イオンのショッピングセンターの中では最古参クラスのイオンモール川口が現在建て替え中で一時閉店となっていて、その期間中の仮設店舗としてイオンモール川口の隣にある川口グリーンゴルフの駐車場を間借りする形でバスを使った「イオン川口前川バスdeスーパー」が開設されていましたが、新しいイオンモールの開店予定が5月とまだ先ながら一足先に2月26日付で閉店になりました。
バスを利用した仮設店舗というのも面白いですが、首都圏では珍しい車種を使っているなど特筆すべき点も多いことから、閉店を前に見に行ってきました。
うちから自転車で国道122号線と第二産業道路を北上して現地に到着。

この仮設店舗はあいにく平日のみの営業で日曜日は休みです。車内を見るには営業時間内に行った方がいいのですが、外観を撮るなら営業していないときの方がいいのではと思い、敢えて定休日に行ってみました。
仮設店舗は路線バスだった車両を改造したもので、シャーシは「いすゞP-LV218M」、車体は西日本車体の「58MC」になり、西日本車体のバスは東日本で富士重工のシェアが高かったためこの時代には首都圏での採用例は皆無だったと思われますし、「58MC」という形式名が「昭和58年モデルチェンジ」という意味なので今となっては非常に古く、現存個体も全国的に少なくなっていると思われます。関東地方だと栃木県の関東自動車が大阪市営バスからの中古車で同型を多数購入しましたが、こちらもやはり廃車が進んで全車引退間近で、今や数えるほどしか残っていないそうです。


このバスは、元々は広島電鉄バスのものだったそうですが、路線バスとしての引退後は広島で移動店舗として使われていて、どういう経緯でここに辿り着いたのかは不明ですが、2年前よりここでイオンの仮設店舗となりました。ちなみに車内のミラーの裏側にはカープ坊やステッカーが貼られていて、さりげなくこの車両の出自を主張している感じがします。


広島で活躍していた頃は自走していたそうですが、今は車検も切れており車外にエアコンの室外機が括り付けられてしまったので、もはや自走することはほぼ不可能と思われます。
そして店名の通り、ここから一番近い既存のイオンである川口前川店から商品を持ってきているそうです。


そして後ろに回ってみると、昔懐かしいバス協会標準仕様(柿の種という愛称でも親しまれた)のテールランプでした。90年代半ば頃から角形が標準になったりメーカーオリジナル形状のテールランプが登場したりで、このテールランプのバスも今はあまり見かけなくなりましたね。
また昨日にTwitterで話題になっていたためか、このバスを撮影していたら同じように撮影に来る人の姿がちらほらと見られました。
バスdeスーパーを撮り終えた後は、芝川の上根橋を渡ってイオンモール川口前川に移動。
距離にして1.5km程度しか離れていないのに同じ会社の大型ショッピングモールが近接して大丈夫なのかと思えてしまいますが、新しい店舗ができたらこちらを閉鎖するとかそういう話は少なくとも今のところはないようです。


ここで「チャーハン&ビッグ餃子 黄金の華」という店のビッグ餃子3個+半炒飯セットを食べてきました。メニュー内容も味も中国人が経営している店の雰囲気でしたが、ここの最寄り駅は近年リトルチャイナと言われることも多い蕨か西川口で、そんな場所だけにこういったリアルな感じの中華料理の需要も多いと思われます。

食後は来た道を戻り、再びバスdeスーパーの前を通過して見沼代用水東縁の根岸橋まで来て、木工品の工房や桜並木を見てからグリーンセンターの間の道を通っていたら、天文台みたいなドーム状屋根の小屋や頂上部が球形の独特の形状の給水塔が見えてきたりで、一瞬異世界に迷い込んだと錯覚するような面白い建物のオンパレードでした。
このほか、個人宅の敷地内にしては立派な神社と祠もありました。
そして、当初はグリーンセンターの中に入ることは考えていなかったのですが、外から梅林が見えたり気になるものがいくつかあったので入ってみることにし、隣接する川口市立医療センターに面した東門に行きました。
川口市立医療センターといえば、現在地に移転された当初は埼玉高速鉄道がまだ開業していなかったりコミュニティバスがなかったからなのか、川口駅⇔峯八幡宮のバスが峯八幡宮から戻るような感じで医療センターに延伸されたりと、既存のバス路線を無理矢理延長したりして医療センターに向かわせていたことがありましたが、これを覚えているのは利用客とマニアくらいでしょうね。


