NO.2435 新線~旧線利用で運賃が異なる場合あり、長崎線「旧線」区間、運賃表を見ながらの変化 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、長崎線の浦上~喜々津間におきましては、運行上「市布経由」と称されます区間を新線、「長与経由」と称されます区間を旧線として運行されておりまして、運行自体もそれぞれ日中普通列車は1時間に1本の割合、さらに新線では特急・快速も運行されております。

 

 特に、気動車ではそれぞれの区間を運行される事もありまして、「市布経由」・「長与経由」とも表示されておりまして、行先に関しましても普通列車の場合でしたらこのような表示を出すようにもなっております。

 

 尚、同じく長崎~佐世保間を運行します区間快速「シーサイドライナー」の場合でしたら、全列車が「市布経由」として運行される事になっている事もありまして、行先表示にはそう言った経由地表示はなされておりません。実際に、キハ66・67系気動車の行先を見ますとお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 (佐世保行き行先)

 

 (長崎行き行先)

 

 

 さて、JR九州の長崎地区では、ICカード「SUGOCA」が導入されておりまして、長崎線の長崎~諫早間、大村線の諫早~竹松間におきまして導入されておりますが、「SUGOCA」を利用されますと、運賃計算の特例から、乗車経路にかかわらず最も安い運賃で精算される事になっておりますので、その結果、例えば長崎駅から浦上駅を経由しまして西浦上駅までを利用しましても210円で行く事ができるようになっております。

 

 実際に、番外でもご紹介しましたように、「SUGOCA小回り」と称しまして、長崎~(新線)~喜々津~(旧線)~西浦上間で利用しておりましたが、この時ICカードを使いますと200円(当時、現在は210円)で利用する事ができておりまして、ICカードの特例を利用しましたこの回でもありました。

 

 (長崎→喜々津間乗車時)

 

 (喜々津→西浦上間乗車時)

 

 

 けれども、こう言った事ができますのは「SUGOCA」などの交通系ICカード利用時のみでありまして、お持ちでない方はそう言った利用はできません。今回私は、「旧線」を利用しまして長崎駅から諫早駅間を利用しましたが(乗車日・2月2日)、この区間を利用しましての運賃の変化を運賃表と照らし合わせながら皆様にご紹介してまいります。

 

 

 今回調査します列車は、上の画像・以下画像のYC1系気動車で運行されております長与経由竹松行きに乗車しましての調査であります。やはりこれまでも述べておりますように、ヘッドライト周りの白い光が印象的ではあります。

 

 

 まず長崎駅を発ちますと、これまでも述べておりますように、進行方向左側の幸町付近には広い留置線がありまして、画像に見えております885系電車・787系電車、そして415系電車などの姿が見られております。

 

 

 その留置線を過ぎますと、進行方向左側には、広い空き地を見る事ができるようになります。ここはかつての三菱重工長崎造船所関係施設でありましたが、今後はこの施設跡を利用しまして、Jリーグ「Vファーレン長崎」の本拠地の建設が、佐世保市に本社がありますジャパネットHDを主体に行われる事になっております(「長崎スタジアムシティ」)。私自身も、最初何の空き地かと思いましたが、空き地の場所を見ますとサッカースタジアムの建設が行われる場所でもありましたので、正直こんなに広いのかと思ったほどでした。

 

 

 列車は、以下画像にもありますように長崎駅の隣駅でもあります浦上駅を過ぎまして「旧線」に入りまして、メイン駅でもあります長与方面へ向けて進んでまいります。

 

 (1月利用時撮影)

 

 

 こちらの画像はその長与駅を過ぎた所でありますが、画像の姿からもわかりますように、特急列車・快速列車が通過します「新線」としますと、ローカル感は否めないのがわかります。

 

 (別位置より)

 

 

 その長与駅の隣駅が本川内駅でありますが、この駅と言いますと、かつてはスイッチバックがあった駅でもあります。この時点での運賃表を見ますと「有明線」→「新線」→浦上→「旧線」と利用しますと、1000円を超えるようにもなりますので、そう言った姿を伺う事ができるようにもなります。尚、ICカードで諫早~「新線」~浦上→「旧線」利用となりますと、最安運賃となりますので、この場合は280円で利用する事ができるようにもなります。

