皆様こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

2021年3月にはTomixさんからキハ66・67急行色の「冷却機能強化型」が発売されます。3月ってもともとキハ183 500番代の再販もあるし、更に2月発売予定であったキハ58系盛岡色シリーズやキハ185系四国色なども発売予定で、本当にこんなに沢山の製品がひと月で出るのかな?と思ってしまいますね…。

 

さてキハ66・67の新バリエーション発売に触発され、キハ66・67の既製品を集めて比べてみようかなと思っていました。キハ66・67は少数派だしそんなに沢山出ていないだろうと思っていたら…。

 

↑昨日の予告編でもご紹介しましたが、キハ66・67ってこんなに沢山出ていたのね…。

 

実車は2メーカーで1ロット30両しか製造されなかったので比較的地味なのですが、模型製品は7セット16両にもなります。これに来月の新製品4両セットが来ると20両になってしまい、実車の3分の2が集まってしまうことに…。

 

ではこれらを見てみましょう。

 

↑まずは九州色セットです。これだけ何故か4両セットです。

 

↑基本+増結的な4両編成です。確かに筑豊のキハ66・67って比較的長編成で走っているイメージがあるので4連くらいが丁度いいですね。TomixのHG製品ならではのイラスト付きスリーブでカッコいいです。

 

↑続いて一番基本となる急行色のセットです。増結セットの品番は飛んでいて、当初基本セットしか無かったのが、4連を組む要望の多さに応えて増結セットを発売したとどこかで見た覚えがあります。そもそもキハ66・67の製品化ってキハ58系の急行「由布」セットとのコラボでしたが、この編成ではキハ66・67の快速「日田」は4連であり、さすがにM車入りセットを2つ買えというのは不親切だったのでしょうね。

 

↑続いてキハ66・67のシーサイドライナー(以降SSL)色です。SSLはキハ58系でも模型化されているし、GMからはキハ200系も発売されていますので並べて楽しめますね。

 

↑長崎にいる復活急行色も模型化されています。何だか至れり尽くせりですね。しかもこれは限定品ではなく通常品扱いのようです。

 

↑更に「ハウステンボス」塗装も出ています。こちらは限定品でイラスト入りパッケージが購入欲をそそります。真っ赤で登場したキハ58系の「ハウステンボス」色とは意匠が異なりますね。

 

↑国鉄時代の製品は、この「朱色4号セット」という物も出ています。超マニアックですが全バージョンを出そうという意図を感じますね。

 

では早速出してみます。

 

↑来月の新製品発売前に、既に大量の仲間が増えてしまいました…。実車の両数にも迫る勢いです。

 

↑付属パーツを出してみました。キハ66・67はキハ40系に近い形状ですが、台車の排障器は最初から台車に付いており付属パーツはありません。またキハ40系では油タンク横の表現が別パーツになっておりユーザー取付でしたがキハ66・67にはありません。よって下回りの付属パーツは無いため手間が少なくて済みます。また急行色の仕様には列車無線アンテナが付きませんのでこれも楽ですね。なお列車無線アンテナが必須な長崎仕様の製品は最初からアンテナの取付穴が開けてありますので手間が省けます。九州色の4両セットは塗り替えが国鉄末期から始まっているため列車無線アンテナ取り付けが選択式になっており、穴あけの必要があります。

 

キハ40系よりもパーツ数が少ないので整備は比較的楽でしょう。この手のシリーズで一番面倒なのは信号炎管ですね…。

 

↑国鉄仕様ですが種別幕以外は取り付け終わりました。幕は「白地」と「急行」しかないのですね。「快速」のイメージがあったのですが、ネットなどで調べると意外と「快速」で走っているシーンがありません。今回は「朱色4号」仕様に「急行」を、他の4両は「白地」2両と、紺色の「普通」2両を付けることにしました。

 

↑九州色セットには「白地」と「普通」が入っていました。ネットで見ると多くが「白地」で、一部「普通」もあったので、2両は「白地」、2両は「普通」にしました。余る「普通」は先ほどの急行色に回しました。

 

↑長崎シリーズは最初から方向幕が取り付けられていますが、「SSL」を意識せず「長崎」や「ハウステンボス」が付いています。ウチでは快速花形運用を再現したいので、付属の「快速 長崎」と「快速 佐世保」を付けることにします。

 

↑ということで無事に整備が完了です。右から古い順に並べましたので、右から見てみたいと思います。

 

