2021年春のダイヤ改正の時刻表が先日発売されました。JR各線で大規模なダイヤ変更が見られる今回、改正前後で比較するものを作ってみました。
この記事では仙台地区の各線(東北本線福島~仙台・常磐線・仙台空港アクセス線)を扱います。

仙台地区は2021年3月ダイヤ改正で昼間10分間隔パターンダイヤが確立しました。

仙台駅→岩沼・白石・原ノ町・仙台空港方面
凡例:行き先欄緑色=岩沼より先の東北本線方面列車
行き先欄青色=常磐線直通列車
行き先欄水色(空港印)=仙台空港行き列車
行き先欄黒色=岩沼行きもしくは阿武隈急行線直通列車
時刻欄太字=快速列車
仙台下り
運転本数は122本で変更はないが、ダイヤが整理されたことが良くわかる。特に現行ダイヤでは20分程度運転間隔が空くタイミングがあったが、改正ダイヤではパターンダイヤが崩れている時間帯でも運転間隔の平準化が行われている。
そして改正ダイヤでは大河原行きが新設。また阿武隈急行線直通列車の梁川行きは現行ダイヤで見納めとなる。

白石駅→仙台方面
凡例:行き先無印=仙台 橙色=快速仙台シティラピッド
文字背景緑=福島方面からの直通列車
文字背景黄=福島方面からの連絡列車(白石始発)
文字背景白=白石始発列車
白石下り
本数は快速含めで4本減。快速通過駅は1本減となるが、朝夕時間帯を平準化し30分間隔での運転にしている点で利便性への影響は最小限に食い止められているようである。昼間は福島からの乗客は乗り換えを求められることになるが、これは列車の運転区間を細かく区切ることで遅れの波及を食い止める狙いがあるとニュースリリースでは説明されている。
・拠点駅間での折返し運転を増やすことで、輸送障害が発生した際の影響範囲を小さくし、 他の線区・区間は可能な限り通常運行を確保します。
※拠点駅…(東北本線)新白河・郡山・福島・白石・仙台・小牛田・一ノ関 (常磐線)原ノ町

JR東日本仙台支社ニュースリリース 2020年12月18日付
(さらに県境区間である白石ー福島間は2両、白石ー仙台間は4または6両で運行する旨が記載されていることから輸送量の適正化を図る狙いもあるだろう)
実際この傾向は黒磯ー郡山間の列車を新白河で分割したころから始まっているが今回それを仙台近郊で特に厳密に適用したものと考えられる。
概して中心駅(今回であれば仙台)から離れる列車はパターンダイヤを形成しやすいが、中心駅に向かう列車のパターンは様々な要因が絡むので崩れやすい。実際名取発仙台行きの昼間時刻は完璧な10分間隔にはなっていないがそれでも運転間隔の平準化が行われていることは言うまでもないだろう。

なお福島駅に関しては
現行:仙台行き 13+快速3本 白石行き 2本 藤田(県内)行き 4本
改正:仙台行き 11+快速0本 白石行き 7本 藤田行き 3本

また現行新白河6時08分発仙台行き(9時28分着)の列車は郡山で乗り換えが発生することになり、仙台まで1本で運転する最大範囲は南は郡山までとなった。

仙台駅を直通して運転する列車は
現行下り:利府行き4本 小牛田行き2本
現行上り:利府始発4本 小牛田始発2本 一ノ関始発(岩沼行き)1本 石越始発1本
改正下り:利府行き2本
改正上り:利府始発1本 一ノ関始発(岩沼行き)1本

とやはり最小限の本数にとどめているようである。