 

 

 その本川内駅にやってまいりました。かつてのスイッチバック跡に関しましては画像左側~右側間にあった線路を使っておりまして、左側の手前へと進みますとその下の画像にもありますようにかつてのホーム跡、そして右側の線路が引き上げ線跡でもありましたので、画像のように勾配も見られる事からもわかりますように、かつての大変さが偲ばれる所でもあります。

 

 (右側が旧ホーム跡)

 

 こちらが駅舎であります。かつては有人の駅でもありましたこの駅も、現在は無人化されておりまして、窓なしの待合室が駅舎内におきまして見る事ができるようにもなっている事がわかります。

 

 (別位置より)

 

 こうして、本川内駅を発ちまして、諫早方面へと進みます。本川内駅を発ちますとすぐ右側には先述の引き上げ線の姿がありまして、長崎方面からの列車の場合が一旦引き上げ線に入りまして、それからホーム→本線へと進んでいた事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 本川内駅の次の駅が大草駅であります。先述のように「有明線」→「新線」→浦上→「旧線」と利用しますと運賃が高くなる事がわかりますが、ICカードが利用できるようになります大村線竹松駅からの場合でも1130円である事がわかります。しかし、ご紹介しておりますように、ICカード利用となりますと、例え新線→浦上経由となりましても最短経路での利用ですので、ICカードでは570円で利用する事ができるようにもなっております。

 

 画像が、大草駅のホームであります。この大草駅と言いますと、かつては長崎空港・大村ボートレース場間の高速船も大草駅前の港より運航されておりましたが、現在は廃止されております。そのため、かつてそう言った看板もその下の画像にもありますように設けられておりましたが、廃止された事で撤去されております。

 

 (大草港)

 

 (かつて看板が設けられていた頃、平成23年撮影)

 

 

 次の停車駅が東園駅であります。東園駅となりますとついに2000円台の運賃が見られるようになってまいりまして、画像の日宇駅でその数字が見られてまいります。ちなみに、運賃表にはない佐世保駅も同様に2170円となりまして、運賃表に2000円超の姿が見られるようになっていることがおわかりいただけます。

 

 (アップ、日宇駅に2170円の表示が)

 

 大草~東園間には、大村市にあります長崎空港の滑走路や管制塔、さらにはターミナルビルの姿も詳しく見る事もできておりまして、大村湾内にあります代表的なものの姿も実際に詳しく見られるのもわかります。それほどこの場所自体が大村湾内でもありますので、わからなくもない姿でもありましょうか。

 

 そんな大村湾内を走りますと、東園駅へとやってまいりますが、画像にもありますように片面ホームである事がわかります。この「旧線」では、西浦上・道の尾・本川内・東園各駅が片面ホームでありますが、この姿からもローカル感が否めない所ではあります。

 

 

 こうして、喜々津駅へとやってまいります。ここまでやってまいりますと、大村線方面・長崎線の「有明線」の部分の運賃が消えまして、表示されているのも「旧線」・「新線」のみとなります。ちなみに、この中で最も高いのが市布駅で、浦上経由ですので760円となりますが、ICカード利用となりますとそう回りましても最短経路利用ですから170円で利用する事ができるようになります。

 

 

 こうして、列車は40分以上かけまして諫早駅にやってまいりました。この駅も、ホームに5本レールがある事がわかりますが、このうちの右側が島原鉄道のホームでもあります。

 

 

 今回は、長崎→「旧線」→諫早と乗車しまして、運賃表と見比べながらご紹介してまいりましたが、やはり乗車券利用となりますとここまで運賃が膨れ上がっている事がお分かりいただけます。特に2000円超もあると言うのが距離を考えますとわからなくもない所ではありますが、正直利用者はどうかな?とも思う所ではあります。現在は、ご紹介しておりますようにICカード利用もできる区間もありますので、回りましても最短経路で利用できる区間もありますが、以前当ブログでもご紹介しました「大回り」ならぬ「小回り」のように、ご覧の皆様もやってみてはいかがかな?とも思います。