↑限定品の「朱色4号」セットです。キハ66・67が1975年に登場した際には、「急行型」と「一般型」の合いの子という意味もあり、急行色のデザインながら赤帯が急行色の「赤11号」ではなく一般形気動車の「朱色4号」で塗装されました。しかし1978年の塗装規定改訂の際にこの特殊な色は廃止され、急行色の「赤11号」に統一されました。ただ「朱色4号」は赤色に近い色でしたので、極端な色の違いは感じません。言われてみないと気づかないかもしれませんね。

 

↑後位側のラジエーター周りです。キハ66・67ではキハ181系での反省を活かし自然冷却方式ではなく強制冷却方式が採用されました。そのラジエーターが後位側屋根上に乗っています。そしてその配管が別パーツで再現されておりとてもリアルです。キハ66はラジエーターが2基、、キハ67は3基搭載されていますが、これはキハ67の4VKの分も屋根上に搭載されているからです。

 

キハ181系では屋根上搭載式の自然冷却方式が採用されたものの冷却性能不足によるトラブルが多く、キハ66・67ではその反省もあり強制冷却方式となりました。しかしこれでも問題が多かったようで、後に冷却性能強化工事が施工されています。キハ181系は120km/h運転や板谷峠などの急勾配路線を走行し過酷な条件であったので分かるのですが、キハ66・67は95km/h走行で途中に急峻な峠もあまりありません。使用条件ではキハ65とほぼ同じであり、キハ65が床下のラジエーターだけで冷却系に特に大きなトラブルは見受けられないのになぜキハ66・67は問題が多かったのか良く分かりません…。

 

↑続いて一般の急行色達です。先に述べた「朱色4号」で登場したキハ66・67ですが、1978年の塗装規定改訂では特殊な塗装が廃止され一般的な塗装に統一される動きが目立ちました。そのためキハ66・67も通常の「赤11号」を使用した急行色へ変更されました。

 

↑左が「赤11号」、右が「朱色4号」の塗装です。こうやって並べると確かに色合いの違いが分かります。

 

↑後位側です。屋根上を含めた仕様は先の「朱色4号」と同じようです。

 

↑4VKのラジエーター側ですが、覆いが大きくなり配管が伸びています。恐らくこれが屋根上までつながっているのでしょう。キハ58系でもこの4VKの冷却性能はあまり良くなく、オーバーヒートといった不具合が散見されましたがこの系列まで根本的解決はありませんでした。

 

↑4VKの発電機側です。こちらも大きなカバーの中にあるようですね。また、近郊型に類似した両開き2扉が斬新です。

 

ちなみに両開き戸×2か所という車体構成はキハ45系以来となり、快速用としては117系に先立つ例となりました。このデザインは後に117系の他115系3000番代にも見られましたが、JR化後は転換クロスシートながら3ドア車が主流となりこのデザインは思ったほど普及しませんでした。

 

続いて九州色です。

 

↑九州色です。これのみは4両セットでの発売となっています。なおキハ66・67の九州色は国鉄末期から採用されているので、模型ではJRマークが印刷されておらずインレタで再現するようです。九州色の国鉄仕様は非常にレアですが…。

 

↑金型は急行色の製品と同じのようで、タブレットキャッチャーがモールドされています。なので1990年代以前がモデルになるのでしょう。また九州色のデザインは他系列では側面の帯と正面の帯は同じ太さ・高さになっていますが、当系列は尾灯との干渉を考慮してか正面帯の高さが側面よりすこし高くなっています。ただしごく一部の車両は側面帯と正面帯の高さが同じ車もいました。なおキハ40系は帯が尾灯やタイフォンとモロに干渉しますが、そのまま側面・正面同じ高さの帯になっています。

 

↑九州色の後位側です。何やら屋根上が更に賑やかなような…

 

↑九州色になった頃には冷却機能強化工事が施工されており、冷却水の流量不足を解消するために屋根上に循環ポンプが増設されました。他の系列に無い、異様な屋根上です。

 

ちなみに来月3月に急行色の「冷却機能強化タイプ」が製品化されるという事は、この屋根板を持つ急行色仕様が登場するということなのですね。全くの新規製品という訳ではないようです。

 

↑ちなみに先日通風器設置改造を行ったキハ47九州色と並べてみました。顔立ちはよく似ていますが、キハ47は尾灯やタイフォンの位置に構わず青帯を通しているのに対し、キハ66・67では青帯を少し上げて尾灯との干渉を避けています。

