号」・「かもめ108号」は787系電車に変わる事になりますし、この9両運用も改正で終了する事が決まっておりまして、783系電車にも動きが見られる事にもなるようであります。今回は、この2月に撮影しました、「かもめ108号」発車までのシーンを佐賀駅で収める事ができましたので、皆様にご紹介してまいります。
佐賀駅止まりの「かもめ101号」、佐賀駅発の「かもめ108号」は、佐賀駅の本来の博多方面の特急列車が発着します4番ホームではなく、長崎線・唐津線の折り返し列車が主に発着します3番ホームから発着します。実際に、発車標にも「3番のりばから発車します」とも記されておりまして、誤乗しない策が取られている事がお分かりいただけます。
(「3番のりばから発車します」と記載されています)
この佐賀駅からは、特急列車では始発列車であります「かもめ100号」、7時台に平日のみ「かもめ104号」、8時台に土日祝日のみ「かもめ106号」、そして「かもめ108号」が運行されておりまして、4本の始発列車が運行されております。これらは、いずれも3番ホームから発着しておりまして、この駅で折り返しまして運行されている事がお分かりいただけます。
この撮影日の「かもめ108号」であります。残念ながら、「かもめ101号」として佐賀駅に到着時の画像は収める事はできませんでしたが、この日は5両編成がCM1編成、4両編成がCM32編成となっておりまして、これらによりまして九州の特急列車、いや旅客列車最長の9両編成を組成しておりました。
(CM1編成)~1両単位は後述
(CM32編成)~同
実際に、編成番号を見ましても、「9」と書かれている所から9両編成である事も伺えます。平成30年改正前には、12両編成も存在していたJR九州の特急列車でありますが、現在はこの9両編成が最長編成でもありますので、今後その9両編成が九州からは姿を消す事になろうと思いますと残念でならない所ではあります。
では、ここからはこの日の「かもめ108号」9両編成全体をCM1編成の9号車からご紹介してまいります。このCM1編成は、元々は3両編成で組成されていた編成でありまして、熊本方面の「有明」として使用されていた編成でありましたが、後に鹿児島方面向けの「有明」編成に入っておりましたサハ783-1・モハ783-7を組み込みましてCM11編成として引き続き「有明」として運行されておりましたが、平成12年よりCM1編成に編成番号が変わりまして、モハ783-7はモハ783-19(モハ783-109)に交換、後に改番を行いまして現在のモハ783-20として現在に至っております。
(9号車、クモハ783-1)
(8号車、モハ783-101)
(7号車、サハ783-1)
(6号車、モハ783-20)~元はモハ783-109→モハ783-19→
(5号車、クロハ782-1)
ここからはCM32編成でありますが、CM1編成のように「1」が見られるのとは対照的な姿が見られております。ちなみに、この編成は「10」と「5」が見られますが、元々が「かもめ」→「にちりん」として運行されていた編成でありまして、「かもめ」として使用されていた頃は旧CM5編成、旧大分運輸センターにも所属した経歴もあった頃にCM32編成に編成番号が変わりましたが、後にCM*編成グループと代わりまして「きらめき」・「かいおう」中心の運用に変わっております。
(4号車、クモハ783-10)
(3号車、モハ783-110)
(2号車、サハ783-205)~かつてカフェテリアが装備されていた車、乗務員扉付き
(1号車、クロハ782-505)
CM32編成+CM1編成との連結面であります。このような併結する形で運行されておりますのも、現在はこの列車以外では「きらめき」・「みどり」・「ハウステンボス」の一部で見られておりますが、このように流線型の先頭車同士となりますとそう見られないだけに、このようにみられるだけでもいいのではないかとも思う所ではあります。
また、編成自体は四角で車番が表示されておりますが、この上の画像にもあります2号車サハ783-205のようにうっすらとリニューアル前の車番表示の跡が残されている所もありますので、そう言った所もかつてのリニューアル前の姿が偲ばれる所でもあります。
さて、この時には「ハウステンボス3号」+「みどり3号」の編成がやってきておりまして、「ハウステンボス3号」がCM22編成、そして「みどり3号」が珍編成でありますCM35編成でありました。私も、その下の画像にもありますように2ショットを収める事ができておりましたが、そのような姿ももう見られなくなると思いますと残念でならない所ではあります。
(CM32編成・CM22編成との2ショットシーン)
(「みどり3号」はCM35編成でした)
そして9時26分、「かもめ108号」は佐賀駅を博多駅へ向けて発って行きました。しかし、乗客はそんなにいらっしゃらず、中には誰もいらっしゃらない所も見られておりまして、まさに閑散としていた所を伺う事ができておりました。
(撮影位置を通過)
(画像左、連結面)
そんな783系電車でありますが、ご紹介しておりますように「にちりん」の運用からは撤退する事が明らかとなっておりまして、それに伴いまして5両編成での運行は終了する事が決まっております。そしてこの「かもめ101号」・「かもめ108号」も787系電車6両編成で運行される事になっておりまして、それによりましてこの9両編成の姿も3月12日改正で姿を消す事になっております。したがって、離脱となる車両も見られる事にもなるようですが、それは改正後に明らかとなるようでもあります・・・。
今回は、佐賀駅で収めておりました「かもめ108号」運行シーンを編成を含めましてご紹介しましたが、この時は783系電車のトップ編成まで収める事ができていた事は良かったと思います。そんなこの783系電車も、考えてみましても昭和63年製の車両まで見られるなど、もう30年を超える電車も出てきておりますので、いよいよ姿を消す電車も出てくるのかとも実感する所でもあります。そんな中で運行されておりますこの列車も、783系電車で運行自体あとわずかではありますが、ご覧の皆様も収める機会がありましたら是非とも改正までに収めに行かれてみては?と思っております。