所有事業者:豊橋鉄道 (愛知)

仕様・用途:都市間夜行高速路線仕様

           (高速 「伊良湖ライナー」 号仕様)

登録番号:豊橋22 あ ・・55

社番:202号車

配置:南営業所

初年度登録:1990年

シャシー製造:三菱自動車工業

搭載機関:三菱8DC11型

車体架装:三菱自工名古屋

車両型式:P-MS729SA

車名:三菱ふそうエアロクィーン・M

撮影日:1990年8月19日 (日曜日)

撮影場所:東京駅八重洲口

 

現在は分社化で豊鉄バスとして独立していますが、撮影時はまだ電鉄直轄だった豊橋鉄道初の夜行高速路線バス 「伊良湖ライナー」 号の初代専用車です。

「伊良湖ライナー」 は1990年3月から運行を開始しましたが、運行開始時は昼行便と夜行便が設定されていました。

当時は豊橋鉄道の他に、JRバス二社を含めた3社共同運行で、運行スケジュール的には、

 

JRバス関東・・・下り昼行便と上り夜行便の1号車

JR東海バス・・・下り夜行便の2号車と上り夜行便の2号車

  豊橋鉄道・・・下り夜行便の1号車と上り昼行便

 

豊鉄は 「下りの夜行便と上りの昼行便を担当していた」 とされていますけど、画像は下りの昼行便。この場合、 「東京→伊良湖岬」 なのか、 「伊良湖岬→東京」 なのかイマイチはっきりとしませんが、豊鉄としては 「伊良湖→東京」 としたいところ。バスにも 「伊良湖→東京」 って誇示してますしね。この時、朝から行動していないので、朝の到着便を撮ったとは思えません。

確か、JRバス関東は夜行のどの便にも対応出来る汎用仕様車を投入していたはずで、JR東海バスと豊鉄は専用車を投入しました。

 

1993年2月いっぱいでJRバス関東が撤退して、JR東海バスと豊鉄で運行しましたが、2001年に昼行便の運行を廃止し、夜行便のみとなります。しかし、この頃から雨後の竹の子のように出没した高速ツアーバスの影響で2006年1月に廃止されてしまいますが、同年8月に関東バスと手を組み直し、運行区間を豊橋-新宿間に変更、 「新宿・豊橋エクスプレス ほの国号」 として復活しました。2008年には渋谷を経由するようになり、2016年からは東京側の起終点をバスタ新宿として現在に至っています。南営業所 (福江管理所) とは現在の渥美営業所のこと。

 

「伊良湖ライナー」 の何が良いって、この秀逸なカラーリング。後継車に受け継がれましたが、今は緑基調の新色になっていますので、このカラーリングは見ることが出来ません。

 

【参考文献・引用】

バスラマインターナショナル No.172 (ぽると出版社 刊)

ウィキペディア (豊鉄バス、同渥美営業所、ほの国号)