 

↑左がキハ47、右がキハ66です。似ているように見えますが、やはり細かな点で相違がありますね。

 

つづいて長崎シリーズです。

 

↑筑豊篠栗電化により直方を追われたキハ66・67は安住の地を長崎に求めました。現在に至る長崎での活躍はあとわずかとなりそうです。

 

↑キハ66・67のSSL塗装です。基本的に晩年キハ58系が纏っていたのと同じデザインの塗装で、キハ200系と近いデザインになっています。

 

↑現行仕様ということで床下は濃いグレーで塗装されています。また機関は直方時代に全車新潟鐵工製のDMF13HZ系に換装されています。

 

↑機関換装により屋根上の特徴的なラジエーターやその配管類は全て撤去されました。元のDML30HSHは440PS、キハ140系列と同じDMF13HZAは420PSと若干出力が下がりましたが、屋根上ラジエータを駆動する出力ロスが無くなったこと、またラジエーター類が無くなり自重も軽くなったこと、変速機も交換され伝達効率も良くなったことから性能は以前より良くなっています。

 

↑性能ギリギリで故障が多かった4VKは新型の発電ユニットに交換されました。形式名は良く分かりません。なおこれと同じ(類似の)ものは同じく九州の「ゆふいんの森」キハ71の他、遠く離れた盛岡の「Kenji」のキハ28 2010、「エーデルワイス」のキハ28 2509にも搭載されました。

 

↑直方時代の2000年に他系列と共に1編成が原色に復されることになり1番ユニットが急行色になりました。その後10番ユニットも塗り戻され2本体制になっています。ただ原形と比べると機関換装及びそれにより屋根上のラジエーターは無く、屋根上の通風器も撤去され、床下機器は最近の気動車の仕様で濃いグレーになっており、かなり雰囲気が違います。

 

↑2000年代の仕様で屋根上はクーラーを除きツルツルです。キハ40系と異なり当系列はクーラーを搭載しているのでアクセントとなります。

 

↑ハウステンボス塗装です。真っ赤だったキハ58系のハウステンボスとはだいぶデザインが異なります。同仕様のものはキハ200系にも存在します。

 

↑こちらも塗装以外の仕様はSSLと同じになっています。

 

↑長崎の3本を並べてみました。長崎ではYC-1系の投入が続いており、このような並びを見るのは見納めになりそうですが、模型ではいつでも再現できますね。

 

↑このような4連を組んだり…

 

↑こんなのも面白いですね。気動車ならではの組成です。

 

↑急行型と近郊型の合いの子のような存在であまり興味がありませんでしたが、こうやって並べるとカッコよいですね。なんだか好きになってきました。

 

↑よく似たようなキハ47と並べてみると、やはり似ているようで似ていないという感じですね。

 

↑歴代の気動車を並べてみました。こうやって見るとキハ58平窓車とキハ40系は違う顔ですが、一気に変わったのではなく徐々に変化してキハ40系の顔になったのが良く分かりますよね。もともと平窓だったキハ58系はモデルチェンジ車の登場でパノラミックウィンドウになってスカートが付き、これはキハ65にも同じデザインが継承されました。そしてキハ66・67が登場した際は運転台が更に高い位置になり、キハ40系になった際は冷房ジャンパが無くなり、尾灯やタイフォンの位置も変わりました。キハ40系も初期型からこの模型のタイプの顔になるまでに変遷もあり、まさに徐々に顔が変わっていったことが良く分かります。

 

↑筑豊地区での急行格下げ快速(日田とかあさぎりとか)が無くなった後は他形式との併結も良く見られたと思います。筑豊地区は配置されていた気動車の形式数も多く、混結させるのも楽しそうです。

 

ということでキハ66・67のご紹介でした。こうやって見ると来月の急行色で冷却機能強化タイプが出ると更にバリエーションが増えますね。あと同系列でバリエーションというと、九州色で機関換装・屋根上ラジエーター無しという仕様が出ていませんね。これはSSL色を九州色にすれば良いだけだと思いますので、そのうち出してくるかもしれませんね。しかしそうなるといよいよ全30両コンプリートとなってしまいそうです。何はともあれ来月の新製品発売が楽しみですね。 発売後はまた製品ご紹介したいと思います。

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。それでは次回もお楽しみに!!