JR九州の新しいD&S列車、36ぷらす3・赤の路
の乗車記、その4です。
(前回、熊本まで乗車記はこちら)
博多を9時52分に出発し、鹿児島本線をひたすら南下、
熊本を出て、現在は12時10分。
いよいよ、待望の鮨タイムです🎵
今回はちょっと文章多めです。
お寿司についてたくさん書いてますので、
ご乗車される方はぜひ参考くだされば幸いです😅
■メニューは仕入れ次第で変わる
36ぷらす3のホームページには、
「おつまみ、にぎり9貫」しか記載がないのです。
しかし、列車内で最初に出されたメニューを見たときは、
「あ、ちゃんとコースになっているやん!」
ちなみに、
メニューの中身は季節ごとではなく、
市場の入荷次第でその日によって変わるとのこと。
固定した献立をすることにより無理やり食材を仕入れないという、
食材にこだわった証拠。
ホンモノの証ですね🤗
■提供するお店は?寿司 仙八とは?
「鮨 仙八」は、
熊本市の花畑町にあります。
東京の有名店で修業した大将が、28歳で独立。
2018年には、ミシュランの2つ星を獲得したお店なのです。
江戸前寿司と熊本の新鮮な魚介類を融合させた独特のお寿司、それも奇抜ではなく素材の味を重視し、
「熊本で採れる新鮮なネタをひと味加え、素材そのものの風味を落さない」
というこだわりが人気の秘訣だそうです。
■普通の寿司とはちょっと違う
ブログやTwitterなどでこの36ぷらす3で出されたお寿司を見ると、回転寿司とかスーパーの寿司とは見た目が濃く写っていることが多いです。
写真映りが悪いのではないかと思う感じを思った方も多いのではないでしょうか?
「シャリも赤っぽいし、
ネタには醤油っぽいタレが塗ってある・・・」
実は、これが江戸前寿司なのです。
■江戸前寿司の特徴
昔、東京(江戸)では活きのいい魚の鮮度を保つため、
新鮮なうちにネタを煮たり、漬けにしたりしてひと手間を掛けてから、寿司にして提供していたのが江戸前寿司の特徴です。
なので、「煮アナゴ」とか「漬けマグロ」「酢じめ」などは江戸前発祥と言われているんです。
また、シャリは普通の寿司酢(米酢)ではなく、
旨味とコクがある発酵させ、安価だったため赤酢を利用していたのです。(ウワサではミツカンの社長が広めたとか・・・?)
だから、シャリが少し赤いのです。
みなさんが回転寿司などで食べる米酢のシャリは実は後から広まったもの。
普通の寿司酢はちょっと酸味があり鼻に酸い感じがしますよね~
ま、それが寿司らしいって言えばそうなんですが・・・😅
現在、赤酢で鮨を握るお店は、高級店のみになりました。
(高級志向で広まりつつあるようですが・・・)
なぜ、高級店なのか?はわかりませんが、
赤いシャリを知っている方は、高級店に行ったことがある方??かもしれません。
※実は、あのオバマさんが行った有名な「銀座 久兵衛」に行ったことがあるのですが、ここも江戸前寿司です。
久兵衛のまぐろ(ネタにタレを塗って提供されます)
ちなみに、仙八さんのお寿司は、
ガッチガチの江戸前ではなくて良いとこ取りだそうですので🤨
■大将自ら列車に乗車して・・・
ビュッフェへ行くと、
仙八の大将が鮨を握っていました。
■提供されたコースの中身は?
さて、江戸前寿司についてうんちくみたいになりましたが肝心の中身です。
●ファーストドリンク
1杯だけコースにセットになっていました。
・日本酒(花の香酒造「神田」)
・都濃ワイン(ロゼ)※スパークリングでない
・柑橘ジュース(「マーコット」)
・お茶 (銘柄聞きそびれました)
の中から選ぶことができます。
ちなみにこの4種類。 銘柄はちょこちょこ変わるようです。
ビュッフェでは販売していないものも入る時があるのでちょっと悩むかもしれません🤔
今回はロゼは車内で販売してないワインだそうでオススメでした。
私は寿司に合わせて、日本酒をチョイス。
熊本県の花の香酒造さんのお酒「神田(じんでん)」
まろやかで飲みやすいお酒でした。
が、座席で追加オーダーができない!
(ファーストドリンク限定だから)
そして2杯目以降はビュッフェにセルフで買いに行く・・・
(※ランチ提供の時間はビュッフェは営業中止になります)
ちょっとめんどくさいかな?
とはいえ、器もちゃんとしていて満足です😁😁😁
●お通し
「お出しの中にシャリ玉を入れたお吸い物」
本物の竹で作った椀の中に「赤酢のシャリ」がダシに沈んでいます。
ダシは程よい温かさで、
「まずはシャリだけ味わって」
と言われているような気分でした。
もしかしたら・・・
滅多に味わえない「赤酢のシャリ」の味を知ってほしいという意味のあるのかな?