グリーンセンターの駐輪場の目の前にトヨタ・コースターのドクターカーが止まっているのも見えました。
この東門は大昔からあった訳ではなく、医療センター開設と同時に追設されたものだそうですね。入園料は大人310円になります。


ここの入口の横には9600型の9626号のミニチュアが展示されていて、これはかつて園内のミニ鉄道で使われていたものだそうです。

どこのメーカーの車種を模したものかは分かりませんが、2階建てバスのおもちゃが入口の事務所のカウンターに置いてありました。


また、東門に隣接する川口市立医療センターのバス時刻表が貼られていますが、ここに描かれているバスのイラストが何故か都営バスで、しかも今から25年ほど前に導入されるも非常に少数に終わった三菱ふそうの蓄圧式ハイブリッドバスではありませんか。どこからこんなイラストを引っ張り出してきたのでしょうか?


園内にはミニ鉄道が走っていて、この横を歩きながら散策。
東門のすぐそばに「どんぐり坂」駅がありますが、あくまで飾りであり乗降はできません。


その先に池を渡る鉄橋があり、これがなかなかリアルなデザインのトラス橋なのが面白いですね。
また、ここに「60」と書かれた標識があるのですが、思わず「このミニ鉄道は60km/hも出せるのか!?」と聞いてみたくなりました(嘘)。それ以外には徐行や警笛の指示である「徐」や「笛」の標識があり、ただ単に走らせている訳ではないのだよというのがよく伝わってきます。
この途中には「けやき台」駅もありますが、やはり乗降はできません。


そしてほぼ1周した「山百合峠」駅が終点の降車場になります。ちなみに始発駅は「梅ヶ丘」駅ですが、山百合峠→梅ヶ丘の間は回送になり、この途中には「梅ヶ丘機関車駐泊所」と書かれた犬小屋サイズの機関庫がありますが、これもあくまで飾りです。ただ、飾りにしてはなかなか凝った造りなのが面白いですね。
ミニ鉄道はかなり人気なようで、列車がひっきりなしに発車しているも長蛇の列ができていました。乗り場にはショーケースが置いてあり、おもちゃの他に箱根登山鉄道の旧型車の模型など面白いものが沢山ありましたが、ミニ列車に乗る人でないと近づけない位置に置いてあり、これ以上近づけませんでした。
線路沿いを歩いた後は、ミニ列車乗り場の梅ヶ丘駅に隣接した梅林を見ました。このところの急激な寒さの緩みで一気に開花が加速したと思われ、梅はほぼ満開で福寿草も咲いていました。


そして、梅林は動画も撮ってみました。
その後は洋ランの展示をしている観賞温室やグリーンセンターを代表する施設の一つである大温室を見学。

そして、大温室を出たところが正門前の広場になり、ここに花時計や噴水があります。この場所は東映特撮番組のロケ地としても有名で、今までに戦隊や仮面ライダーやメタルヒーローなど様々な番組のロケが行われてきました。


正門前広場を見終えた後は結婚式場としても使われる大集会堂「シャトー赤柴」とバラ園のある広場に移動。
シャトー赤柴は尖塔のあるユニークなデザインの洋館で、デザイン的に戦前に建てられたような歴史的建造物かと思ったらそこまで古くはないそうです。


その後はミニ鉄道の駅で列車の発車動画を撮影。


ミニ鉄道の車両は新幹線のE3系、E4系などを模したものとSLを模したものがあり、新幹線型の場合は編成両端に運転台があるのでただ折り返していくだけなのですが、SL型の場合はターンテーブルによる機回しを見ることができます。
SLはD51の他に「C21」なる架空車両もありますが、あいにく今回は見られませんでした。また、EF200をモデルにした架空の「ED200」もありますが、こちらも今回は動いていませんでした。


機回しの様子は動画でも撮影してみました。


ここで動画を撮り終えた後は東門のほうに戻りますが、途中でミニ鉄道の廃線跡(?)を発見。
今は6の字状というかラケット状の路線形状をしていますが昔は環状線だったのか、線路を剥がした跡と軌道敷が残っていました。
昔の資料が検索などしても見つからないので分かりませんが、ここの軌道が現役だった頃はどんな感じだったのだろうと気になってしまいますね。もっとも、ここの来園者で廃線跡に興奮するような人はごく少数だと思いますが。
グリーンセンターを出た後は見沼代用水の方に向かい、神明橋から下流方面に向けて用水沿いを進みながら帰路につきました。

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