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静岡鉄道は2月18日の公式プレスリリースで2021年2月〜3月にかけて引退する1000形2編成についてそれぞれえちぜん鉄道・熊本電鉄に1編成ずつ譲渡することを発表した。

【譲渡対象の2編成!?】
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今回譲渡されるのは1000形の1009編成(熊本電鉄に譲渡予定)と1010編成(えちぜん鉄道に譲渡予定)の2編成、1009編成は2月20日に、1010編成は3月6日にそれぞれ静岡鉄道における最終運行を迎える予定であり、両編成の置換え編成であるA3009編成・A3010編成も3月6日から営業運転に導入される予定である。

※画像の編成ではありません。


静岡鉄道公式プレスリリース:https://www.shizutetsu.co.jp/pdfs/★最終譲渡ニュースリリース_HP.pdf

【2社の車両事情】
えちぜん鉄道
えちぜん鉄道では京福電気鉄道時代から在籍するMC5001形(1両)・えちぜん鉄道発足時に導入が開始されたMC6001形系列(元愛知環状鉄道100形ほか:2両編成1本と単行12両)・現行の最新型であるMC7001形系列(元JR東海119系:2両編成6本)と福井鉄道直通用車両(L形:2編成)が在籍している。
これらの車両の改造は主に阪神車両メンテナンスと大阪車輌工業(MC7001形系列の場合)で実施されており、引退後はいずれかの工場に搬入されるものと推測されます。

熊本電鉄 
熊本電鉄では従来からいる6000形(元都営6000形)3編成と2015年以降に順次入線している01系2編成・03系3編成(元東京メトロ01系・03系)が在籍しています。熊本電鉄では6000形・200形(元南海22000系)の置換えで03系は2編成が導入されましたが、残存する6000形の置換えに必要な本数が確保できなかったためなのでしょうか・・・。熊本電鉄向け車両の改造は西鉄エンジニアリングが担っているため、静鉄での運用終了後には西鉄エンジニアリングの工場がある筑紫車両基地(西鉄)に搬入されるものと思われます。
 
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鉄道コム 
【解説:阪神車両メンテナンス】
阪神車両メンテナンスは阪神尼崎車庫・工場内にある阪神電気鉄道系列の車両整備事業者(阪神5550系*は同社とで艤装作業を実施したため、一応車両メーカーでもある)。車両メーカーである武庫川車両工業を源流としており、阪神電気鉄道所属車両の検査・リニューアル改造を担っているほか、阪急阪神グループ系列である能勢電鉄、相互直通運転を行なっている山陽電気鉄道、武庫川車両時代から取引がある京福電気鉄道(と京福から路線・車両を継承したえちぜん鉄道・叡山電鉄)の車両改造もおこなっている。
*:鋼体の製造はアルナ車両で実施、両社の製造銘板が車内に設置されている。

【解説:西鉄エンジニアリング】
福岡県を地盤とする鉄道事業者「西日本鉄道」の子会社で、車両整備のほか西鉄における線路・電気・通信設備の保守管理をおこなっている。車両整備部門は西鉄筑紫車両基地内にあり、熊本電鉄など九州の中小私鉄向けに車両改造(「西鉄産業」時代に改造を行った6000形や3代目200形、「西鉄テクノサービス」時代には01系・03系の熊本仕様への改造もおこなっている)を実施していたりもする。

【解説:静岡鉄道1000形】
静岡鉄道が静岡清水線の旧型車両群を置き換える目的で1973年〜1985年にかけて24両(12編成)導入された。同形式は18m級のオールステンレス車体を採用した車両であり、製造当初は無塗装となっていた。のちに現在使われている「ストライプラッピング」が登場しているものの、今のスタイルに落ち着くまでにそのストライプも迷走していた歴史が存在する。(YouTubeに掲載されている『迷列車で行こう 駿遠編(ほのてねる氏)』にその試行錯誤が載せられている)