奥羽本線の板谷峠の下に「赤岩」という超秘境駅があります。定期的な利用客はゼロなので既に2017年3月から通年通過扱いになっていましたが、3月12日を以て正式に廃止されることになりました。

 

山形新幹線が開業する前はスイッチバック駅でしたが、晩年は長大列車もなく、また軌道の標準化に伴い1990年3月にスイッチバックは解消されました。

 

その直前の2月に訪れた時の記録です。

 

この時駅に降り立ったのは小生だけでした。無人駅でしかも周囲に人家は全くなく、まるで無人島に一人で上陸した気分です。

 

奥羽本線の普通列車は今よりも未だ本数がありましたが、50系客車が2、3両だけの寂しい編成でした。ホームの下から撮影した本線を駆け上がって来るEF71牽引の普通列車ですが、この先で退行して駅に入線します。

 

スイッチバックのホームに着いても乗り降りする人は誰もいません。

 

その後突然米沢方からモーターカーが入って来たのでビックリしました。

 

どうやら店じまいのため駅にある備品を回収しに来たみたいです。

 

 

 

積み込み作業が終わると麓の福島方に静かに去って行きました。

 

これで本当にスイッチバックが無くなるのだなと実感した次第ですが、冬場に何もない駅によく半日も滞在していられたものです。

 

オマケでこれは福島運転所の最後の一般公開の時に購入した運転時刻表ですが、赤岩から両隣の駅までは7分以上もあって、一駅でも歩いて行くなんてとても不可能です。

 

近年秘境駅を巡る旅がブームになっていますが、ローカル線のリストラ化が年々進んでハードルは高くなる一方のようですね。