本題に入る前に、まずはお礼を言わせてください。

2月19日に投稿した『いよいよ全国に波及する『路線見直し問題』。』の記事が、アメブロの鉄道ジャンル記事ランキングでまさかの!?1位を獲得するという栄誉を頂きました。

鉄道好きの間でも鉄道路線維持に対する考え方は様々あるでしょうが、上記当該記事において私の考え方を主張させて頂きました。拙い記事ではありますが、多くの皆様にお読み頂いて大変光栄に思っております。この場を借りてお礼を申し上げます。

 

 

 

さて…今回も重たいテーマで恐縮なのですが、それは鉄道とクルマの関係です。

私も鉄道愛好家の端くれでありながら、クルマ好きでもあるという一面を持っており、18歳で運転免許を取得後、現在までの間に何台もの愛車を乗り継いできました。

 

基本的に鉄道とクルマはライバル。昔むかし、移動の手段といえば鉄道ではありましたが、戦後の自動車産業の発展、高度経済成長期の自動車の普及、それに伴う道路整備によって鉄道の優位は急激に下がり、地方では利用客が急減、ローカル線の廃線が相次ぎ、国鉄も万年赤字を垂れ流し続けた揚げ句、結局分割民営化で解体されてしまいました。

 

 

 

やっぱり一度クルマのある生活に慣れてしまうと、それから他の公共交通機関に戻る事はなかなか難しい事です。好きな時に好きな場所へ移動できるのですから。

実は私もクルマ中心の生活を長らく続けてきました。今は『筋金入り』ともいえる乗り鉄である私ですが、かつては遠出といえばマイカー利用で、一時期乗り鉄から離れて鉄道を移動手段として使う事がほとんどなかった時期もありました。

 

都市間距離の長い北海道は、元々高速道路網があまり発達していませんでしたが、1990年代に入ると急速に道路整備が進み、道路公団(現NEXCO)管轄の高速道路以外にも無料通行が可能な高規格自動車道も各地に整備され、本別ICまではNEXCOの管轄の道東自動車道も、それ以遠の区間は国と地方自治体が建設費を負担し合い、通行料金を無料とする『新直轄方式』で整備が進められています。

 

 

 

これらの道路整備が、JR北海道の主要路線の高速化改良、振り子式特急気動車など最高速度130㎞/hの高性能車両導入を促したのですが、マイカー、高速バス、そして航空機との競争が激しさを増す中で、バブル崩壊後の低金利による経営安定基金の運用益低下も加わっていよいよ経営が苦しくなり、ひいては車両や線路のメンテナンスに十分な手が回らなくなった事によって10年前の『石勝線特急列車脱線炎上事故』から始まる一連のトラブルにつながっていったのです。

そしてその反省から、安全重視の経営方針に変わった事で特急列車や快速エアポートの減速運転を余儀なくされ、キハ261系においては車体傾斜装置の使用停止・撤去、さらなる高速化を狙って開発されたキハ285系は試作車が完成していながら、結局実用化される事なく廃車解体された事によって高速化の道が閉ざされ、他の交通機関との競争力はますます低下してしまいました。

 

 

 

私も高速道路網の恩恵にあずかって、一時期JRを利用してこなかった事は鉄道愛好家として恥ずべき事であって、JR北海道の経営悪化に少々加担したかのようでもあり、その事に関しては大変反省しております。

その懺悔の意味も込めて、ここ数年は北海道を中心に乗り鉄活動を継続しており、旅先で『北の大地の入場券』などの記念きっぷがあれば購入してJR北海道の増収にできるだけ協力しているつもりです。もっとも、乗車券として『えきねっとトクだ値』や『HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス』などの格安きっぷを使う事が多く、その事に対してツッコミを入れられそうですが、きちんとおカネを払って乗っている事には変わりなく、少しでも安くいうのは消費者として当然の権利でもあります。しかし時には普通乗車券を使用したり、グリーン車を奮発する事だってあるのです。

 

 

 

かつては長距離ドライブが大好きでしたが、ガソリン代+高速道路の通行料も結構バカにならず、自分で運転しないから交通事故のリスクもないし、何も考えず景色をボ~っと眺めながら目的地を目指す鉄道の旅はやっぱいいモンです。お酒だって飲めるし(勿論、節度を持った上で!ちなみに私は酒をほとんど飲みません)。

それでも交通が不便な地域に行く際にはどうしてもマイカー利用になってしまいますが、列車から降りた後にレンタカーを借りるという選択肢もあります。

そうやって、列車を利用してJR北海道の増収にできるだけ貢献していきたいと思っている今日この頃です。

しかし、やはり重要なのは鉄道を他の交通機関との競争力を高める事であって、現状維持のままだとますますじり貧になるばかりです。自動車中心の交通政策を見直し、より公共性の高い鉄道に投資する事こそ必要ではないでしょうか。

 

またも乱文乱筆失礼致しました。