●おつまみ
「天草 ワタリガニと菊の花のおひたし」と「熊本の太秋柿、銀あん」
白いのがワタリガニの身がほぐされているもの。
その横に菊の花のおひたしが付け合わせみたいになっています。
太秋柿は、芦北町で採れる甘い柿だそうです。
ちなみに「銀あん」とは片栗粉やくず粉でとろみをつけたあんかけのことで調理方法の名前です。
「天草 もち魚の焼き物」と「梨、栗、大葉、車海老のあしらい」
「もち魚」というのは、イボダイのことで、
九州(特に長崎)で呼ばれている名称だそうです。
関西ではウボゼ、関東ではエボダイと言いますが、
あまりスーパーでは見かけない魚です。
白身でたんぱくな味で美味しいです。
写真右は、海老の周りに栗・大葉・梨を薄く巻いてあります。
結構、手間がかかっている感じですね☆
「熊本の原木椎茸に河内の蜜柑、酢で〆 軽く焼き上げた鯖に水前寺菜、ナッツの白和えを軽く添えて」
ちょっと長い名前ですが、
鯖を炙ったものに白和えと蜜柑・椎茸の酢締めがソースになってかかっている感じです。
鯖は炙ったくらいが味が十分出て美味しいんですよ‼
一口で食べれるくらいの大きさですが、
何回も分けて食べたいくらいのおいしさでした。
ちなみに「熊本の河内みかん」。
有名ですね
●お寿司の準備
一品ものが終わった段階で、
寿司タイムのお時間です。
テーブルには寿司屋と全く同じセッティングがされました。
ちゃんとガリ(生姜)もあります!
■「山型になったおしぼり」の意味
これが何かわかりますか?
おしぼりではありません。
とか言われています。
これが出てくるということは、
「手で食べてくれてもいいですよ!」
ってことなのです。
指で寿司をつかんで食べたあと、
これで指を拭くためなのです。
お店ならまだしも、
列車内でこういったものを出してくれるなんて・・・
とプチ感動した私です(笑)☺️
※普通のおしぼりもお箸も合わされてリザーブされるので、手じゃなくても大丈夫ですのでご安心ください!
■メインのお鮨タイム
●にぎり9貫
今回のお寿司です。
写真は2人分で一皿になっています。
鯛と鰆(だったかな?)
石垣貝だっったかな?
えび、コハダ
あおりいか、JR九州ファーム産「うちのたまご」
(ちゃんとJR九州の宣伝も…😊)
●お口直し
「とこぶし(鮑)のリゾット」
肝とすり潰したご飯だと思うのですが・・・
すごくクリーミーでかなりお酒のアテで絶品でした。
あとから知ったのですが、これは仙八さんで有名なメニューだそうです。
●最後は
「熊本産 ミックスリーフを使った手巻き寿司 」
写真の状態にお塩、スポイトに入れたオリーブオイルが出てきました。
具材の上、塩とオリーブオイルを好きな量をかけて、
手で巻いて食べるのです。
ご飯は赤酢ではなく、普通のごはんだった感じなので
「寿司」というより「おにぎり」って感じでした。
列車の中で名店の寿司を食べれるだけじゃなくて、
手巻き寿司までできるとは・・・!
ここまでで約1時間ほどでした。
■できれば・・・
カウンターで食べてたら、
色々大将に質問してたでしょうね。
あと、せっかく乗車されて車内で握っているのに、
ご挨拶もできずお話もできず・・・🥲
たまたま、写真撮影はできましたが・・・
知らない間に下車されていらっしゃりました。
「いかがでしたか?」って車内を回ってくれてもよかったのになぁって思いました。
乗務員さんには「できればご挨拶したかった」とお伝えしましたけど😅
■乗車券込みの30000円は安いか高いか?
一般の座席のみのプランで16,500円ですから、
鮨プランの30,000円との差額は13.500円。
13,500円が個室使用料とお鮨代になります。
仙八さんのホームページを見ると、
お昼のランチで10,000円くらいからと記載があり、
品目もお店と変わらないくらいですので、
この値段は妥当な価格ではないかと思います。
ましてや、大将が列車に乗り込む訳で、
その分の手間賃も必要でしょうから、
そう考えると安いほうかもしれません。
決して高くはない価格と思いますが、いかがでしょうか?
是非、超一流の鮨を36ぷらす3で味わってみて下さい!
■列車は海岸沿いを走る
お食事の間に列車は肥薩おれんじ鉄道線内に入り、
窓の外は、海岸線沿いを走っています。
次はこちら
※2020年12月乗車です。
マスク、消毒など十分に対策をした上で利用させていただきました。
また、緊急事態宣言の状況で列車の運行や内容が変更される場合があります。