みなさんこんにちは。今日の話題です。


いよいよ来月に迫った、JR西日本のダイヤ改正にまつわるリーフレットの配布が、最寄り駅でもはじまりました。
毎年、この時期に楽しみにしているものですが
果たして、今年はどのような変化があるのでしょうか。ちょっと探ってみたいと思います。


表紙には「新しい日常と共に」という言葉が。
コロナ禍を経て、それまでの日常生活がまるっきり変貌したのは言うまでもありませんが、鉄道業界においてもその潮流は顕著なようです。



テレワークという仕事形態の普及、加えて利用者自体の減少…と、どちらかといえばあまり芳しくないニュースを多く目にして来たのですが、それを受けてのさまざまな模索というものが、各社ではじまっているように感じます。


その最たるもののひとつが、終電時刻の繰り上げでしょうか。これまでですと、むしろ逆のことがサービス向上、だった訳ですから、ライフスタイルの変化というものが、如実に具現化したものではないかと思えます。
数年前では、信じられないことです。


比較的、終電が遅くまで設定されていた、京阪神のJR線でも例外ではないようです。
大阪駅発のそれでは、東西方向ともに20分程度の繰り上げがなされることになりました。



さらに、JR西の交通系ICカード「ICOCA」の利用範囲の拡大に、時差出勤を後押しする利用ポイントの付与サービスの開始がなされます。

競合する私鉄との関係で割引率が高く、多数利用されていた昼間回数券の類が、最近になってすべて廃止になったのですが、非接触のみならず、コスト面でも、紙の切符を使用する機会を徐々に減らして行こうという、このような事情があったのかと納得します。



さて、その通勤時における、特急列車のサービス拡大や、指定席列車の拡大も今回の目玉のようです。
新大阪・天王寺を経て関空へ向かう「はるか号」と「びわこエクスプレス号」が「南草津駅(滋賀県草津市)・山科駅(京都市山科区)」に朝の全列車が停車。


「大阪〜姫路間」を走る「らくラクはりま号」は「大久保駅(兵庫県明石市)」に、「北近畿方面〜大阪間」を走る「こうのとり号」の一部が帰宅ラッシュ時に「西宮名塩駅(にしのみやなじおえき、兵庫県西宮市)」へ追加停車。

いままでは特急が停まらなかった駅ですが、いずれも駅周辺は大規模なベッドタウンがあり、大阪方面などへの通勤客が多いという共通点がありますので、混雑著しい新快速や快速を避けてでも、指定席の列車で安心して通勤したいというニーズが高いという現れでしょうか。


簡単ではありますが、新ダイヤの概要について少し探ってみました。

通勤、通学もそうですが、それ以外の機会ででも利用が目減りしてしまっている現状と、この先の鉄道輸送自体の見通しを鑑みると、大量に列車を増発して多数の旅客を輸送するという、いままでの流れはもはや過去のものになるのかなということを実感します。


それではなく、サービス面での拡充を高めることで他社との差別化を図り、減少する旅客をいかにつなぎ止めるか、という方向に、時代が舵を切らせたようにも感じます。
些かおおげさですが、後世から見ると今年のダイヤ改正は、ひょっとしたら「歴史的な転換点」と評されるものになるのかも知れません。

今日はこんなところです。